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日本でも大人気、インド・タラブックスのハンドメイド絵本
『つなみ』(原書発行・タラブックス、日本語版刊行・三輪舎)
【7日間ブックカバーチャレンジ 6日目】
シルクスクリーン印刷と手製本というハンドメイドの味わいが世界各国で大人気の、インド・タラブックス絵本。『夜の木』など、日本でも翻訳版が多く発売されています。今日はその中から、インド伝統の絵巻物師が描いた『つなみ』をご紹介します。
インド洋大津波の悲劇を、絵巻物師が一連の物語にこの絵本に記されて
スペース・オペラというジャンルを打ち立てた、20世紀SFを代表する大長編
【7日間ブックカバーチャレンジ 5日目】
『火星のプリンセス』アメリカ南北戦争に敗れた南軍大尉のジョン・カーターは、アリゾナの砂漠から見上げた火星へと突然体を吸い上げられ、気がつくと苔の生えた火星の大地に横たわっていた。そこは空気があり、カーターと同じ容姿の赤色人や、巨大な緑色人たちが生存をかけて争う過酷な世界だった。カーターは緑色人の手から赤色人の王女、デジャー・ソリスを救出し、火星世界の滅亡を
こどもの心に向き合い続けた、加古里子さんのパノラマ絵本
【7日間ブックカバーチャレンジ 4日目】
『かわ』今日は「こどもの日」。このブックカバーチャレンジでも、ステキなこどもの絵本をとりあげてみました。
川の上流から下流まで、絵本で楽しむ長い旅『かわ』は加古里子さん作・絵で、1966年初版のロングセラー絵本です。「川ってどんなもの?」という、こどもの素朴な疑問に優しく向き合ってくれます。本のページは、まず高い山に雨が降るシーンから始まり、降った水が段
コロナ禍後を占う、日本マンガの金字塔
【7日間ブックカバーチャレンジ 3日目】
『風の谷のナウシカ』月刊アニメージュに連載された宮崎駿の長編コミックス(単行本は全7巻)を、このウィズコロナの時代に、あらためて読み直しました。宮崎駿自らが監督した映画版『風の谷のナウシカ』を見て、スタジオジブリ映画のファンになった方も多いと思います。
コミックス版で明かされる、「腐海」誕生の秘密コミックス版では映画には無い物語、なぜ腐海がうまれ、そこに
大学紛争の時代、ツイテナイ悩める高校生の薫クンを描いた、爽やか青春小説
【7日間ブックカバーチャレンジ 2日目】
『赤頭巾ちゃん気をつけて』
第61回の芥川賞(1969年上半期)を受賞した、庄司薫の青春小説です。大学紛争の影響で東大入試が中止になった時代を背景に、
「女の子にもマケズ、ゲバルトにもマケズ、男の子いかに生くべきか」
と、悩める高校生の日常を捕らえて、軽やかな文体で描き出しています。芥川賞の選考時には三島由紀夫からの評価が高く、単行本の帯にも三島氏が「若
スティーブ・ジョブズが愛読した、伝説の地球カタログ雑誌
【7日間ブックカバーチャレンジ 1日目】コロナ禍でSTAY HOMEに多くの方が取り組む中、お気に入りの本の表紙をSNSにアップしてみんなで和もうということで、桑野 和行 (Kazuyuki Kuwano) さんからお声がけをいただきました。私も自宅勤務中に本棚から掘り出したブックタイトルを、これからいくつか紹介してみます(懐かしもの中心になるのは、ご容赦くださいませ)。
『ホール・アース・カタ
ジャレド・ダイアモンド氏が語る、「これからの日本の針路」とは #世界経営者会議
2019年10月28日・29日に開催された「第21回 日経フォーラム 世界経営者会議」に、Nサロンからの招待枠で参加して来ました。2日目には『銃・病原体・鉄』著者で進化生物学者のジャレド・ダイアモンド氏から、新著『危機と人類』をベースに「危機を突破する国家経営〜明治維新から学ぶ日本の針路」のテーマでの講演があり、非常に今後の日本への示唆に富んだ内容でした。
