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ここにしか無いケーキ。ここにしか無い〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉。ふわふわスポンジ×苦めのコーヒー×チョコ×プラリネが織り成す、極上のマリアージュ


この記事が、3週連続で〈その週に最も読まれた記事の1つ〉になったとの事。嬉しい限りです。
ありがとうございます。これを励みに、これからも上手く時間を見つけて書きますので。

当店オリジナルの〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉


シェフの進藤です。
今日は当店のクリスマスケーキ人気No.1〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉のご紹介。
このフランス語の意味は〈ビュッシュ〉が“薪(まき)”、〈ドゥ ノエル〉が“クリスマスの”なので、合わせて〈クリスマスの薪〉。

1年に1度だけ、クリスマスにしか作らない商品です。

ちなみに、このケーキがフランスで言うところの〈クリスマスケーキ〉なんです。
フランスのクリスマスには、全てのパティスリーがそのお店独自の〈ビュッシュ〉を作り、販売します。
フランスのリヨンで暮らしていた時、その年のクリスマスは家の近所にあった有名〈ショコラトゥリー〉の〈ベルナション〉で、その店オリジナルの〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉を購入しました。私的にはとっても美味しかったのですが、日本ではあり得ない量のお酒をスポンジケーキに染み込ませていて、お酒に弱い友人は「これはちょっと食べれない」とボヤいていたのを思い出します(笑)。

話を戻すと、若い頃フランスに行き、パリで働いた自分としては、クリスマスに〈ビュッシュ〉はどうしても作りたい!
そして、毎年楽しみに待っていて下さるお客様の為にも、もちろん今年もしっかり気合いを入れて作ります。

それはそうと、日本では発音しやすいからか、何故か間違って〈ブッシュ ド ノエル〉と呼ばれているこのケーキ。
この際ハッキリ言います。

〈ブッシュ ド ノエル〉は間違った呼び方なんです!

〈ブッシュ〉だと英語の〈やぶ・茂み〉や〈アメリカの元大統領親子〉と同じ発音になってしまいますし、〈ド〉も間違いで〈ドゥ〉です。外国語を輸入する時は、広く流布してからの訂正は難しいので、最初からちゃんとして欲しいと切に願います。
自国発祥の物が、他国で微妙に間違って呼ばれてるのってちょっと悲しくないですか?
なので、フランス語の正式名称は〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉です。
簡単な発音の仕方は、速く“動く・投げる”時の擬音〈ビュッ〉に〈シュ〉をくっつけて《ビュッシュ》。〈ド〉ではなくて《ドゥ》。
フランス語の習得に燃えた時期がある私としては、できる限り正確に呼びたいなぁ、呼んで欲しいなぁと思ってしまいます。
すみませんがお付き合いください(笑)。

ちなみにその〈ビュッシュ〉という言葉は、フランス滞在の思い出の言葉でもあって…。
26才の頃、フランスのアヌシーという町でホームステイをしながら語学学校に通っていました。ステイしていたそのご家庭は、お父さんお母さんと、息子2人、娘1人の素敵なファミリーで。ゲストルームも付いている大きな家に、ドッジボールくらいはできそうな大きな庭もあり、晴れた日には朝・昼・晩ごはん全てその庭に備え付けのテーブルで食べたり。普段から少なからず、文化の違いに驚く事はありましたが、ある朝の出来事が強烈で。
その日の前の夜、お父さんが「ヒサシ、明日は“ビュッシュ”が来るんだ」と、少し高揚した感じで話してて。「来たら少し手伝ってね」とも。その時“ビュッシュ”って何?とは思ったものの、学校での疲れもあり、辞書で調べる事もなく眠ってしまいました。
次の日の朝、ドスンッ、ドスンッというビックリする位の大きな音で目が覚めました。解体現場で聞くレベル。または事故レベルの、それはもう凄い音だったので。慌ててカーテンを開けて外を見ると数台のトラックが。それらのトラックの荷台にはぐるぐるに巻かれて1つの塊になった〈薪〉がいっぱい積んであって、それを屈強な男達が注文のあった各家庭めがけて、その注文数量分を放り投げている光景が。
ドスンッ、ドスンッ

