シン・サカモト

武術気功師範|1975年生まれ|大阪府四條畷市在住|2002年に実戦道家武術(心意派)…

シン・サカモト

武術気功師範|1975年生まれ|大阪府四條畷市在住|2002年に実戦道家武術(心意派)を始め、1ヶ月目に突然身体能力が劇的に変化、これが原体験となる。多くの他流と交流し、一般社会人でも奥義を体得できる独自の訓練法を体系化。現在は初心者から他流の師範まで幅広く指導している。

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護身武術の個別指導

本物の護身武術を本気で修得したい方、若干名募集します。 レベルとしては、自分より若くて体格、体力、身体能力に勝る格闘技経験者との自由組手が楽しめる程度を目指します。 (ちなみに自由組手が怖いなら、護身術は一切使えないと思っていた方が無難です) 年齢、性別、経験などは問いませんが、審査はあります。 指導曜日は基本土曜日で、場所は大阪(四條畷市)から通える範囲なら出向きます。 個別指導なので詳細は問い合わせ後に応相談とさせていただきます。 指導料は1回5,000円です

    • 正中軸

      従来の武術用語に「正中線」という語がある。 これは人体の中心を上下に走る仮想の線で、身体を正面から見た図に描かれることが多い。 そのため、この線は二次元的に捉えられているように思われる。 しかし、自分の身体の中心を制するためには、この線を三次元的に捉え直し、「正中軸」としてイメージした方が良い。 正中軸は会陰(体幹基底点)と頭頂点(人天頂)を結んだ仮想の線分であり、垂直に立てて最長化すべき、人体の柱といえる。 正中軸は七つの中枢センター(チャクラ)を通り、五つの主要

      • 聴勁(チョウケイ):気を読み取る

        聴勁(チョウケイ)というのは、相手の「気」を読み取り、動きを一早く読んで対処する技術だ。 聴勁は正しい推手を繰り返すことで修得できる。 逆にいえば、聴勁を修得できるのが正しい推手といえる。 つまり全く圧をかけない推手は意味がないが、力任せに押し勝とうとしたり、相手を崩そうとするのも間違っている。 正しくは腕から「力を抜いて気を入れ」なければならない。 その上で常に攻防一致の形を保ったまま腕を回し、自分の体重を使って相手の重心に圧をかける。 そして常に相手の圧を感じ

        • 武術の本質

          推手は非常に優れた訓練法である。 しかし、組手で活かすことを意識して取り組まなければ、柔道などと同じように武術の本質から離れ、ゲーム化・スポーツ化してしまう恐れがある。 組手もある意味ゲーム・スポーツ的側面はあるが、ルールを工夫すれば武の本質から大きく外れてしまうことはない。 武の本質とは護身であり、攻防一致の動きにある。 いかなる打撃からも自身の身体の重要部位を完璧に護ることこそ武術の真髄といえる。 ゆえに推手は速度を落とした組手でなければならず、組手は速度を上げ

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        護身武術の個別指導

          危険を察知する感覚を磨く

          護身において最も大切なことは、一早く危険を察知する鋭敏な感覚をもっていることだ。 では、どうすれば感覚を鋭く磨くことができるか? それが武術の鍛練を積む意味といえる。 現代日本は比較的治安も良く、暴力犯罪に巻き込まれる確率も低い平和な社会であり、それ自体はとても素晴らしい。 しかし平和の中で感覚を鈍麻させることは危険だ。 そして残念ながら、平和な世では感覚は鈍くなり易い。 武術の稽古は危険を伴うこともあるが、それにより感覚が鋭敏に研ぎ澄まされていく。 平和な日本

          危険を察知する感覚を磨く

          デジタル依存を減らす

          制心訓練法は自分の身ーつででき、立つこと、歩く一歩ー歩といった基本的な日常動作の全てを訓練とすることができる。 ゆえに、スマホやデジタル機器をいじる時間を減らすことに役立つ。 現代社会においてテクノロジーを遠ざけるのは至難の業であり、魅力的な人類の叡智の結晶は、享受しても良いだろう。 しかし便利や享楽に溺れると、それはそれで人の心身を衰弱させ、望まぬ結果をもたらす恐れもある。 つまり、月並ではあるが、何事もバランスということだ。 制心訓練法は自身の、そして他者との関

          デジタル依存を減らす

          制心訓練法の注意事項

          制心訓練法は得られるメリットに比較して危険は少ないが、いくつか注意事項はある。 まず硬く平らな床に仰向けに寝て、腰などが痛い人は訓練に進まず、病院で診てもらう方が良い。 絶対制心(一人練習)、特に基礎は重要なので我流ではせず、きちんとした指導者について教わらなければならない。 最悪動画などを参考にしながら進める場合は、姿見の鏡を観たり自分をビデオに撮ったりする。 自分の姿勢、動きが不自然でないか、正しいかを常にチェックしながら取り組む。 健康、安全第一だが、楽しみな

          制心訓練法の注意事項

          素速さと正確性

          制心術を使うには、まず素速さが必要だ。 素速さを得るには、正中不動制心(站樁: タントウ)に取り組み、放鬆(ホウショウ:リラックス)と発勁(ハッケイ:発気)を極々短い時間で切り替える訓練を繰り返す。 フィジカルで劣る弱者が相手より遅ければ勝ち目はない。 またいくら多くの技を覚えようが、動きの鈍い者は実戦で勝つことはできない。 素速さと同等に、正確性も重要である。 常に攻防一致の形と動きができていなければ手痛い反撃を喰らう可能性があるからだ。 素速さと正確性は両輪で

