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ハラスメントに「言い返す」力〜専門家の本で検証してみた〜その1

「鏡よ、鏡、この世で一番メンタルを削られる争いってな〜に?」
かつては嫁姑のバトルでしたが……
「今は違うの?」
職場のハラスメントではないかと。

夫の親と同居しなくてもよくなったこの時代、家の主人をめぐる嫁と姑の争いはなくなりましたが、職場に行けばやっぱり主導権の取り合いがあります。特に女性の多い職場は陰湿になりがち。

最近は、未婚のお局様より、子育て中のママ管理職の方が圧倒的に強いですね。「人間を育てるのって難しいのよ〜」みたいな感じで。

私自身も親として子育てと向き合いましたが、人を動かすのはホントに大変。
やる気のない子供に対して、少しでもスイッチが入らないかと、褒めてみたり、大声を出して叱ってみたり、本人の気にしていることを言って不安にさせたり、相談に乗るつもりで話をしたり。

どうやら人を動かすにはやり方があって、我が子を意思に従わせようとするのも、部下に圧をかけるのもほとんど変わらないようです。嫌いな相手に取ってしまいがちな態度は、子供を愛せない時についやってしまうのと同じで、それが過度になるとハラスメントになるのかもしれません。

では、実際にどのようなことが社内で行われているのか。
どのような行為で人がメンタルを病むことになるのか。

ちなみに、私はパートに出てから転職を繰り返してきたんですが、どこへ行ってもそれまでの経験は完全無視のゼロスタート。ちょっとしたイジりから笑えない八つ当たりまで、色々なハラスメントを体験してきました。

結婚前は同じ会社で5年働きましたが特に問題はなく、人間関係に悩まさせるようになったのは50歳を過ぎてから。「人を育てた、社会人としての経験もある」にも関わらず説教されるのは予想もしていなかったまさかの事態。

そこで、「弱い立場なりに強く生きるために」、専門家の意見を参考にしながら、その対処法を具体的に検証してみたいと思います。

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言われっぱなしではなく、少しでも言い返したい

その為のテキストとして使った本はこちら↓
嫌われずに「言い返すための方法」について具体的な方法が丁寧に解説されています。

著者の司拓也さんは、相手の圧に負けない話し方トレーナーとしても活躍されている方です。

まずは、メンタルに深刻なダメージを与える攻撃を知るために、本書に挙げられた「ハラスメントの典型的なパターン」を書き出してみると、


1:ストローマン論法
いわゆる言いがかり、相手の意見を捻じ曲げて引用し、それに対して反論するやり方

2:ダブルバインド
相反するAとBを提示され、どちらでもいいと言われるが、結局は相手の意図した方向に誘導されること。

3:人格否定
失敗を本人の誤った行動による過失ではなく、「そういう性格だから」「そういう人だから」と人格の問題に繋げること

4:睨むハラスメント
無言で睨まれること

5:メモリーハック
過去の事実に対し、相手と自分との間で受け取り方が異なっており、相手の記憶の方が正しいとされること

6:集団圧力
「みんなそう言ってるよ」と圧力をかけること

7:ネガティビティバイアス
まだ問題が起こっていないうちから悪い結果を想定させ、相手の気力を奪うこと

8:誤前提暗示
まだ決定していない物事に対して相手に物事を実行させるように判断させること

9:フットインザドア
「その程度なら」とOKさせておいて、更に負担の大きなことを要求すること

10:エンハンシング効果
本来は褒めてやる気にさせる方法を悪用

11:怒鳴るハラスメント
大声で相手を萎縮させる

12:カチッサー効果
ある働きかけによって、深く考えることなく無意識に行動を起こしてしまう心理現象を利用すること。もっともらしい理由があると反論できなくなる

13:アサンティブクロージング
クロージングとはプレゼンを行い、相手に意思決定させる行為。中でも、アサンティブ(みなし)な方法を肯定暗示法という。相手が自分の言うことを聞く前提で話をすること

全部で13個。
人を攻撃して判断力を鈍らせたり、黙って従うしかなくなる方法がこんなにあるとは驚きです。そこに、女性によくある行為として、私が実際に体験したハラスメントも加えると、

14:人形使いハラスメント
自分ではなく、他者を動かして攻撃させるように仕向けること

15:道化師ハラスメント
何を言っても笑って誤魔化すだけで、相手にしないこと

16:人柱ハラスメント
誰か一人を攻撃対象にしてみんなでうさを晴らすこと

これでほぼ大体のパターンは網羅できたのではないでしょうか。

心当たりのあるもの、ないもの。よくわからないものもありますが、次回はそれぞれの具体例とその対処法、実際に自分がどんな目に遭い、どう対応をしたのかについて検証していきたいと思います。



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