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"歴史" 系 note まとめ

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2022年9月の記事一覧

オスカルとロザリーの出会いは”パパ活“(!?)

50年目の「ベルばら」と元ネタツヴァイグ伝池田理代子先生「ベルサイユのばら」50周年ということで、いろいろと記事も出てきています。 で、このnoteの記事にえらいタイトルをつけてしまいましたが…😅(でも本当) つまりパリの下町でリストラに遭い、病身の母を抱えて途方に暮れていたロザリーは、しょうもないアルコール依存浪費家援交オヤジのミラボー伯(実在の人物、のちに貴族でありながら革命に加わる)に声をかけられたことがきっかけで、つい思い余って通りかかったオスカルの馬車にパパ活を

【書評】立石博高『スペイン史10講』(岩波新書)

 大航海時代の主役となり、「太陽の沈まぬ帝国」を築いたスペイン。きわめて興味深い歴史を持っていますが、イギリスやフランスなどと比べると通史に詳しい人は少ないかもしれません。  本書は250ページほどのコンパクトな新書ですが、原始時代~21世紀までのスペインの通史を扱っています。駆け足のため人名・事件名の羅列になりがちな箇所もありますが、スペイン史の入門としては最適だと思います。 文明の十字路だったイベリア半島 スペイン史の展開には、地形的・地政学的特徴が深く関わっています

【守ること、伝えること】文化財の修復を取材!「弘法大師像」#2

このnoteは「弘法⼤師像」(センチュリー⾚尾コレクション)修復noteの第2回です。 ここでは、第1回から進んだ「弘法⼤師像」の修復の様⼦をお届けしたいと思います! 第1回note はこちらから↓  (詳しい作品紹介もしています!) 「弘法大師像」修復の進捗具合 まず、「弘法⼤師像」修復の進捗具合について報告したいと思います! 7⽉19⽇、私たちは株式会社修護様の修理室に、第2回修復打合せのため、再びお邪魔しました。今回の打合せには、慶應義塾大学・林温名誉教授にもご

世界史の知識は世間の常識か

先日Twitterでそこそこバズっていたツイートに関して、世間一般の人々の世界史の知識に関して、個人的に思うところをまとめたいと思います。 このツイートやblogによると、ツイ主はある陰謀論者と討論になったが、その人は世界史の基礎知識が欠けていて、偏った思考が顕著であった旨が書かれていました。 ツイート自体は若者を馬鹿にするニュアンスが感じられて、リツイートがやや炎上気味でしたが、今回はそこではなく世界史の知識をいつ身に着けるかについて考えてみたいと思います。 世界史的

猫に引かれて建築参り~港区立郷土歴史館〜

刺激がほしい、と言えば、 浮気する彼女みたいなこと…、と不名誉な言葉をかけられました。 美術館の味わい方 刺激への欲求が湧き上がることは、私にとって稀でした。 誘われたら、だいたいのイベントに行きます。 でも、自分からはなかなか人を誘いません。 一人の時間をどう過ごすかといったら、小さな画面でドラマをみたり、 もはや習慣の延長として読書をしたり、 気が済むまで水回りを掃除をしたり。 こう並べると典型的インドアです。 私の趣味ってなんだったかしらと考えた挙句、 就職

NASAの歴史4:ISS(国際宇宙ステーション)

前回はNASAの歴史ではやや苦いプロジェクトにあたる「スペースシャトル計画」を紹介しました。 今回は、国際情勢が絡んでより複雑化なプロジェクト「ISS(国際宇宙ステーション)」について掘り下げたいと思います。 ※タイトル画像Credit:NASA - https://www.flickr.com/photos/nasa2explore/51749924967/in/photostream/; ちょうど先日、ゴルバチョフ氏が91歳で亡くなりました。1つだけ彼の性格や当時のソ

2023 東大日本史過去問題集(中世編)目次★

皆さん,こんにちは。 いつも本当にありがとう。 2023 東大日本史過去問題集(中世編)の公開を開始します。 遅延してしまい,大変申し訳ありません。 今年度版からTwitter(X)連携機能を利用しています。 なお,2022年度版を所持している方は購入不要です。 2023年度東大日本史本試の解説・解答部分は無料で公開します。 内容は次のとおりです。 数時間後に,まず第5章をアップする予定です。 第5章 東大日本史過去問研究(中世➀・有料200円/100円) 1 問題編

江戸時代に最も重要視された「重陽の節供」とは?【歴史にみる年中行事の過ごし方】

「重陽」とは旧暦9月9日のことで、陽数(奇数)の最大値「9」が月と日に重なることから「重九」ともいった。 この「重九」の音が「長久」に通じることから縁起が良い日として喜ばれ、江戸時代には「五節供」の1つとして幕府の式日にも定められる。 「五節供」は明治5年(1872)12月の「明治の改暦」に伴い廃止されたものの、それぞれ旧暦の日付をそのまま新暦に引き継いで民間行事として残った。 「菊の節供」「栗の節供」とも呼ばれた「重陽」の行事から、その歴史を振り返りたい。 菊は不老