進藤洋菓子店オーナーシェフ進藤久志

東京、武蔵小金井駅徒歩4分にあるパティスリー。大阪・東京・パリ(シュクレカカオ・ジェ…

進藤洋菓子店オーナーシェフ進藤久志

東京、武蔵小金井駅徒歩4分にあるパティスリー。大阪・東京・パリ(シュクレカカオ・ジェラールミュロ)等で得た経験を基に〈ここでしか買えないケーキ・焼き菓子〉を販売。その菓子一つ一つが持つオリジナルストーリーや、製造・販売に関する裏話、時には修業時代の体験談等をご紹介します。

最近の記事

旬の〈苺〉を美味しく食べるケーキです!

今日ご紹介するのは、当店春の新商品〈フレズィエール〉。 このケーキの説明に入る前に、皆さんは〈フレジェ〉と呼ばれるケーキをご存知ですか? 〈ケーキ好きな方〉はもちろん知ってる? 以前に比べれば、ずいぶん〈メジャー〉になりつつあるフランス菓子の事です。 下の写真を見て頂ければ分かる通り、結構インパクトの強いヴィジュアル。フランスでは春の訪れと共にショーケースに並ぶお菓子で、苺をたくさん使って作るケーキなので、日本でも旬の〈美味しい国産苺〉が出回る時期→〈春〉限定で商品化され

    • オマージュ(仏語: hommage)とは、影響を受けた人や作品に対する〈敬意〉であり〈尊敬〉の意。

      シェフの進藤です。 今日の写真は当店の人気商品〈オマージュ〉。 1年に1度、短い期間だけ販売する幻の商品。実は、私の大のお気に入り。 フランス語に順じた発音は、〈マ〉を強く言うのではなく、最初の〈オ〉を強めに出して、後を平坦に発音。 他に比べて仕込みが繁雑な為、ちょっと作るのが億劫になってしまうケーキなのですが、この〈オマージュ〉を心待ちにしているお客様がたくさんいる事と、私も1年に1度くらいは食べたい!の2つをモチベーションとして、毎年作っています(笑)。 今年は〈ホワ

      • フランボワーズ(仏語)はラズベリー(英語)で、木苺(日本語)です。

        シェフの進藤です。 今日ご紹介するのは、当店の人気商品で期間限定販売の〈フランボワジエ〉。 リアルな仏語の発音に順ずれば 〈フランボワズィエ〉 の表記が正しいのですが、読みにくいし発音しにくいと“満場一致”で否決されました(笑)。なので、少し不本意ながらの〈フランボワジエ〉。 このケーキは、何年か前のクリスマスに向けた新作として商品開発したものになります。 実は今後出てくる〈オマージュ〉と同様に、私の〈お気に入りケーキ〉ケーキのひとつ。お客様からのご要望もありますが、〈自

        • ピーナッツ×チョコは無敵。

          本日ご紹介するケーキは〈ラバル〉。 このケーキのテーマは〈チョコレート×ピーナッツ〉。 好きなナッツは何?と聞かれれば、即答で〈ピーナッツ〉と〈ヘーゼルナッツ〉と答えます。そのくらい両者は好きなナッツ。 フランス菓子はアーモンドと大きな関わりがあるので、〈アーモンド〉と言いたい所ですが、今は上記2つで(笑)。 ちなみにピーナッツはフランス語で2つの単語があり、食べるナッツを指すときはcacahuète / cacahouète〈カカウェットゥ〉、ピーナッツアレルギーのように“

        旬の〈苺〉を美味しく食べるケーキです!

          冬季限定。オリジナル焼き菓子〈ティーグルシリーズ〉

          今回ご紹介するのは、当店冬限定の人気焼き菓子〈ティーグル〉〈ティーグルノワール〉〈リヨン〉〈リヨンヌ〉〈ウルス〉。これらをまとめて〈ティーグルシリーズ〉と呼んでいます(笑)。 大変お待たせ致しました。『ティーグルシリーズ』、今年もちゃんとやります! そして、既にバレンタインデーに向けて全種類、店頭・〈BASE〉に並んでおります! 『ティーグルシリーズ』とは、私がフランス菓子の〈ティグレ〉を参考にして作った、とびっきり美味しい〈進藤洋菓子店オリジナル焼き菓子〉5種類の事。

          冬季限定。オリジナル焼き菓子〈ティーグルシリーズ〉

          人気商品〈チョコレートパフェ〉。〈パフェ〉と言っても、アイスクリームを使用しない当店オリジナルのプチガトーです(笑)

          シェフの進藤です。 当店の〈チョコレートパフェ〉ファンの皆様、大変お待たせ致しました! 2024年、今年も販売日・販売個数に縛りはありますが、例年通り〈チョコレートパフェ〉やりますよー! 《パフェ》とは言っても、アイスクリームを使用しない当店オリジナルプチガトーの1つ。 現在レギュラー販売している〈いちごのパフェ〉というネーミングのケーキ(下の写真 右)。当店のケーキの中で〈1番映える〉と人気の高い商品なのですが、当店を昔からご利用頂いている常連様ならご存知の通り、実は、

          人気商品〈チョコレートパフェ〉。〈パフェ〉と言っても、アイスクリームを使用しない当店オリジナルのプチガトーです(笑)

          商品名〈ショコラ キュイ〉とは“焼きチョコレート”の意。チョコを焼く? どーゆー事?

