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"教育系" note まとめ

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"教育系" noteのまとめです。
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2023年4月の記事一覧

96 授業で心がけていること

親切にする。何かにつけて。 僕はこれを心がけて、授業をしています。高校の先生になるための古典を勉強していたとき、たくさんつまずきました。 採用されてからこのときのつまずきを活かすべく、スライドにまとめて生徒に配りました。用言、助動詞、敬語。先日は古今異義語辞典を配信しました。地道な取り組みですが、けっこう好評です。 プリントを忘れた子がいたら新しいのをあげます。それで勉強してくれるならそれでいい。 高校生にもなると、みんなの前で発表するのはハードルが高いものです。だか

『体育教師を志す若者たちへ』 あとがき

   在職中、校内の部活動係主任として、様々な部活動改革をしてきました。冒頭の写真は保健室前に掲示してある部毎の毎週の休養日表です。毎週更新していきます。どの部も週に2日間は休養日を設定するものとし、顧問が休養日にする日の所にマグネットシールを貼ります。私が毎週それをチェックします。  学校の部活動としての活動は、原則土日のどちらか1日は休養日にすることになっていますが、部によっては殆どの生徒が社会体育クラブにも所属していて、合わせて両日の活動となってしまう週があります。そ

学生たちの活動紹介~神奈川大学民俗学研究会

神奈川大学民俗学研究会は学生主体で活動する研究会で、2021年の、疫病退散を願う麦殿大明神の製作については、この学部noteでも紹介させてもらいました。 2022年3月には、学生の調査報告やコラム等を掲載した『神大民俗』創刊号が発行されました(本としての発行です!)。写真を数多く掲載したり、詩情豊かな文章を盛り込むなど、一般の論集の枠に収まらない編集に教員の一人として感動しましたが、このたび第2号が発表されました。また研究会独自のnoteページも開設したとのことなので、ここ

岩波ジュニア新書だけで大学入試英語を突破する作戦を考えてみた

塾や予備校にお金をかけられない,かけたくない人のために考えました。 まずは『〈意味順〉英作文のすすめ』を通読して,英文法の全体像を把握します。 次に『英語の発想がよくわかる表現50』を復文教材にします。 それから『解釈につよくなるための英文50』と『読解力をきたえる英語名文30』に取り組みます。 高校での勉強にしっかりと取り組んでいれば,以上4冊をやり込むだけでもかなりの実力が身に付きます。

【現代お笑い論】#003 業界用語でお笑いを語る観客たち──お笑い批評と仕事術 鈴木亘

※こちらのnoteは鈴木亘さんの不定期連載「現代お笑い論」の第三回です。他の記事はこちらから。 業界用語でお笑いを語る観客たち──お笑い批評と仕事術連載の第1回で、人々がどんどんお笑いについて語るようになっている、と書いた。次に考えたいのは、人々はどのようにお笑いについて語っているのか、ということだ。 言葉や比喩、観点、枠組み、評価軸の語り等々、さまざまな点から考えることが可能だが、今回取り上げたいのは、最近のお笑い語りの言葉、もっと言うと「用語」についてである。 近年

【後編】教育とAI:知覚を豊かに、神の啓示を受け入れる

なんかタイトルが怪しい感じになっていますが、、笑 昨日UPした「教育とAI」についての前編に続いて、後編を書いてみます。 前編については以下にて。 では始めてみますー。 制約でもある身体性が勝負所前回は寿命と身体の制約から、得られる知識の量で人はAIには勝てない、みたいなことを最後に書いていました。 そうなると、人間がどんな力を伸ばしていくのか。色んなところで言われ始めていますが、教育とAIとの関係を考えた際に求められるのは「入力」の部分になるのでは、と感じています。 ※

「日本史探究」とは何か −学習指導要領解説より

今年度の高2生から新しく「日本史探究」が始まりました。 新しい教科書の内容については,いずれ比較検討を行いたいと考えていますが,とりあえず,『学習指導要領解説』でどのような説明がなされているのかを確認するため,2019年度に作成した資料(の一部)を PDF で掲載しておきます。

尊敬する先生の読書会に参加してきました!(メディアリテラシー教育)

(この記事は約5分で読めます) こんにちは! 今日は授業研究の話について書こうと思います。 いい授業をするためには、教える側も学び続けることが必要ですよね。 より新しい、より深い知識を、常にどこかから仕入れてくることが大切だと思っています。 そのためにいろんな学校を見学したり、第一線で活躍されている先生たちの講演を聞きに行ったりしているのですが… 今回は、ある先生が主催した読書会に参加させていただきました。 読書会を、学校教育に取り入れる(お茶の水女子大学附属中学校の

横並び授業での資料や計画の共有、どうしてる?

