しろつめくさ

きっと解放してあげないと軽くなれない言葉たち

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  • 本棚は段ボール

    読んだ本の感想を述べています。 ネタバレ等ありますので気にする方は気をつけてください。

最近の記事

本棚は段ボール Vol.29 『なんくるない / よしもとばなな』

 沖縄へ旅行した、出会いのお話、そして男女のお話の短編が4篇。私は表題作の『なんくるない』が一番好きだったかなあ。  あんなふうに恋をして人と出逢えたら素敵だなあと思った。運命的な何かに引き寄せられるように、沖縄で出会って、数字で区切られたのでない自分の時間を過ごしていく。その時間の流れの合う人と出逢える、またはお互いの時間に共感できる相手と出逢えることというのは、とても奇跡的で、大切にしたいものだと思う。  私はまだ、私と同じ時間を過ごしてくれるような人と出逢ったことが

    • 本棚は段ボール Vol.28 『ステップファザー・ステップ/宮部みゆき』

       子供にひどいことをできない、その理由が面白かった。共感した訳ではないけど、なるほど確かに、とは思った。  あまり読まない感じの本だったので、面白かった。  昔は宮部みゆきさんの本、たくさん読んでいたのに読まなくなったなあ、また読もうかな、と思う。

      • 本棚は段ボール Vol.27 『和菓子のアン/坂木司』

        読み始めたとき、ああ、将来を決められない女の子が和菓子または和菓子屋さんに出逢って和菓子屋さんで働いて幸せっていう話だなあと思った。 けれどすこし予想が裏切られた。 まず、老舗の和菓子屋さんと出会うのかと思ったら、デパ地下の和菓子屋さん。 というか、よく見たらあらすじに、「お仕事ミステリー!」と書いてあった。ミステリーだったのか。 友達におすすめされて読んだので、中身を全く知らず、あらすじすら読んでいなかったからおもしろい。だから、人のおすすめというのは楽しい。

        • 自己嫌悪に背を向け走ります

           自己嫌悪、昔よりだいぶなくなりました。 自分のこと好きになる、好きと主張する努力をしてきたから良くなりました。 それでも、まだ自己嫌悪に陥ることはままあります。  どうしたら自己嫌悪を抜け出せるのか、解決策を探していました。本当は、最初から嵌らないのが良いのですけれど……。  まず自己嫌悪と言っても、自分が悪い場合と、自分は悪くない場合と、原因がそもそもよくわからないときがあります。原因がそもそもわからない時の自己嫌悪は、解決策がありません。私が知りたいので、教えてくだ

        本棚は段ボール Vol.29 『なんくるない / よしもとばなな』

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        • 本棚は段ボール
          30本

        記事

          本棚は段ボール Vol.26 『暗闇にレンズ/高山羽根子』

           面白いが、難しい。 すっきりと理解して楽しむ類の話ではない。 読んでいてしんみり、じんわり、面白いなあと感じるもの。 現実をぼかす、嘘の混ざったもの、または嘘そのものを現実と思い込ませる。 高山羽根子さんの小説にも、似たようなところがあり、SFなのに本当にあったことのように感じる文章です。 だから、この本で言えば、高山羽根子さんの小説は、映像的なのかもしれない。

          本棚は段ボール Vol.26 『暗闇にレンズ/高山羽根子』

          本棚は段ボール Vol.25 『そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ』

           幸せかどうか、不幸かどうかは自分で決める。人にとやかく言われる筋合いはないが、自分で感じる自分の幸、不幸の度合いを、他人にぴったりと当てられると、その言葉には愛を感じてしまうなあと思う。  きっと私のことをよく見ていてくれていなければ、それはわからないことだから。  私は娘の立場で読んで、なんだか結婚がしたくなった。結婚、離婚したとしても、素敵だ。一緒にいようと決めること。それってすごいことだし、すごいことだけどそこまで難しく考えすぎることもないのかも。

          本棚は段ボール Vol.25 『そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ』

          本棚は段ボール Vol.24 『被覆と身体装飾の社会心理学/B.B.カイザー』(上、下巻)

           小難しい本を読みました。 卒論で使うために買って、使うところだけちょろっと読んで、放置していた本。  つまりは、服が人間を動かし、また人間が服を動かしていくということ。  着るものは、自分を表し、また、人からカテゴライズされる大きな判断材料となること。 それを利用した戦略も取りうるということ。

          本棚は段ボール Vol.24 『被覆と身体装飾の社会心理学/B.B.カイザー』(上、下巻)

