近畿地方の石造物㊳:臨済寺宝篋印塔(赤松義則の墓)

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名称:臨済寺宝篋印塔

伝承など:赤松義則の墓

所在地:兵庫県姫路市夢前町新庄 臨済寺


姫路市の北方の夢前町にある臨済寺は、静寂さに包まれた禅寺である。

同寺は室町時代前期に、赤松義則によって播磨の禅宗の道場として開かれた寺院で、建立に際して義則は京都から別峯国師を招いて開山とした。

現在、本堂の裏には義則と開山の別峯の墓が並び立っているが、義則の墓は宝篋印塔で、別峯は無縫塔(五枚目)である。

義則は赤松則祐の子で、室町幕府三代将軍足利義満の信任を得て、播磨・備前・美作の三ヶ国の守護となり、赤松氏隆盛の基礎を築いた人物である。

宝篋印塔は無銘ではあるが、室町時代前期の作と思われ、応永三十四年に没した義則の墓と見て良いだろう(近隣地域の在銘塔の中では、加古川市志方町円福寺にある康暦元年銘の宝篋印塔が最も形式的には近い)。

臨済寺と義則との関係からしても、同地に義則の墓塔があることに違和感はない。

また宝篋印塔自体も、完形で非常に端正な塔である。


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