          素速さと正確性

          無理せず続ける

          ヨーロッパの諺に「健康がすべてではないが、健康がなければすべてがない」というものがある。 鍛練のし過ぎで健康を害しては元も子もない。 そもそも制心訓練法は養生法でもある。 もし心身の調子を大きく崩したとしたら、訓練の仕方を見直すべきかもしれない。 またもちろん、怠け過ぎも良くない。 すべてはバランスが肝要だ。 そして倦まず弛まず続けることが大事なのだ。 一時的にハリ切って無理をすると続かない。 まずは続けられるレベルまで、訓練の難易度、強度などを下げること。

          無理せず続ける

          観察の重要性

          制心術においては、上達するためにも護身の現場で実際に使う際にも「観察すること」が重要だ。 まず技術を上達させるには、観る、細かく観察して「良」と「不良」を見極める力が必要となる。 観る力をつけるには、まずはとにかく長時間意識的に観続けるしかない。 観察眼さえあれば、あとは時間をかけることで上達していくことが可能となる。 また観察する習慣をつけることで、非常時においても状況、事態を冷静に観ることができるようになり、窮地を脱する道を見つけやすくなるだろう。 また自己を客

          観察の重要性

          対打撃防御の原理原則

          対打撃防御ではまず、顔面(特に目)を完璧に守らなければならない。 そのため、基本的に手は顔の高さ近辺に上げたまま下ろさないようにした方が良い。 ボディブローへの対処などで瞬間的に下ろすのはやむを得ない場合もある。 しかし顔面へのカウンター、もしくは相手のパンチの軌道を切りながらの反撃などをし、すぐに元の構えに戻すことを忘れてはならない。 蹴りなどの腹部より低い部位への攻撃は脚で対処する方が安全だ。 ともかく、顔面(頭部)は鍛えようがなく、最重要部位であり急所なので、

          対打撃防御の原理原則

          最強の趣味

          制心訓練(集中力養成)法はいつでもどこでも、誰でも、一人ででも複数人ででも、取り組むことができる。 道具はあれば便利な物もあるが、何も使わなくても問題はない。 ゆえにお金もほとんど要らない。 もし指導を受けるなら、その際の謝礼くらいのものである。 そして奥深く楽しいもので、健康法としても優れていて、護身術としても役に立ち、アンチエイジングにもなる。 更に全(汎)宗教的・霊的な修行法でもあり、知的遊戯、教養としての側面も持ちあわせる。 運動能力も高まるので動くのが楽

          無用の苦痛を避ける

          制心訓練法は自らの心を制することも目的とするので、ヨーガ(ヨガ)とも重なる要素をもつ。 ヨーガの禁戒(ヤマ)の一つ「アヒンサー」は「自他に無用の苦痛を与えない」という解釈で採り入れている。 すなわち、無用に自分の身体を痛めつけるような鍛練や、微笑すら浮かべられないほどの練習はすべきではないといえる。 また相対訓練においても、無駄に相手を打ったりすべきではない。 考案者(私)が仏教における「因果応報」「自業自得」を信じているからでもある。 アヒンサーの実践は内的制心力

          無用の苦痛を避ける

          護身武術の基本

          実戦においては、攻撃の威力・破壊力よりも、攻防一致技の方が重要だ。 実戦の動きの中では、攻防一致の技術をもった者に対して強力な打撃を当てることは、ほぼ不可能だからである。 実戦では攻撃に威力を乗せるよりも、最速で正確に急所を突くことの方が合理的だ。 つまり実戦で最も警戒しなければならないのは、目突きと金的といえる。 制心術では目突きや金的狙いの攻撃を推奨することはないが、これらの最も危険で最も速く、最も有効である技を、完封できなければならない。 これが基本であり、一

          護身武術の基本

          誰でもできる制心訓練法

          制心訓練法は簡単だ。 正中不動制心(站樁/立禅)は型や套路(トウロ)などを覚えるのに比べれは、一定姿勢でじっと立っていれば良いだけ。 微動歩行制心もゆっくり歩くだけで、速く走ることなどに比べれば、誰でもできるようになるはず。 相対制心(交手制心/推手)もゆっくりで良いし、一定の動作の繰り返しなので落ち着いてじっくりと取り組める。 遊撃制心(武術組手/マススパー)も、実際に打ち合わず、寸止めかつ拳サポ着用で行うので、安心安全に対打撃防御術(攻防一致の制心術)の修得度合を

          誰でもできる制心訓練法

          護身術の修得

          護身術を学ぶのであれば、最低限相手が一人で素手であれば、どんな相手であろうと術で制することができることをひとまずの目標としなければならない。 今時は総合格闘技を本格的にやっているチンピラも珍しくはないので、そのような相手を想定して訓練する必要がある。 本格的な打撃格闘技を経験した者が自由に攻撃してくるのを柔らかくさばけるようにならなければ、護身術を修得したとはいえないであろう。 そのためには、ある程度修行が進んだら他流とも交流して、実戦につながるような練習を積まねばなら