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プラネタリウム留学

note、始めてみます。

これを読んでくださっているみなさん、こんにちは。
はじめてnoteの記事を書きます、松井瀬奈と申します。
現在、名古屋大学の銀河進化学研究室というところで、宇宙に無数に存在する【銀河】と、
天文・宇宙のおもしろさをたくさんの人に伝える【教育普及】に関する研究をしています。

2024年1月現在、博士後期課程1年目です。

そしてこのたび私は「プラネタリウム留学」と題して、ドイツの研究機関へ半年間の留学を行うこととなりました。


「プラネタリウム留学」

そんな言葉は検索しても出てきません。
いったい何をしに、どんな気持ちで、どうやって、ドイツに行くのか?

そんなわたしの【挑戦】に興味を持ってくださる方へ
現地から声を届けられたらなと思い、noteを始めることにいたしました。

文字数を気にせず、赤裸々にいろんなことを書いていける。そんな場所にぴったりだなと思っています。

「プラネタリウム留学」ってなに?

私にもよくわかりません。(笑)
なんとなく、人に説明するときに分かりやすいかなと思い、使い始めた造語です。

わたしの将来の夢は、日本一のプラネタリウム解説者になること、でした。
日本一って、いったい何なんでしょうね。
おかしな話ですが、自分で言っておきながら自分でもよく分かっていないのです。
定義できない夢を掲げてどうするんだろう、と、あるタイミングで悩んだことがありました。

たくさん考えました。
わたしには憧れの学芸員さんがいます。
その人はわたしにとっての日本一、いや宇宙一です。
でも、わたしがその人を目指したところで、もちろんその人そのものにはなれません。

それなら、日本一は無理でも、日本で、いや世界で唯一無二の存在になりたい。そのためにできることはなんだろう?
そう思うようになりました。

わたしはだいたい年間100回くらいプラネタリウムの投影を観ています。
そんな中で、日本のプラネタリウムのいいところや、この事例は日本では少ない/見たことがないなと思うことも、いくつか自分の中で浮かび上がってきました。
そして、海外の、世界のプラネタリウムの現状を見てみたくなりました。

海外のプラネタリウムについて、ネットでたくさん調べました。
何人ものプラネタリウム/天文学関係者のかたに話を聞きに行きました。
情報が少なくて、本当に難しかったです。
でもそんな中で、いくつか、ここで学んだ最新鋭の天文宇宙普及を日本にわたしが持っていけたらな、と思える「名門」プラネタリウムに出会いました。
しかし、やはり有名な施設であればあるほど、アポを取るのは大変でした。

知り合いの知り合いに紹介してもらって、人と話して、の連続。
もちろん、うまくいくことの方が少なかったです。
そんなある日(詳細はまた別の記事に書きたいです)、わたしは現在の受け入れ先の大学/プラネタリウムに出会いました。

ルール大学ボーフム校
そして、
Zeiss Planetarium Bochum。

この大学、そしてプラネタリウムに受け入れてもらえることが決まりました。

なぜドイツ? なぜボーフム?

ルール大学ボーフムとZeiss Planetarium Bochum。
ドイツ🇩🇪の、ノルトライン・ヴェストファーレン州の、ボーフム(Bochum)というまちにある大学とプラネタリウムです。
日本人で知っている人はほとんどいないと思います。

ちなみにわたしの経験則からして、「ボーフム」という名前を知っている日本人はほぼ全員サッカー好きですね。(笑)
VfLボーフム というサッカーチームがあり、日本人選手も在籍しています(2024年1月現在)。

話題が逸れてしまいましたが、
ルール大学ボーフムとZeiss Planetarium Bochumのどこに惚れたのかというと。1番は、
両者は伝統的に協力関係にあり、日頃から共同でプラネタリウムの番組制作をしているという点です。
日本でも監修や特別出演などで天文学者がプラネタリウムの番組制作に関わる機会はあると思いますが、
【伝統的に】【日頃から】コラボレーションという話は(わたしは)聞いたことがないです。

さらに、プラネタリウムの生まれ故郷であるドイツで学ぶことも、わたしにとって憧れでした。

そして、ボーフムってそんなに都会ではないんです。人口規模で言うとわたしの地元である愛知県豊橋市とほぼ同じです。
そんな「田舎」にあるプラネタリウムで先進的な取り組みが伝統的に行われているって…どういうこと???(笑)とわたしは思うわけです。

そしてなんと、プラネタリウムを通した研究のためだけでなく、
ルール大学ボーフムならば、わたしの専門としている近傍銀河の形成進化史の観測的研究も新たなcollaboratorと共に推進することができます。
「宇宙物理学の大学院生」というわたしの立場からして、これほどありがたいことはないです。
大好きなプラネタリウムと、銀河。どちらの研究も継続できる環境がこのルール大学ボーフムだと、わたしは判断しました。

留学の目的

わたしはこの"プラネタリウム留学"を通して、
・プラネタリウムの中で日本にない文化を取り入れられる人材になること
日本のプラネタリウムならではの良さを世界に発信すること
国際的に活躍できるプラネタリウム解説者、そして宇宙物理学の研究者になること
を目指しています。

わたしはまだまだ施設に勤めたことがあるわけでもない、ただのプラネタリウムが大好きな大学院生です。
特に現職のみなさんからは、何も知らない学生の立場で生意気なことを言っていると思われてしまうかもしれません。

それでも、わたしは日本のプラネタリウム業界全体に"いい風"を吹かせられるような人材になりたいです。

こんな学生、卒業後雇ってもらえるか分かりません。
それでも、大好きなプラネタリウムがもっともっとたくさんの人の生活において身近な存在になってほしいという一心で、いろいろな可能性を日本に持ち帰れたらなと考えています。

そんなわたしの、ドイツでの生活、ドイツの大学やプラネタリウムに関するリアルをこのnoteで伝えていけたらと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

初めてのnote投稿である今回は無料で全て公開しましたが、
次回からは 記事投稿(写真など有料パート有り) + メンバーシップ制度 の導入を行いたいと考えていす。
これは後日別途で記事を書きますが、研究費を思うように確保することができず、ほぼ自腹での渡航となっておりますゆえご理解いただけますと幸いです。


最後まで読んでくださったみなさん、ありがとうございました。
ではまた次の記事で!

Ciao!

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