あ、〈ビュッシュ〉って〈薪(まき)〉の事なんだ

季節は夏だったので使ってはいませんでしたが、確かに、応接間には立派な暖炉がありました。
素早く着替えて外に出ると、既にお父さんと息子達はその薪の塊をバラし、家の裏手の薪保管場所に運んでいる最中。手袋を借りて私も加わり、その作業を手伝いましたが、その薪の重いこと重いこと。
冬の到来に向けて、年いちで毎年行う作業だそうです。大変でしたが、日本では経験できないイベント?にワクワクした1日でした。
このエピソードで〈ビュッシュ〉という単語、覚えて頂けましたか?

またまた話が逸れていてすみません。
ケーキの説明に戻ります(笑)。
この〈ビュッシュ〉というケーキは、名前の通り薪っぽく仕上げるのがクラシックスタイル。ですが、時代の流れで、最近はスタイリッシュで格好よければ何でも良い的な感じになっています。ですが、私はその流れに抗い、出来るだけリアルな〈木の質感〉を出すことを1つのこだわりにしています。
ご購入頂いた方々には、是非ともそこに注目してもらえると嬉しいです。結構な手間と技術なんです。自分のお気に入りポイントは、金の斧と熊が引っ掻いた爪跡かな。

ケーキの構成は、当店自慢のフワフワもっちりスポンジで、アングレーズベースのリッチ配合なビターコーヒーバタークリームを包み、周りをカリカリサクサクなプラリネフーユチン(クッキー)と生チョコレートで覆いました。
ビターコーヒー+アーモンドプラリネ+チョコレートのマリアージュは私の中のベストマッチの一つです。
いつも通り、〈オンリーワンな商品を〉と考え、サクサク食感の食材をロールケーキの外側に張り付けています。貼り付ける際中々面倒なテクニックを使うので、このような事をしているパティシエは皆無。
従って、ここでしか買えない特別な〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉なんです。

書くまでもなく当たり前の事ですが、チョコもバターもその他の材料も、厳選した高級品を使用しています。素晴らしく美味しい商品は、選び抜いた食材に、知識と経験を伴った技術を掛け合わせる事によって生み出されるものだと考えます。
ご安心下さい。食材を見る目と、美味しく安全に調理する術を、これまで20数年かけて身に付けてきましたから。なので、

一食の価値は大いにあると思います。

凝った作りで、いつも通り〈違いの分かる大人向け〉なケーキですが、たぶん幅広い世代の方も気にいって貰えるであろう自信作。
現在は〈当店インスタグラムのフォロワー様限定先行予約中〉。昨年は確か3日程で限定数に達し、予約受付締め切りとなりました。今年はそれ以上に早く締め切る可能性も。
出来るだけ早めのご予約をお勧め致します。

現時点でインスタンフォロワーでない方は、すでにフォロー実施期間が過ぎてしまっているので、申し訳ありませんが〈先行予約〉に参加することはできません。
機会があれば来年以降宜しくお願い致します。
〈どうしても〉という事であれば、以下に記載した〈グランデュオ立川店〉での購入をご検討頂ければと思います。

では、いつも通り〈論より証拠〉。
ご来店、ご予約をお待ちしております。


                 〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉                          グランデュオ立川限定サイズ

《お知らせ》
昨年に引き続き、今年も〈グランデュオ立川〉にて、当店のクリスマスケーキ人気No.1〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉の特別サイズ(10㎝×9㎝×6㎝)を販売致します。
立川方面の方は、クリスマス当日の混雑の中、わざわざ武蔵小金井の当店まで足を運ぶことなく、グランデュオ立川店にてケーキを受け取れます。そして、当店の支払いは現金のみですが、あちらはクレジットカードが使えるので、そちらの利点も合わせてご検討頂ければと思います。
宜しくお願い致します。
あちらも数に限りがありますので、気になる方はお早めに!


以下の秋限定ケーキは、絶賛販売中!
しばらくすると冬ケーキに入れ替えとなりますので、食べ逃しのないようお気をつけ下さい。


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