はじめに まことに小さな国が、開花期を
本好きを引きつけて止まない、台湾・台北の魅力的な書店を巡って来ました
ちかごろ日本国内で注目されている、大手チェーンとはひと味ちがう街中の個性的な書店たち。個性派書店の波は、お隣の韓国や台湾でも拡がっています。今回、台北を訪れた機会に市中の新世代書店と、今年の秋に日本へもやってくる大手の誠品書店とを巡ってみました。
今回の旅のガイドブック『本の未来をさがす旅 台北』と、43もの台湾書店物語を集めた『書店本事』(2014年台湾で刊行。日本語翻訳版が6月発売予定)。
大航海ロマン。台湾原住民が、ポリネシアやニュージーランドへ
台北の郊外、故宮博物院のすぐそばにある「順益台湾原住民博物館」は、台湾人口の約2%いる台湾の原住民族について、様々な資料と展示により、台湾文化の多様性を伝えてくれます。故宮を訪れた時にはちょっと足を延ばして、漢民族のものとはまた違う独特の文化に触れてみてはいかがでしょうか。展示内容の詳細については、以下のサイトからどうぞ。
今回私が訪れて興味をもったのは、台湾原住民が大海原をはるばる越えて、太平
台湾原住民「高砂族」のこと、みなさんは知っていますか
令和の時代を迎え、近年日本との関係性を重視するお隣の台湾からも、蔡総統名で、今後の日台間の関係が良好でありますようにというコメントが、早速日本語でツイートされました。
現在はハイテク分野など日本と経済交流が深く、海外旅行先でも人気の台湾ですが、記事中で触れられているように、「台湾は1945年まで約50年間にわたって日本の統治下にあった歴史」がありました。その時代、日本の支配に反発して衝突を繰り返
「書く」。誰のために、何のために
日経新聞×noteがコラボして2月から始まった#Nサロン、あっという間の3ヶ月でした。本当に盛りだくさんなメニューで、水Pさん永吉さん他、運営の皆様のご苦労はいかばかりかだったかと。Nサロンに参加していなければ、竹村さんの文章術極意に触れる機会も、何歳になっても好奇心が止まらない野口先生の姿に励まされることも、ましてや自分でもスープを作ってみようと思うこともなかったでしょう。周囲の受講者の皆さんの
もっとみる日本の歴史を学習まんがで楽しく学ぶための、私のお勧めポイント7つ
小学生の皆さん、そしておうちの方々。新入学・進級おめでとうございます。新しい学校やクラスで、さあ何を始めようかとワクワクしているお子さん達に、元号も「令和」と変わった今年ぜひ勧めたいのが、まんがを通して楽しく日本の歴史や登場人物を学ぶこと。そんな学習まんがの選び方のポイントを、ご紹介していきましょう。
(1)絵のタッチも物語も、いろいろ選べます書店の児童書コーナーへ行くと、「えっ! こんなにある
「昭和」から「令和」で、教科書他の表記が大きく変わった日本歴史の7大事件
まもなく新しい元号「令和」がスタートします。日本の歴史にまた新たな一時代が加わりますが、皆さんが最近の教科書や学習まんがなどで日本の歴史記事を見たときに、「あれ?自分が義務教育を受けた昭和や平成初期とは、ずいぶん書き方がちがうな」と思った経験は無いですか。歴史上の記述は、新しい文献の発見や学説のアップデートで、年々内容を変えて来ています。特に大きく記述が変化してきたところを、7つご紹介いたしましょ
もっとみる2020年NHK大河ドラマ「明智光秀」を、今からワクワク待つための基礎知識
戦国歴史ファンの皆様、おまたせしました。2020年、NHKの日曜夜8時に、3年振りに戦国ドラマが戻ってきます。しかも主人公が、なんと当時の武家社会からは不忠者、極悪人とさんざんな評判だった、あの明智光秀とは。(ドラマのタイトルは「麒麟がくる」。脚本:池端俊策)
光秀はその生涯に謎が多く、主の信長殺しを巡って様々な陰謀論が昨今書かれている中、ドラマがどのような光秀像を見せてくれるのかが、今から