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アメリカ人は「下剋上」がお嫌い?今年のMLBワールドシリーズの平均視聴者数が史上最少。レンジャーズが初の世界一達成でしたが

アメリカ人は「下剋上」がお嫌い?野球の頂上決戦、ワールドシリーズの平均視聴者数が911万人と過去最少に終わった。アリーグ第5シードのテキサス・レンジャーズとナリーグ第6シードのアリゾナ・ダイヤモンドバックスによる世界一決定戦。日本では阪神は38年ぶりに日本一となり盛り上がったが、本場米国では関心が薄かった。日米で比較してみた。

レンジャーズは今季、アリーグ西地区で最終戦まで優勝争いがもつれる展開に。アストロズと90勝72敗で並んだが、直接対決で負け越していたため、地区Ⅴを逃して第5シードでポストシーズンへ向かった。

一方のダイヤモンドバックスもナリーグ西地区で2位。地区Ⅴのドジャースに16ゲームも離されながらワイルドカードでポストシーズンに進んだ。

ポストシーズンに入り、レンジャーズはリーグ優勝決定シリーズでアストロズを下してアリーグ制覇。ダイヤモンドバックスは地区シリーズでドジャースを下して勢いに乗りナリーグⅤを勝ち取った。

両チームともに、同じ地区で優勝を奪われた宿敵に「リベンジ」してワールドシリーズに勝ち進んだ。まさに「下剋上」を達成しての頂上決戦。そしてワールドシリーズでレンジャーズが球団初の世界一に輝いた。

しかし米国の視聴者は頂上決戦となった「下剋上シリーズ」に対して反応が薄かった。今年のワールドシリーズ平均視聴者は911万人と過去最少に。昨年のアストロズ対フィリーズの平均1178万人を23%も下回った。

理由はいくつか考えられる。両チームともに伝統的な球団ではない。さらにアメリカ西部にあるチーム同士の戦いとあっては、米国で大都市の多い東部の人たちには、「他人事」と思われてしまったのかもしれない。

そして、わずか5戦で世界一が決まってしまったとあっては盛り上がりが欠けるのも仕方ないと言えるだろう。

レンジャーズはホームの開幕戦を制した。第2戦は落としたものの、敵地での第3戦から3連勝で頂上に到達した。4勝1敗。わずか5戦での決着だった。

日本シリーズと比較してみる。今年は伝統球団の阪神が出場し、38年ぶりに2度目の日本一となるか関心が高かった。オリックスとの関西勢による戦いだったが、オリックスは昨季の日本一チーム。38年ぶりの日本一か、シリーズ連覇かで注目された。

そして日本シリーズは最終の第7戦までもつれ込んだ。3勝3敗で迎える大一番は緊迫感も漂い野球ファンの関心も高くなるだろう。

米国では野球よりもアメリカンフットボールの人気の方が上回っている。ワールドシリーズ第3戦の視聴者数は、月曜日に行われたプロリーグNFLのゲームを下回った。

日本でならば「下剋上シリーズ」と関心を呼んだかもしれないが、米国では反応は薄かった。

アメリカ人は「下剋上」がお嫌い?そう問いかけたくなる今年のワールドシリーズだった。

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