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投手の大記録はチームみんなでつくる!ソフトバンク・石川投手がノーヒットノーラン。味方のタカ打線の大量援護でスイスイ投球

ソフトバンクの石川柊太投手がノーヒットノーランを達成した。投手の大記録はチームみんなでつくるもの。改めて実感した。味方打線が序盤から大量得点で、石川投手を援護した。個人が偉業に向けて好投を続けても、打線の援護がなく大記録に到達しなかった例が最近あった。それだけに、無安打無得点の記録がチーム全体で達成することを思い知らされる。

石川投手は都立総合工科高から創価大を経て、2013年のドラフト会議で育成1位の指名を受けてソフトバンクに入団した。2017年に1軍デビュー。2020年には最多勝と勝率1位のタイトルを獲得した。

昨年オフにチームの絶対的エースだった千賀滉大投手がメジャーリーグに移籍。石川投手が「ポスト千賀」として、投手陣の柱となるように期待された。しかし今季3勝5敗ともがいていた。白星は5月19日を最後に遠のいていた。

今月18日にホーム福岡で行われた西武戦。3位のタカは5位西武に6勝9敗と負け越していた。石川投手にはなんとも厳しい環境下での先発マウンドだった。

先発右腕は初回に四球を与えたが、無失点で切り抜けた。二回は三者凡退に抑える。

そして直後の攻撃。味方打線は5本のヒットなどで大量5点のビッグイニング。石川投手を早々に援護した。

投打の歯車がガッチリかみ合った。これで石川投手は勢いに乗る。四死球を与えても、相手打線に快音を響かせない。相手のスコアボードに「0」を並べていった。一方、味方打線は三回、四回に1点ずつを追加していく。六回にもダメ押しの追加点で8-0とした。

タカの石川投手が大量リードに守られてスイスイとノーヒット投球。九回、相手の4番打者を一塁ゴロに仕留めてゲームセット。石川投手が無安打無得点を達成した。

127球を投げて、3四球、1死球。8奪三振の快投だった。味方の守備陣はノーエラーで石川投手を支えた。

序盤の大量点、守備陣のノーエラー。石川投手の大記録へチーム全体でお膳立てしたのが大きかった。石川投手の好投が光ったのは当然だ。それでも、この日の大記録はチームみんなで成し遂げたものだろう。

石川投手は試合後、「野手のみなさんが点を取ってくれて、気持ちよく投げられました」とチームメートたちに感謝した。

投手の大記録はチームのみんなでつくる。こう思ったのは他チームで味方打線の援護がなく大記録を逃したケースがあったからだ。

それが13日の中日・柳裕也投手の投げた試合だった。九回までノーヒットピッチング。5奪三振で四球2、死球1と好投した。しかし味方打線の援護がなく0-0で延長戦に突入。柳投手は九回いっぱいでマウンドを下りたため、大記録達成とならなかった。

投手がどんなに偉業に向けて好投しても、味方打線が点を取らなければ、試合は終わらない。無安打無得点は達成されないのだ。

中日・柳投手の「悲劇」があっただけに、よりいっそうソフトバンクの石川投手の偉業が際立つ。大記録は味方の援護で生まれるのだ。

石川投手の大記録でソフトバンクは苦手の西武に勝った。今後の戦いに弾みがつくだろう。

投手の大記録はチームみんなでつくるもの。それを改めて実感した一戦だった。

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