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【小説家デビュー】『それでもあの日、ふたりの恋は永遠だと思ってた(スターツ出版)』3/28発売。蜃気羊、作家デビューします☆禁断の制作過程公開☆


それでもあの日、ふたりの恋は永遠だと思ってた(スターツ出版)

お知らせです。
蜃気羊の短編小説「君の告白を破り捨てたい」がこちらの短編集『それでもあの日、ふたりの恋は永遠だと思ってた(スターツ出版)』に収録されることになりました。

全国の書店、通販サイトで予約することができます。

商品詳細ページ(スターツ出版HP)

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どんな小説ですか?

この作品はすれ違う切ない恋の短編集です。
高校生から29歳までの男女がそれぞれ抱える問題によって、今の恋がどんどんすれ違っていく話が12編入っています。

今回、ご一緒させていただいた作家さんの中には、
『交換ウソ日記』シリーズの櫻いいよさん
『きみと泳ぐ、夏色の明日』などの永良サチさん、
『この恋が運命じゃなくても、きみじゃなきゃダメだった。』などの小桜菜々さん、
『きみと真夜中を抜けて』などの雨さん

など、活躍されている作家さんとご一緒させていただきました。

どの方のお話も二人の思いとは裏腹にお互いがすれ違ってしまう恋が切なく描かれています。身近にありそうな恋愛のお話が読みやすく余韻が残りやすい12編がまとめられています。

蜃気羊について

X(旧Twitter)でほぼ、毎日、死にたくなるくらいノスタルジックな詩、恋愛詩、小説、文章を投下しています。

蜃気羊の作品について

今回、収録される『君の告白を破り捨てたい』は元々、超短編で、1視点での振られた女の子のお話です。

☆あらすじ☆
「ずっと一緒にいよう」と頼太(ライタ)に約束をされて、優璃(ユリ)は小さくうんと頷いた。優璃と頼太はまだ高校生だけど、隠れてタバコを吸う仲だ。そんなことをしているうちに彼のクールなところに惹かれて好きになり、私たちは付き合うようになった。だけど、私たちはもうすぐ高校を卒業する。 
 頼太はTikTokで曲を出し、それがバズり、高校を卒業したら、メジャー契約をすることになった。だから、頼太とはしばらく離れ離れになりそうだ。 
 だけど、頼太と優璃はすれ違う日々が続く――。

加筆前の作品(3,651字)はこちらでご覧いただけます。

『君の告白を破り捨てたい』を1万字加筆しました。

この作品、書籍化するにあたって、大幅に加筆(原稿用紙25枚)しました。
正直、今、公開している作品とは別物になっています。

5日で初稿を書き上げ、約1か月半かけてブラッシュアップしました。

加筆した点はこんな感じです。
・新規書き下ろしの詩を序文に追加
・彼(頼太)視点を追加(優璃1、頼太1というように章が交互に進行していき、お互いの気持ちがわかるように物語が進む)
・新たな登場人物を登場させ、物語に奥行きを追加
・中盤、優璃と頼太で印を作る行為を追加
・LINEをすれ違ったり、相手のことを知り得たりする象徴にした。
・情景描写、感情描写を大幅に増やし、より丁寧に余韻が残るようにした。

使う小道具やキャラクターによって、ストーリーを引っ張ってもらいながら、作った印象です。
途中での展開にかなり悩みながら、5日かけて加筆しました。
順番に物語を進めて書く方法ではなく、今回は思いついたシーンから加筆していき、そのあと、時系列や伏線を整えました。
いつものようにプロットは作らず、序破急の三幕構成を少しだけ意識して、できるだけ起承転結など、既存のストーリーラインに縛られないように書き進めました。また、地の文で雰囲気を短い言葉でできるだけ、作れるように意識しています。
元々、優璃視点の作品だったため、頼太の章はまるっと新規に追加した場面になっています。

作品のバージョンアップ過程

元々、この話は21年8月に上げたTwitterの詩(129字)が原型になっています。

そして、その詩を21年9月にnoteで公開したショートショート(932字)にしました。これが、小説の原型になっています。

一年後の22年11月。それをストーリーラインを濁して、雰囲気重視の短編小説(3,651字)にしたのがこちらになります。

そして、23年1月。最終的にストーリーラインを強化して、完成形に持っていったのが書籍版(14,583字)になります。

なので、単純に文字数だけでみるとこんな感じになります。
129字→932字→3,651字→14,583字

ワンアイデアから、要素(ストーリー、キャラクター、小道具、舞台など)を少しずつ足していけば、物語が大きくなります。

校正過程

ゲラ原稿になると、実際に印刷されるようにページが構成されて原稿が戻ってきます。

そのときにこのような細かい修正をしました。
・序盤は改行などで、白い雰囲気を出した。
・p275先頭、「なあ」「なに?」というセリフが、ページをめくりp277で「なあ」「なに?」とページ先頭に同じセリフが来るようにした
・できるだけページまたぎをしないように改行を調整した
・間がほしいところは積極的に改行を行った
・次のページをめくってもらいたい、というフックを強く作る意識をした

少しでも読みやすくなるように細かい調整をしました。
昔、演劇をしていたので、なんとなく、この作業は演出をつける作業に似ているなって思いました。ウェブ上で公開するときも、改行をして読みやすくなるように心がけています。しかし、紙媒体になるときは、ページをめくるなど、物理的な制約が発生するからこそ、演出できることがあるんだと気付かされました。
そして、そういう仕掛けを作るのが、とても楽しい作業でした。

反省点

・初稿の文章が全体的に甘かった。誤字脱字、わかりにくい描写が多く、改稿時、かなりの訂正をした。
・初稿では時系列がわかりにくいところが多く、ストーリーを作る際、自分のなかで再整理が必要だった。
・章のタイトルアイデアが上手く思いつかなかった。次は凝った章タイトルをつけてみたい。
・過信していたことをファクトチェックし忘れていて、危うくそのまま出版になるところだった(ラークの1ミリってないんだって!)

最後に

ということで、
夢だった小説家デビューすることができました。
あらためて、応援やあたたかいお言葉かけていただき、
ここまで支えていただいたこと大変感謝しています。
本当にありがとうございます。

ただ、これで終わりじゃなくて、
ここからが始まりだと思っています。
しばらくは恋愛小説家として、恋物語を量産していきたいと思います。

編集さん、校正さんなど、多くの方が関わって、一冊の本が丁寧に作られているんだということを肌で感じることができました。
この場を借りて、お礼申し上げます。
ありがとうございました!

本当に感謝の気持ちしかありませんし、頭があがりません。
それぞれ、本当にヘビーな作業と細やかな調整により、小説が出来上がっています。
真摯に文字に向き合うこと、商業出版するということはこういうことなんだと、身が引き締まりました。

最後になりますが、
ぜひ、お手に取ってみてください!
自信作です!
よろしくお願いします!

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書籍詳細(スターツ出版公式HP)


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