断続と連続の弁証法――アラン・ロブ=グリエ『不滅の女』における男の眼差し
はじめに アラン・ロブ=グリエ(Alain Robbe-Grillet, 1922-2008)は、フランスの戦後の前衛小説を指すヌーヴォー・ロマンというジャンルを代表する作家であり、映画監督である。ロブ=グリエは、1960年に脚本を担当した『去年、マリエンバードで』で実質映画監督としてのデビューを果たした。翌年この作品は、ヴェネツィア国際映画祭の金獅子賞を受賞し、彼はアカデミー脚本賞の候補に選出された。その後1963年に発表された『不滅の女』(原題『L'Immortelle』