          シェフの進藤です。 今回ご紹介するのは、バレンタインに向けた冬期限定商品〈ショコラ キュイ〉。 先日より店頭に並んでおります! 人気で言うと〈メダイユシリーズ〉ほど爆発的では無いですが、 地味に着々とリピーターを獲得しているこの商品。「ショコラ キュイの様なお菓子はチョコ好きにはたまらない」とのお声をたくさん頂いております。ありがとうございます。 商品名の〈ショコラ キュイ(仏語)〉とは、〈chocolat ショコラ→チョコレート〉+〈cuit キュイ→焼いた・火を通し

          商品名〈ショコラ キュイ〉とは“焼きチョコレート”の意。チョコを焼く? どーゆー事?

          《メダイユ オ ショコラ》パリの名店『ジェラール・ミュロ』のショコラトゥリー(チョコレート工房)で働いた経験を基に…

          シェフの進藤です。 怒涛のクリスマスが終わり、そのままの勢いでお正月へ突入。そして、そこから半月あまりが経ち、ようやく繁忙も落ち着き始めた今日この頃。 しかし息つく間もなく、次はバレンタインデー! 毎年この時期は、急流に流されているような、溺れないようにとにかく必死で泳がなければ、な感覚。簡単に言えば、とっても忙しいんです(笑)。 と、そんな言い訳もしつつ… 大変お待たせを致しました! 一昨日より、当店冬の大人気商品『メダイユ オ ショコラ』シリーズの、今年度の販売を開始

          《メダイユ オ ショコラ》パリの名店『ジェラール・ミュロ』のショコラトゥリー(チョコレート工房)で働いた経験を基に…

          新食感 !!! サックサクのホロッホロ。とってもエアリーで、とってもバニラ。当店の〈サーブル〉は〈サブレ〉にあらず。

          シェフの進藤です。 今日ご紹介するのは、当店クッキー部門の〈スペシャリテ〉 その名も〈サーブル〉!!! 私がこれまでに獲得してきたフランス菓子の〈知識・経験・技術〉をフルに使って、フランス菓子の定番クッキー〈サブレ〉のレシピを再構築した商品になります。 大して宣伝した訳でもないこのクッキー。実食?口コミ?のおかげで、ようやく当店にしかない〈スペシャル & ユニーク〉な商品だと分かってくれる方がずいぶん増えてきました。本当に嬉しいです。 営業を開始した当初、将来こうなった

          新食感 !!! サックサクのホロッホロ。とってもエアリーで、とってもバニラ。当店の〈サーブル〉は〈サブレ〉にあらず。

          〈マロン×アプリコット×コニャック〉は至高のマリアージュ。もしかしたらこの〈ヴォージュ〉は、進藤史上最高傑作?

          シェフの進藤です。 今日ご紹介するクリスマスケーキは〈ヴォージュ〉。 こちらは昨年〈クリスマスの新作〉として販売し、大変ご好評を頂いたケーキ。 その為、「今年も販売して欲しい」と多くの方からご意見が。それを踏まえて熟考した結果、今年のクリスマスにも再び登場させる運びとなりました。ありがとうございます。 当店は〈違いの分かる大人向け〉な商品を販売している洋菓子店です。 当店のケーキ・焼き菓子は、〈複雑な味のハーモニー〉や〈複合した食感〉をテーマにしている物が多く、その細かな

          〈マロン×アプリコット×コニャック〉は至高のマリアージュ。もしかしたらこの〈ヴォージュ〉は、進藤史上最高傑作?

          2023クリスマスの新作は、ロイヤルな気品溢れる紅茶のガトー〈テ ロワイヤル〉

          シェフの進藤です。 今日ご紹介するのは2023クリスマスの新作〈テ ロワイヤル〉。 紅茶がテーマのガトーになります。 今回の新作を作るにあたり『これまで1度も使っていない食材で!』と決め、それから折に触れて何が良いかあれこれ考えていると、ある日、頭の中にフッと〈紅茶〉が降りてきました。 これまでに“2大ケーキのお供”の1つ“コーヒー”は、〈オペラ〉や〈プログレ〉というケーキに使用していますが、確かに、もう1つの“紅茶”は1度も無し。 決まりです。 完成イメージは、しっかりと

