見出し画像

相手の引き立て役は御免!日本ハムが延長の末に粘り勝ち。「お祭り男たち」が見せた意地。DeNAの交流戦Ⅴは持ち越しに

「相手の引き立て役は御免!」。そう言わんばかりの日本ハムの戦いぶりだった。交流戦最終戦の相手はDeNA。この試合で引き分けか負けると、対戦相手の交流戦優勝が決まる。日本ハムの「お祭り男たち」が相手の歓喜を見たいわけがない。延長にもつれ込んだ熱戦を制した。これでDeNAの交流戦Ⅴは持ち越し。4時間15分の熱いドラマだった。

DeNAの本拠横浜で行われた一戦。月曜のナイターにも関わらず、3万2056人が押し寄せた。DeNAの交流戦Ⅴがかかっており、満員となるのも当然だ。

一方の日本ハムは今季の交流戦で9勝8敗。最終戦をものにして、勝ち越して終えたい。そして相手の歓喜を見届けたくない。そんな意地が選手たちのプレーに表れた。

0-0で迎えた四回。先制したのは日本ハムだった。五回表、この回先頭のハンソン選手が139キロのスライダーを引っ張ると、打球はライトスタンド中段へ飛び込んだ。

しかし六回に同点に追いつかれ、七回に2点を勝ち越された。このまま負けるのか。答えは「NO!」。ギブアップしてなるものか。

直後の八回表。「お祭り男」たちがつなぐ。先頭の松本剛選手がセンター前にヒットを放つ。続く野村佑希選手がストレートの四球でチャンスを拡大。さらに万波中正選手も四球を選んだ。無死満塁だ。

ここでマルチネス選手に打席が回る。カウント1-2と追い込まれた後、4球ファールで粘る。そして8球目の149キロ直球を右中間へ弾き返した。2者が生還して同点だ。塁上でドヤ顔のマルチネス選手。勝利への執念が伝わってきた。

同点のまま両者譲らず延長戦に突入。そして十回表。1死走者なしで万波選手に打順が回った。横浜高校出身。高校時代は横浜スタジアムで試合もしている。この球場は彼にはホームなのだ。

カウント2-1からの4球目。136キロのスプリットを思い切り引っ張った。打球はライナーでレフトスタンドへ一直線。ホームランダービートップを走る男が今季13本目の勝ち越し本塁打。横浜の夜空に鋭い大輪を描いた。

この1点を守り切った日本ハムが4-3で粘り勝ち。交流戦を5年ぶりに勝ち越した。「ビッグボス」新庄剛志監督は「楽しかったね、交流戦。大好きだね、交流戦」と笑顔で振り返った。

これでDeNAの交流戦優勝は、2試合を残す楽天の試合結果にゆだねられることに。今季の白熱した交流戦を象徴する展開となった。

日本ハムの「お祭り男たち」。彼らの意地がバットに乗り移った。見応えのある4時間15分の大熱戦だった。

この記事が参加している募集

スキしてみて

野球が好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?