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東京マラソン2024への道 [パワトレ マラソン Lv.4 編] 361/364

はじめに

この note は、これまで東京マラソン2021(2022年開催)東京マラソン2023の2つの大会を完走し、いよいよ今年はコロナ禍前に当選した出走権の持ち越しで、次の東京マラソン2024(3年連続、通算4回目)に出場することになっているアラフィフ市民ランナーのトレーニング記録です。

マラソンのトレーニング方法としては、ランニング用パワーメーター STRYDを両足に装着するSTRYD Duo(ストライド・デュオ)を使ったスティーブ・パラディノコーチ監修による16週間の「STRYD マラソントレーニング(レベル4)」に取り組んでいます。


東京マラソン2024までの期分け

東京マラソンまでピリオダイゼーション(期分け)は下記のとおり。

【ブリッジ】
10/23~11/12 メンテナンスフェーズ
【本練習】
11/13~12/3 ベースフェーズ
12/4~12/10 テストウィーク
12/11~12/31 ベース/ビルドフェーズ
1/1~1/7  テストウィーク ← イマココ

1/8~1/28 ビルドフェーズ
1/29~2/4  テストウィーク
2/5~2/18 ピークフェーズ
2/19~3/2 テーパーフェーズ ← イマココ
3/3    レース(東京マラソン)

今週のスケジュール

今週のスケジュールは以下のようになっています。

2/26(月) 休養
2/27(火) ファルトレク
2/28(水) イージーラン
2/29(木) ファルトレク
□ 3/1 (金) イージーラン
□ 3/2 (土) プレレース
□ 3/3 (日) レース(東京マラソン2024)

先週からスティーブ・パラディノコーチの指示で、補助的トレーニングのうち「プライオメトリクス」と「ウェイトトレーニング」がすでになくなっていますが、

注意事項:最初のテーパリング週
・補助的な下肢筋力トレーニングとプライオメトリクスを中止します(継続できるものについてはリストにあるオプションメニューを参照して下さい)
・トレーニングとは別に有酸素運動(ウォーキング、サイクリング、水泳など)を行っていた場合は、避けるか、減らすこと
・栄養と睡眠を最適化する

STRYD Marathon Training Level 4

今週は、基本的にほとんど走らずレーステーパーに徹するようです。

注意事項:
・Stryd レースプランナーを使用し、レースのパワープランを作成して強化します。
・Stryd レースプランナーとレースプランについて詳しくは以下のURLをご覧ください。
a) Understanding The Stryd Race Planner, And How To Apply The Estimates In Your Racing
b) Racing withS tryd(URLが変更になった?)

STRYD Marathon Training Level 4

いくつかの条件があるようですが、STRYDのレースプランナーはあくまでも現時点でのゴールタイムの「最良のシナリオ」に基づいた見積もりで、STRYDに計測されているテストウィークのテストやレースのデータが不十分である場合、および、テーパー期間に最適なレーステーパーが行われた場合は、「最良のシナリオ」を 1~3% ほど上回るそうです。

ただし、テーパリングによる追加ブーストを期待するのではなく「最良のシナリオ」に基づいて控えめなレースプランを作成することが大切で、レース本番で実際に最適なテーパリングによるブースト効果が得られた場合には、驚くほどパワースプリットのプラスの恩恵を受けることができるそうです。

なお、今日はテーパーフェーズ2週目の3日目ですが、先週から練習量を減らしてるからか、STRYD も Garmin ゴールタイムの見積もり(予想タイム)が日を追うごとに(もしくは時間を追うごとに)モリモリ早くなっていっていて、この時期はほぼ練習しない方が予想タイムが速くなるみたいです。

今日のトレーニング

スティーブ・パラディノコーチ監修による16週間の「STRYD マラソントレーニング(レベル4)」が進行中。今週は16週目の最終週でいよいよ次の日曜日はレース。補助的トレーニングの大部分がなくなるだけでなく全体的にランニングの時間も短くなるので、今週は「やりすぎよりは、やらなすぎ」のモットーでランニングはほどほど(元々の予定通り最低限だけ走ること)にして、

「最良のシナリオ」に基づいた控えめなレースプランを作成する

ことにフォーカスしたいと思います。

今日(108日目)のお題は、

「ファルトレク 30:00」

セッションの目的は、

・CP(クリティカルパワー)のエフォートにある程度の光を当て続ける
・レッグオープナー / 呼び水としてのエフォート
※ HIIT の取り組みを目的としたものではないので、1分間の疾走区間を過度に行わないこと