始まりました、新学期。そしてそろそろ授業が始まりつつあります。準備はとうの昔にしておかなければならなかったのに、江藤のチームはウダウダしていてとうとう4月に入ってしまいました。もう、反省しかありません。ただ、資料の共有に関しては以前から他の学校でやっていたのでそれを使うことにしました。基本的には全てGoogleとCanvaです。 クラスルームを活用する今年一緒に授業を持つのは20代と30代の若い先生たち。アイデアも豊富だし、何よりやってみたいことが色々あるようでワクワクしま

街中で学術書を広めたい その後

有志舎 永滝稔 まず最初に、有志舎は私・永滝稔が一人でやっている文字通りの「一人出版社」です。歴史学(近現代史)を中心にした地味な学術書を出版しています。2005年に創業し、5年前に東京・神保町から杉並区の高円寺(私の生まれ育った所であり今も住んでいる街)に事務所を移転しました。 学術書はあまり売れませんが、こういう本にしか興味がないので仕方ありません。でも、私は学術書であっても出来るだけ専門家以外の読者にも読んでもらいたいと思っていますし、そのように叙述を工夫してくれる

教職志望の方へー教職の要件について

 「教職志望の方へー教員定数について①」で、明治生まれの祖母が(旧制の)女学校を出て小学校教員になったと書きましたが、補足があります。  母によれば、祖母は、女学校を卒業してから1年間明石で研修をした後、小学校教員になった、ということでした。  因みに祖父は、旧制中学を卒業後、姫路の師範学校を卒業して、小学校(戦時中は国民学校)や高等小学校で教員をしていました。戦後は中学校で教えていました。  祖父は、「師範学校が授業料無料だったから」と言っていました。師範学校では鉄棒でな

歴史のことばNo.21 伊藤敏『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』の読み方

各所で話題になっている伊藤敏先生の『歴史の本質をつかむ「世界史」の読み方』をご恵贈賜りました。 具体的なところに目がいってしまう質なので、特に読みでがあったのは、「より深い理解へ導く見方」とうたう第Ⅲ部である。 さらに読み進めていくと、なんと「モヒの戦い」が! モヒの戦いなんて、高校世界史の教科書には載っていない。 じゃあモヒの戦いなんて必要ないんじゃないのか? 単にマニアックなのではないのか? さらにその後には、イギリスでもフランスでもなく、なんとスイス(盟約者団)

【質問箱への回答】歴史総合の授業づくり 資料集めの方法、教育学の用語、日本史専門教員

質問箱への回答が文字数を大幅に超えたので、こちらに回答します。 ご質問ありがとうございます。教育実習頑張ってください。 1点目:資料を集める時に参考になさっている本などはありますか? →KCJの授業づくりでは、私は次のことを意識しています。 ①キャッチーなMQ ②比較的読み解きやすいエキスパート資料 ③倫理観、価値観を問い、正解が1つに定まらない切実な議論 ①に関しては、新書、テレビ番組、大学時代の講義で印象に残っているネタなどを活用しています。 新書は、講談社現代新書

目的語感覚を身に付けよう (2023年4月版)

小学校の英語が教科化されたけれども、活動に慣れ親しむ中で英語を身に付けることが推奨され、中学校でも所謂「明示的」な文法指導は文科省的には薦められていない状況で、私が主として指導している「高校生レベル」の学習者の「文法知識」は相当に温度差があります。 高校段階の文法教材の多くが「文型」という名の「動詞型」の指導に重点を置いて、分析・分類を求めることが多いのですが、その反面、そもそもの動詞の分類で「自動詞」「他動詞」とは?「目的語」とは?というところでは、多くの学習者を置き去りに

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