見出し画像

北へ、とにかく北へ vol.40

「ジュリーちゃんって言うんだー。
なに人なの?えーー、教えてよーー。めちゃんこカワイイじゃん。カレシいるの?いないの?オレ大好きなタイプよーー。付き合っちゃう?って早いか!
マンモスきゃっほー」

西麻布のBAR 『Gatsby』

今夜は竹田たち以外、客はいないようだ。

「たいめいけん」は自分のグラスに並々と「黒霧島」をついで

「君の瞳にカンパイ」

「君の瞳を逮捕する」

などと、止まらない。

白い歯だけが宙に浮いてカタカタいっている。


はじめから竹田とシュウトには目もくれない。

というか、

「お爺さん、邪魔だから、オモチャは下ろしてくれる?」

と、『こどもバットマン』は、ピーナツの殻まみれの床に勝手に置かれてしまった。


しばらくして、ジュリーレッドが化粧室へ消えた。

竹田はカウンターの中に入るよう、手招きされた。

「あんないい女どこで見つけたのよ。ずり〜よー。もうやった?」

「やってないっすよ。」

「マンモスラッキー。でさ、あの気持ちわりージジイはなんなの?あの女のパトロン?変態の金持ちとか?」

「まあ、そんな感じっす。」

「だよなー、あんなチンチクリン。一発だよ。おれ、告っちゃっていいかな。」

「好きにすればいいっすよ。」

ジュリーレッドが席に戻った。


手にはマシンガン。


ガガガガガガガガガガガガガガガッ


「たいめいけん」は穴だらけになった。

(エメンタールチーズみたい!)


穴という穴から鮮血が「ブシャーーッ」と飛び散った。

天井に草月流のような華を咲かせた。


#小説
#ヨガ
#チャクラ
#恋愛
#青森
#旅行
#クンダリーニ
#sf
#スピリチュアル
#テレパシー
#UFO
#バットマン
#キャットウーマン
#六本木
#西麻布
#草月流






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?