結果

今朝も5時に起床。練習時間の天気予報は晴れ、気温1℃、湿度は74%、風速1m/s。いつもの公園に向かい、ランニング前のドリルを済ませて、ワークアウトを開始。

疲労が抜けてきているので、今朝も走り出しから身体が軽く、パワー出力が上がってしまうのはもちろん、パワー出力がそんなに出ていなくてもスピード(ペース)も勝手にどんどん上がっちゃう感じなので、かなり抑えつつ、疾走区間ではリラックスしたまま軽くペースアップ、回復走区間もリラックスしたままマラソンペースより極端に遅くなりすぎないくらいのスピードをキープして、全体的に流動的なイメージで。

今朝のテーマも 「やりすぎよりは、やらなすぎ。」

分析

STRYDのワークアウトデータを見てみると、

STRYD 「Fartlek」のスプリットテーブル(ワークアウト)

わりとスピードは出てた(ペースは上がってた)はずなのに、リカバリージョグやLSDといった感じのユルさだったので、心拍数をチラ見してみると今朝もリカバリージョグの心拍数前後。仕方がないので、もう時計を見るのはやめて、体感だけを頼りに設定されたパワー出力範囲の上限付近かちょっと上にはみ出すくらいで(時間も短いし)。

細かいデータを見てみると、

STRYD 「Fartlek」のスプリットテーブル(マニュアル)

前回より疾走区間を少し軽めに抑えてフィーリングで走ってみたところ、

・ウォームアップ 4:38/km
・ファルトレクの疾走区間 4本平均で 3:36/km
・ファルトレクの回復走区間 4:43/km
・クールダウン 4:38/km

となって、ヴェイパーフライ3を履いて走ったことによる「スピードの底上げ効果(自分の場合、キロ10~15秒 速くなること)」を考えると、まぁ、大体 感覚通りで、一昨日より力まなかった分 少し速く走ることができたかな…

Strava のデータを見てみると、

Strava 「Fartlek」のペース分析とラップ

STRYD のデータと Strava のデータから、ファルトレクの疾走区間のパワー、ペース、GAP(推定平地換算ペース)をピックアップしてみると、

ラップ2 246W 3:43(GAP 3:43)/km
ラップ4 237W 3:36(GAP 3:38)/km
ラップ6 243W 3:34(GAP 3:33)/km
ラップ8 244W 3:27(GAP 3:30)/km
平均    243W 3:35(GAP 3:36)/km

となっていました。心拍数もそれほど上がっておらず、キツい感覚はまったくなかった(前回よりもさらに軽く遊びながら流してる感じだった)ので、まだ少し速すぎる気もするけど、問題ない(やりすぎではない)かな…

エネルギーコスト(c)とランニングエコノミー(RE)

今日の「ファルトレク」のエネルギーコスト(c)とランニングエコノミー(RE)を計算して前回のデータも含めてまとめてみると、

「ファルトレク」のエネルギーコストとランニングエコノミー

となっていて、全体としてエネルギーコストもランニングエコノミーも前回(一昨日)よりかなり改善されていました(数値が小さくなってました)。

「疾走区間では、何本目が一番うまく走れていて、何本目がイマイチだったのか」といったことを見ておきたいので、もう少し分解して、ファルトレクの疾走区間における個々(各ラップ)のエネルギーコストとランニングエコノミーを一応 計算してみると、

「ファルトレク」の各ラップのエネルギーコストとランニングエコノミー

一番効率良く走れていたのは 4本目(ラップ8)、一番効率が良くなかったのは1本目(ラップ2)でした。2本目(ラップ4)と3本目(ラップ6)の違いは興味深いです(3本目の方がスピードは速いのに効率が悪いという判定)。

