長文感想『東京万華鏡』川本三郎
昭和の風景をリスペクトした評論家・川本三郎氏が綴る、昭和の東京の現実とフィクションを魅力的に映し出す、「万華鏡」のようなエッセイ本です。
著者の視点だけでなく、様々な作家の目に映った「東京」の、一種文学散歩のような味わいがある一冊。
この本が刊行されて四半世紀経ちますが、私も知る東京の「少し前の雰囲気」がとても心地よく、こころ穏やかに読了した次第。
その切り口は、昭和の頃の東京の「自然」・「道や橋」・「崖」(東京は意外と坂が多い)・そして庶民の「娯楽」と、とても幅広いで