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"歴史" 系 note まとめ

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2021年10月の記事一覧

ジャズの歴史・前編(初期ジャズ~フュージョン誕生まで)

この記事の内容は、以下の音楽史シリーズからの抜粋・再編集になります。この音楽史シリーズではクラシック史・ジャズ史・ロック史・ブラックミュージック史などを、分野ごとではなく時間軸ごとに切り取って並行で書いていくことを試みているので、範囲が広範になり、分野ごとの流れは途切れ途切れになってしまっています。そこで、今回はジャズについての部分のみを切り取って繋げてまとめなおしてみました。 ジャズに影響を与えた他ジャンルについては、その時代ごとに元記事でも別途詳しく解説しているはずなの

「酔っぱらい」はどう描かれてきたか? 意外と知らない「酒と美術」の深い関係

カラヴァッジョ研究の第一人者、美術史家、神戸大学教授の宮下規久朗さんによる美術をめぐる最新エッセイ集『名画の生まれるとき――美術の力Ⅱ』(光文社新書)が刊行されました。本書は、「名画の中の名画」「美術鑑賞と美術館」「描かれたモチーフ」「日本美術の再評価」「信仰と政治」「死と鎮魂」の6つのテーマで構成されています。長年、美術史という学問に携わってきた宮下氏が、具体的な作品や作家に密着して語った55話が収録されています。刊行を機に、本書の一部を公開いたします。今回は、第三章「描か

知っているようで知らない「関ケ原の合戦」を、3分で解説に挑戦

先日刊行になったポプラ社の人気シリーズ「コミック版日本の歴史」の79巻目『戦国人物伝 小早川秀秋』。旧暦の10月18日(新暦12/1)が小早川秀秋の命日といわれているそうです。この本の担当編集が新刊の紹介で何気なく社内のポータルサイトにあげていた内容が大変面白く、戦国時代にこんな人が!?と社内でも話題になったため、早速note記事にしてもらいました! 書き手:勝屋圭 主に学習実用関連の児童書籍を担当。過去にはnoteでサメ本について、こんな記事も書いています。 突然ですが

戦国時代の人々は「時間」をどう捉えていたのか。中世と現代で変わる時間の認識 ー歴史学者が語る古文書の魅力ー

お寺で学ぶ、くずし文字・古文書 お寺の在り方を、より時代に合ったカタチにしたい。そんな想いから、2016 年5月に銀座・中央通り沿いにオープンしたのが、築地本願寺のサテライトテンプルであるGINZAサロンです。  現在、GINZAサロンで実施しているのが、僧侶が仏事や人生に関する相談に対応する「よろず僧談」と、仏教的な考え方をベースにした各種講座や、こころとカラダを豊かにする体験型講座などを受講できる「KOKOROアカデミー」です。  そんなKOKOROアカデミーの講義の

教科書だけで解く早大日本史 2021完

99日にわたって連載してきた「教科書だけで解く早大日本史2021シリーズ」も前回の2021社会科学部編第16回で終了しました。 これで、2021年に早稲田大学一般選抜において七学部で実施された日本史の問題が「教科書」だけで解けるかどうかの分析が完了しました。 2021年度の早稲田大学一般選抜で出題された日本史は7学部合計で309問でした。これを、 ◎「教科書」本文のみで正答 〇「教科書」脚注・掲載資料(史料)を利用 △「用語集」利用 ×「教科書」「用語集」のいずれにも記

青きドナウの乱痴気 ウィーン1848年/良知力

この本を読んでみて、革命というものの印象が変わった。 革命というと、大義的なものに導かれて社会変革を促そうとする創造的な面をもった市民の行動のようなものを想像していたが、そういうものではないのかもしれない。自分たちが今日明日を生きるため、生き続けるために、ほんとに最低限ものすら手にすることのできない人々が切羽詰まって行動にいたる、激情的で事後の明確なヴィジョンももたない反抗なのではないか。 19世紀半ばのウィーンでの革命の様子を綴った良知力さんの『青きドナウの乱痴気 ウィ

【アルコールの世界史】古代エジプト、ピラミッド建設の労働者の超意外な給料とは?

『絶対に面白い化学入門 世界史は化学でできている』 著者・左巻健男インタビュー(2) 「こんなに楽しい化学の本は初めて!」という感想が続々寄せられている話題の一冊『世界史は化学でできている』。朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞夕刊、読売新聞夕刊でも次々と紹介され、発売たちまち8万部を突破。『Newton9月号 特集 科学名著図鑑』では「科学の名著100冊」にも選出されたサイエンスエンターテインメントだ。 「世界史を化学の目線で紐解く」となぜこんなにもおもしろいのか。   今回

【推薦書リスト】世界史独学のための100冊

世界史を独学するにはどうすればいいか? ネオ高等遊民さん(note@kotoyumin)の記事を拝見して、「みんなの世界史」でもシリーズ本や全集を含め、100冊ほどの書籍をピックアップしてみることにしました。「なんとなくでOK」「受験のため」というのではなくて、ゆくゆくは専門的な書籍も読んでみたいというまじめな方向けの、まじめな選書でありつつ、高校生にも薦めることができそうな本を中心に選んでいます。 *** 選書の方針 世界史のカバーする範囲は、とてつもなく広い。個々の

言語論的転回以降の歴史学関連図書100選

 昨日、とあるインターネットミームに乗っかる形で、上記ツイートを投稿しました。「読書の秋」に読んでおきたい図書を100冊厳選する、というのが元々の趣旨だったようで、せっかくなので自分もやってみようと最近の歴史学(主に文化史、感情史、転回以降の歴史学の動向)に関わる本100冊を選んだ次第です。  ただ、よくよく見返してみると、画像一枚あたり25点の図書とタイトルを書き込んでしまった都合上、文字がかなり小さく、画像も不鮮明です。また『史学概論』『ルイ14世』といった、これとは他に