トレーニングで良かったところ

・今朝から STRYD の RSB(ランニングストレスバランス)が+5 となり、「Performance(ピーク)」の状態に入った。

・ワークアウト全体を通して、前回(一昨日)リラックスした状態で走ることができた
・接地と重心の位置を微調整したことで、大臀筋とハムストリングス等の翁筋肉を使って、楽にパワー出力を上げて走ることができるようになってきたので、パワーを前方方向の推進力に効率良く変換する姿勢や走り方を、高速走行時でも余裕を持ってアレコレ試すことができた
・ファルトレクの疾走区間では緩やかな加速と減速を行い、力まずに流動的な状態をキープしつつ、回復走区間も極端にスピードを落とすことなく、とくにゼーハーすることなく(余裕を持って)走り切ることができた
・ランニング終了時もかなり(スタミナの)余裕があった
・トレーニング効果は「テンポ」で回復は0時間→19時間(+19時間)だった

トレーニングで改善すべきところ

・東京マラソン当日まで「やりすぎよりは、やらなすぎ」を目指す。
・引き続き減量計画を継続して現実的なレーシングウェイトを見極める
(体重を落とすのではなく、筋肉量を上げて、体脂肪率を下げる)
・休養および栄養と睡眠をしっかりとって身体を回復させる
・レースに合わせて早く起きる習慣づくりのため、なるべく早く就寝する
・栄養管理や疲労回復にフォーカスし、日々のトレーニングからしっかりと回復することでフィットネスの向上につなげていく
・寒暖の差が激しい日々が続いているので体調管理に注意する。とくに「風邪を引かない」ことと「故障(怪我)しない」ことはマスト。
・飲み過ぎたり食べ過ぎたりしない(食べなすぎもNG)
・東京マラソンまではとにかく身体を回復させることにフォーカスする。

STRYDレースプランナー その4

今週から STRYDレースプランナーによる「最良のシナリオ」に基づいたレースプランの作成の履歴を note に残しています。

基本的なアプローチとしては、下記のURLにある内容に沿って、レースのターゲットパワー計画を立てています。

Understanding The Stryd Race Planner, And How To Apply The Estimates In Your Racing

今日の時点では、RSB(ランニングストレスバランス)およびランニングストレスの42日平均は以下のようになっていました。

RSB (ランニングストレスバランス) +5(前日比 +2)
RSS 42d avg(ランニングストレススコアの42日加重平均) 45 RSS(前日比 -2)

以下に照らし合わせると、

・RSB(ランニングストレスバランス)が約+5 ~ +25 で、
 RSS(ランニングストレススコア)の42日間加重平均 が マイナス の場合
  → Aレースとして全力のエフォートでレースをする


・RSB(ランニングストレスバランス)が約-5 ~ +5 で、
 RSS(ランニングストレススコア)の42日間加重平均が 0~プラス の場合
  → Bレースとして不完全なテーパーで全力のエフォートでレースをする

・RSB(ランニングストレスバランス)がマイナスで、
 RSS(ランニングストレススコア)の42日平均 が プラス の場合
  → Cレース

Understanding The Stryd Race Planner, And How To Apply The Estimates In Your Racing

と、今日は

「Aレースとして全力のエフォートでレースをする」

に変わっていました。したがって、

「最良のシナリオ(推定値)に基づいて計画を立てる」

となり、最良のシナリオ(推定値)で走ることができると期待してもまったく問題ない(むしろ全力で行け!)というコンディションになりました。

仕方がないので(笑)、Aレースとして走る場合のスティーブ・パラディノコーチのアドバイスをまとめてみると、

・長いレースでは、最良のシナリオ(推定値)の保守的な側でレースの最初の 50~75% の距離を走るのが最善で、レースのターゲットパワーから 1~2% 下回る平均パワーを目標にする
・最初の 50~75% の距離 は最良のシナリオ(推定値)を下回り、その後は最初の50~75% の距離での実態(平均パワー)に合わせて、徐々にパワーを増加させていく
・このアプローチによって、
 a) レース当日に調子がイマイチな場合に、セーフティネットとなる
 b) 上記以外は、完璧なポジティブなパワースプリットが見込める
 (概念的にはタイム/ペースのネガティブスプリット と同じ )
という2つのメリットを享受できる
・最適なレースパワー範囲でのランニングは、ターゲットパワーを +/- 2% から外れても無効(自己ベストを達成する可能性が下がる)
 

Optimal power execution in distance racing
長距離レースにおける最適なパワーの実行

・CP (クリティカルパワー)が過小評価されていた場合は「最良のシナリオ(推定値)」を超える可能性がある
・最適なレーステーパーにより「最良のシナリオ(推定値)」を 1% ~ 3% 上回る可能性がある
・テーパリングによる追加のブーストを期待せず、控えめにレースを計画し、最適なテーパリングによるブースト効果が実際にレース当日に得られた場合には、驚くほどの(後半での?)プラスのパワースプリットの恩恵を受けることができるのでそれを享受するようにする(≒それが自然に起きるように前半を少し抑える?)

