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「違うこと」をしないこと

2022年を振り返ると、私はどういう風に生きたいのだろうと、模索をした年でした。そしてつい先日、12月21日で今の公務員の職場をやめてきたところです。
来月から派遣社員として、ある外資系の会社の人事部門でとりあえず働きます。

私自身、今まで生きてきて、いつのまにか自分が本当に好きなことってなにかを忘れて、目の前のタスクを一生懸命こなしてきました。
頑張って勉強して、公務員になって、配属されたところで仕事をこなして。

でもふと、「本当にこの生活でいいのだろうか」と疑問を抱くようになりました。希望通りの部署ではないけれど、まずは一生懸命にやろうと、自分の中では本当は「違うなあ」と思っていたけれど、頭の中で自分を説得しようとして。でもそれって、結局、私には窮屈だった。

そして最近読んだ吉本ばななさんの「「違うこと」をしないこと」を読んでみて、すとんと落ちた文章がありました。

生まれ持ったものが、どんな人にもある。

(中略)誰に何を言われようが、どんな影響を受けようが、基本的にその人の本質的なものは変わらないし、変わりようがない。

(中略)いわゆる世の中の常識というものに合わせていたりして、自然にいけないというか、のびのびできなくなっているんですよね。ノイズが多いから、違うことをしているうち、どんどんズレていっちゃって、今、どこに戻っていいかわからなくなってる。

吉本ばなな「「違うこと」をしないこと」角川書店14頁

この本は吉本ばななさんのエッセイ兼対談集です。
エッセイを読んでいると、吉本ばななさんらしい、真っ直ぐで、でも優しい言葉に触れることができます。
自分はどう生きたいのか。自分らしく生きるって何だろう。もっと気楽に生きていいのかも。
そんな風に考えさせてくれる本です。

私の好きなことは、こうやって文章を書くことですが、中でも物語を書くこと。今も時間があるときに書いています。そしていつか、自分の小説を本にしたいという夢があります。これは小学生のとき持っていた夢ですが、社会人になって読書熱が再熱し、「今からでも、挑戦したい」とまた思うようになりました。

そしてもう一つ好きなのは英語。世界の人と繋がることができる共通言語であり、特に私は日本語にはない英語の発音が好きです。触れていたいと思う。

こう思い返すと、私は小学校時代の私に段々戻っているように思います。
一番、自分が心から好きだと思うことがはっきりとしていた時代。
中学、高校、大学でもおそらく周りと比べると「個」が強かった自分ですが、それでも世間の目を気にしている自分は必ずいました。

でも合わないなあと、思うものは結局合わない。
自分がこれだ!と思えるものだったら腹をくくらなければいけない瞬間はきっとあるけれど、
自分を頭の中で説得させようとしていたら、それは振り返ってみた方がいいのかもしれないと思います。

私は私生活でも、色々と自分にタスクをかけがちです。それでうまくいかないと、苛立ってしまうからよくない。
「こうしないといけない、ああしないとダメだ」
本当に自分が心から欲することなのか、もっと気楽に取り組んでみようと、最近は思うようにしています。

来年は自分の本当の、心の奥底にある本音によくよく耳を傾けたいです。
調整の効きやすい派遣の仕事をしながら、自分の夢を追いかける。
とりあえず今、自分が出した結論はこれでした。
派遣先で、自分の好きな英語を使う機会があるらしいので、楽しみながらやっていきたいです。

人はどんな風に生きてもいい。
吉本ばななさんはそう書かれています。
自分に素直に、自分の本音を大切に。
今年の締めくくりにいい本に出会えました。

今年になってnoteを始め、読んでいただいた方、フォローしてくださった方、ありがとうございます。
そしていつも私の周りで私のことを支えてくれている人たちに感謝です。
来年も自分のペースで書き続けます🐈

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