          歯車のちょっとずつ噛み合わない、

           なんとなくすべてが少しずつうまくいかない。細かい全部が、75点。私は私の100点に、ジャンプしてタッチしながら、息を切らせて階段を登ってきた。最近は、100点に手が届かない。ジャンプしても、100点を背の高い誰かにひょい、と上に持ち上げられてしまったり、階段をすっと下げられてしまったり、100点をジャンプした瞬間に横にずらされたりして、私の高度はこれまでと変わらないのに、なんでか邪魔をされてうまくいかない。 75点。おおむね優等生で生きてきた私にとって、なんとなく絶妙に嬉し

          歯車のちょっとずつ噛み合わない、

          今日の幸福

          朝と夜が繰り返しているけれど、そんな事を考える間もなく今、夜の世界があるだけだ だけどこんなことを考えるのは決まって夜なのだ たちこめる慢性的な厭気 みんなきらいだけど、みんな私のことを好きでいてほしい 通りすがるカップルと、チャイルドシートをつけた自転車の女性 私はどこにも属していなくて、何にもなれない。 キラキラひかる街灯 走る車の音と歩く人間の足音 美しく舗装された道路と広い歩道 枯れ葉のマラソン、カラカラとコンクリートを転がる音 植えられたばかりで

          別に、おとなだって人前で泣いたっていいだろ 人間の生物としての機能だぞ 泣いたっていいだろ、泣くぐらい、好きにさせろ 周りの人が困る?困らせておけばいい 困るのは周りであって私じゃない お腹がすいたらお腹が鳴るを誰が責められるのか 感情が溢れたら涙が出るのを誰が責められるのか

          別に、おとなだって人前で泣いたっていいだろ 人間の生物としての機能だぞ 泣いたっていいだろ、泣くぐらい、好きにさせろ 周りの人が困る?困らせておけばいい 困るのは周りであって私じゃない お腹がすいたらお腹が鳴るを誰が責められるのか 感情が溢れたら涙が出るのを誰が責められるのか

          持続可能な恋と、ポイ捨ての愛

           べつにそんなに辛いこととか、あったわけじゃないのに、ストレス溜め込んでるわけでもないのに、なんにもないのに涙が出るのはなんでだろう。なにもかも、寝ておきたら、突然悲しくてしんどくなっていることがある。寝ておきなくても、たまに、唐突に苦しくなって涙が出る。  さみしいんだろうか。  ひとり暮らしをするまでは、家族が近くで、見えるところで私を愛してくれていた。だれかが必ず、確実に愛してくれている毎日は、それは恵まれていたと今になってさらによく分かる。  ひとり暮らしで、恋人も

          持続可能な恋と、ポイ捨ての愛

          かまぼこみたいなガードレール 人の死をそんなに明るい声色で報道してくれるな

          かまぼこみたいなガードレール 人の死をそんなに明るい声色で報道してくれるな

          え〜めっちゃ腹痛!なにゆえ〜!👊😂🥵

          え〜めっちゃ腹痛!なにゆえ〜!👊😂🥵

          余裕と対人

           余裕がなくなると、人あたりがきつくなる。何を言われてもイライラするし、話しかけてこないでくれ、と思う。なんで自分でやってくれないんだ、なんで私に聞くんだ、なんで今なんだ……。  それはもう、仕方がないことだと思う。自分のキャパシティーが限界になっていて、優しさの面積を他のもので塗り替えてなんとか溢れるのを防いでいるのだ。こぼれてしまったら、覆水は盆に還らないから。  けれど、それで当たられる方も悲しいということを忘れてはいけない。こちらとしては、いつもどおりの会話のはず

          万事休す

          もはや施す手段がなく、万策尽きる。 もはやおしまいで、何をしてもだめだという場合に使う。 万事休すになったら、休せばいいだけだね。 休して、1秒先のことは1秒先に考えたらいい。むしろ、考えなくていい。 でもそういう時のやるせなさはどうしたらいいんだろう。何もしたくない、眠くもない、起きていたくもない。お腹もすかない。 そんな時の対処法を見つけることができたら、ノーベル賞でも芥川賞でもなんでもあげたい。 しかもそんなに簡単には、全て投げ出して休すことができないのが、社会

          よい休日の日記

          よい休日は、次の1週間、または1ヶ月、はたまた1年後にも、思い返してはにやにやしてしまうような幸せ。 または、苦しみをリセットして、すべてこころを綺麗にしてくれるもの。 後悔の残らない1日1日、一瞬一秒。 さあ、今日からまた背筋を伸ばしてやっていきましょうか。

          よい休日の日記