          2023クリスマスの新作は、ロイヤルな気品溢れる紅茶のガトー〈テ ロワイヤル〉

          ここにしか無いケーキ。ここにしか無い〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉。ふわふわスポンジ×苦めのコーヒー×チョコ×プラリネが織り成す、極上のマリアージュ

          この記事が、3週連続で〈その週に最も読まれた記事の1つ〉になったとの事。嬉しい限りです。 ありがとうございます。これを励みに、これからも上手く時間を見つけて書きますので。 シェフの進藤です。 今日は当店のクリスマスケーキ人気No.1〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉のご紹介。 このフランス語の意味は〈ビュッシュ〉が“薪(まき)”、〈ドゥ ノエル〉が“クリスマスの”なので、合わせて〈クリスマスの薪〉。 1年に1度だけ、クリスマスにしか作らない商品です。 ちなみに、このケーキがフ

          ここにしか無いケーキ。ここにしか無い〈ビュッシュ ドゥ ノエル〉。ふわふわスポンジ×苦めのコーヒー×チョコ×プラリネが織り成す、極上のマリアージュ

          秋の期間限定商品、レギュラー2種。更に、極上タルト第4弾〈洋梨のタルト〉を追加しました!

          アンプレッション 上記の写真が当店秋のレギュラー商品の1つ目〈アンプレッション〉。 〈アンプレッション〉とはフランス語で〈印象〉の意。名付けた経緯は後述しますが、この名前を決める際、本当はフランス語の発音に忠実に〈アンプレッスィオン〉と名付けたかったんです。 ですが、それではお客様も販売員も〈読みにくいし、言いにくい〉と満場一致で否決されてしまいました(笑)。 やはり、日本人の大部分は〈スィ〉の発音に不慣れなのか…。 確かに以前、フランス語名のバンド〈ラルクアンシエル

          秋の期間限定商品、レギュラー2種。更に、極上タルト第4弾〈洋梨のタルト〉を追加しました!

          私の〈理想のモンブラン〉は、マロンが優しく香る“軽くてなめらかフワフワ”モンブラン。甘さは控えめ。中にも飾りにも“栗1粒”は要りません(笑)。

          シェフの進藤です。 今回のケーキは、皆が大好きな〈モンブラン〉。 〈好きなケーキランキング〉では、いつもショートケーキやシュークリームと肩を並べて、常に上位に入る人気者です。 それは当店でも変わらずで。 期間限定で販売している為に年間販売個数では〈しんどうロール〉〈いちごのパフェ〉には敵いませんが、もし1年を通して販売したとすれば、もしかしたら1位に躍り出るかも?というくらいよく売れるケーキ。あ、最初に書いておきますが、以前から「通年販売して欲しい」とのご要望が多いこの商品

          私の〈理想のモンブラン〉は、マロンが優しく香る“軽くてなめらかフワフワ”モンブラン。甘さは控えめ。中にも飾りにも“栗1粒”は要りません(笑)。

          日本一美味しいチーズケーキ3種!(自称)。本当に、本当に美味しいんです!このケーキ達こそ正に〈論より証拠〉。ご自身でご確認下さい(笑)

          シェフの進藤です。 今日ご紹介するのは、当店のショーケースに常に入っているレギュラー商品 ①〈ベイクドチーズケーキ〉 と、期間限定商品2品 ②〈バスクチーズケーキAMF〉 ③〈クレメ〉 ではまず、当店の商品に関する詳しい説明の前に、一般的な〈チーズケーキ〉について少しお勉強して頂こうかと。 製菓専門学校での教員経験から、常にケーキについて誰かに教えたい欲求が…。すみませんが、少しお付き合い下さい(笑)。 ひとくちに〈チーズケーキ〉と言っても、現在のチーズケーキはレシピやそ

          日本一美味しいチーズケーキ3種!(自称)。本当に、本当に美味しいんです!このケーキ達こそ正に〈論より証拠〉。ご自身でご確認下さい(笑)

          当店オリジナル“極上フルーツタルト”第3弾〈タルト オ ミルティーユ〉。開業から9年。この商品を作るにあたり、遅れ馳せながら〈地産地消〉を考える

          シェフの進藤です。 まず最初に。 この記事が先日とある週の〈#至福のスイーツ〉投稿作品の中で特に〈スキ〉を集めたとの報告が! ありがとうございます! これを励みに、今後もコツコツと書いていきますので。 では、本題に。 1980年代から既にあったとされる〈地産地消〉という言葉。ですが、私が初めてその言葉を聞いたのは、今から約20年前。約2年間過ごしたフランスから帰国し、製菓専門学校教員になってすぐの頃。〈海外長期滞在からの帰国あるある〉なのですが、私がフランスにいた約2年の間

          当店オリジナル“極上フルーツタルト”第3弾〈タルト オ ミルティーユ〉。開業から9年。この商品を作るにあたり、遅れ馳せながら〈地産地消〉を考える