ということのようなので、実際にランナー視点でさらに要約すると、

・ハーフから32kmくらいまでは、レースターゲットパワーから1~2%下の平均パワーを目指す
・ハーフから32kmくらいまでの平均パワーを確認して、後半(または終盤)はそこから徐々にパワーを上げていく
・レースターゲットパワーから 2%以上の幅で下げたり上げたりしないこと

といったことになるかと思います。

STRYDアプリで、東京マラソンをワークアウトとして作成してみると、

A案(ハーフくらいからパワーを上げるパターン)

レースプラン A

ターゲットレースパワー
 2km  213W   
  10km     216W
  10km     216W
  10km     218W 
10.195km 216W

ゴールタイム予想 
2:49:02 +/- 0:04:00

これはSTRYDアプリにあったボストンマラソン向けのペーシングのデータですが、20~30km区間でパワーを上げるパターンとなっています。終盤のビルドアップでやりすぎちゃうと、最後の10km弱が地獄になりそうな感じ。

A' 案(30km手前くらいからパワーを上げるパターン)

レースプラン A'

ターゲットレースパワー
 2km   213W
  25km     216W
  10km     218W 
5.195km  216W

ゴールタイム予想 
2:48:58 +/- 0:04:00

上記のボストンマラソンのレースパワープランをカスタマイズ。最初の2kmはスタートロスや混雑を想定してウォームアップ区間として設定、以降は5kmに分割して30kmくらいまでずっとイージーランっぽく巡航し、そこから37kmくらいまで上げるて、ラストの5km弱はなるべく落ちないようにキープ。少しラストの5kmが長く感じて(足が止まりそうで)怖いかな…

A" 案(30km過ぎてからパワーを上げるパターン)

レースプラン A"

ターゲットレースパワー
4.69km   213W
   25km     216W
   10km     218W 
  2.5km     216W

ゴールタイム予想 
2:49:06 +/- 0:04:00

上記 A' 案をさらにカスタマイズした、かなり現実的なレースパワープラン。今シーズンずっと週末にロング走(河川敷のマラソン大会での様々な距離)で練習してきたパターンに寄せて(というか同じにして)みました。

こちらはスタート渋滞だけでなく、市ヶ谷までの下り坂も想定して、最初の 4.69km(2.19+2.5km)をウォームアップ区間としてなるべく足を温存、以降 25km は淡々とターゲットレースパワー付近で巡航していき、30km地点からターゲットレースパワーを超えたロングスパート。女子の日本新を19年ぶりに更新した前田選手のペース配分を参考に、35km前後でベストラップを叩き出すパワー配分で、うまくロングスパートができた場合は消耗も激しそうなので、ラストの2.5kmはクールダウン区間として設定。

いつも足が止まってしまう 36~38km 地点をこのようなパワー配分によってベストラップで通り過ぎることがでれば、かなりの確率で自己ベストは更新できるであろう作戦(実際に今シーズンはこれを実行するためにずっと練習してきたと言ってもいいかも)。

…ということで、レース本番まであと数日ありますが、なんとなく最後の A" 案で走る「覚悟」みたいなものが出てきました(ホントかよw)。

今日はレース前のルーティンで近くの整体に行こうと思ったらいつも担当してもらってる方の予約がいっぱいでお願いすることができなかったので、近所のスーパー銭湯に行って整体(というか、もみほぐし)を90分ほど。今シーズンはスポーツ栄養学を学び、補強トレーニングを取り入れ、セルフケアも徹底してきたので、とくに身体で痛む箇所はないんですが、首・肩・背中・腰、そしてふくらはぎはかなり張っていたようで、徹底的にやってくれました。

所沢温泉 湯楽の里

明日の行動目標

明日のお題は、

「イージー(有酸素/リカバリー)ラン 20:00」

目的は以下のとおり。

- ランニングストレススコア(RSS)を「42日平均」以下に保ちながら、身体に簡単な有酸素性の刺激を与えること

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