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【豊作!】2023年映画ベスト10

みなさんこんばんは。もう今年も終わりですね。
ということで今年ベストを10作品選んでいきたいと思います。
コロナのせいかどうしても映画館に行く気がしなかったので新作はあまり観られていないのですが…ご容赦ください。


鑑賞数

劇場鑑賞数 36回
新作鑑賞数 162作品
総鑑賞数 632作品

2023年新作ベスト10

🥇エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
🥈聖地には蜘蛛が巣を張る
🥉Pearl/パール
④EO/イーオー
⑤バービー
⑥ユー・アー・ノット・マイ・マザー
⑦バーナデット ママは行方不明
⑧Saltburn
⑨湖の見知らぬ男
⑩アンダーカレント

 アジア系キャストが主演をはり、アカデミー賞も受賞した『エブエブ』が今年1位です。正直全くのノーマークでしたが、観てみるとやっぱりすごいですよこれは。歴史的な作品だと思います。
 続く『聖地には蜘蛛が巣を張る』も強烈でしたね。主演だと思ってみていたらあっさり殺されてしまったりと捻りのきいた展開が素晴らしかったです。サスペンスとして超一級品の作品だと思います。
 ホラー映画は3位『Pearl』、そして6位『ユー・アー・ノット・マイ・マザー』で入れました。前者はもう完璧!キャストも演出も美術も素晴らしすぎました。何から何まで完璧な作品です。後者はあまり注目されていませんが、ホラーとしての矜持を保ちつつ、鮮烈な映像表現が光る作品でした。
 7位『バーナデット』はコメディ映画なのですが、ようやく公開されて試写で観ることが出来ました。笑ったし、ケイト・ブランシェットの演技はいいし、力をくれる人生賛歌でした。
 日本映画としては『怪物』を入れようか迷いましたが、今泉監督『アンダーカレント』を10位に選びました。鋭く人間心理を突いた見事な作品だと思いました。原作漫画も読んでみたい。
 9位の『湖の見知らぬ男』は非常に奇妙な作品でした。これは劇場公開はされず、配信サービスJAIHOでのプレミアでした。ジャンル不明のクィア映画としてかなり気に入った一本です。
 そして来年のアカデミー賞にも期待がかかる大作『バービー』を5位としました。『レディ・バード』『ストーリー・オブ・マイライフ』と傑作を放ち続けるグレタ・ガーウィグ、本作もそれに連なる素晴らしい作品でした。大好きです。
 最後に4位の『EO』、これはよかったですね。ロバの目を通してみた人間社会、その残酷さ…じわじわとその良さが分かってくる傑作でした。

2023年ホラー映画ベスト10

🥇Pearl/パール
🥈ユー・アー・ノット・マイ・マザー
🥉Speak No Evil
④ダークグラス
⑤ベネシアフレニア
⑥Enys Men
⑦BODIES BODIES BODIES
⑧死霊館のシスター 呪いの秘密
⑨M3GAN
⑩ハロウィン THE END

 『Pearl』『ユー・アー・ノット・マイ・マザー』については前述の通りです。
日本公開されていないものを日本入れています。『Speak No Evil』『Enys Men』ですね。前者は正真正銘の鬱映画でした。絶望しかない。その見せ方が鮮烈でよかったです。後者はとにかく映像の力。『ライトハウス』を思い出す孤島でのホラーでした。どっちも日本公開はされないかな?
 ダリオ・アルジェントの新作『ダークグラス』は素直に面白い作品でしたね。この年になってもクオリティを落とさず撮り続けてくれるアルジェントに感謝しかないです。
 『死霊館のシスター 呪いの秘密』『ハロウィン THE END』は続編ですが、どちらもなかなかよかった。クオリティ的には言いたいことがないわけではないですが、前者は前作の続きとして、後者は三部作の締めとして十分引っ張る力のある作品だったと思います。
 イタリアの『ベネシアフレニア』はヴェニスを舞台に繰り広げられるアクションホラーです。東京国際映画祭でいつだか上映されていて行けなかったので公開してくれて良かった。イグラシオ監督らしい狂気に満ちた景気のいいホラーでしたね。
 ジェームズ・ワンが手掛けた『M3GAN』はヒットもしてネット上ではミーム化して話題に。その期待を裏切らないよくできたジェームズ・ワンらしいホラーでした。
 A24が配給した『BODIES BODIES BODIES』は良作でしたね。ホラーでありつつも、青春ならではの人間模様も繰り広げられ、誰でも共感できる作品に仕上がっていたと思います。

旧作ベスト10

🥇エンジェル・アット・マイ・テーブル
🥈去年マリエンバートで
🥉セラフィーヌの庭
④アラビアン・ナイト三部作
⑤旅情
⑥つぐみ
⑦収容病棟
⑧ピアニスト
⑨山の音
⑩トリコロール三部作

 ジェーン・カンピオンの『エンジェル・アット・マイ・テーブル』はマジですごかった。観てる間辛くて辛くて堪らなかったです。エンドロールでは涙が溢れ続けました。やっぱりジェーン・カンピオンってすごい。
 『去年マリエンバートで』は今現在参加している「全部みる」という企画で観たのですが、想像以上に難解、しかし考察を色々と考えてみたくなる作品でした。
 『セラフィーヌの庭』はもう主演の女優さんが素晴らしい。苦難に満ちたセラフィーヌの人生を見事に演じていました。号泣しましたね。
 日本映画としては『つぐみ』『山の音』を選びました。前者は演出の勝利です。この作品のおかげで市川準監督が大好きになりました。後者はさすが成瀬巳喜男という作品でした。名作を名匠が監督したらそりゃ傑作になるよな。
 『旅情』もあまり期待していなかったのですが、デヴィッド・リーンの詩情豊かな演出が光る傑作に仕上がっていました。キャサリン・ヘプバーンとの相性がいい気がする。
 ハネケの『ピアニスト』は最後がよかった。ハネケにしては観やすい作品のように感じます。難解さ、高尚さだけが後味として残ってしまうことが多かったのですが、本作は素直に面白く観ることが出来ました。
 ワン・ビンのドキュメンタリー『収容病棟』は戦慄の作品でしたね。かなり長い作品なのですが、とにかく一瞬も気を抜けない。
 そして三部作を二つ入れました。ミゲル・ゴメスの『アラビアン・ナイト』三部作、そしてキエシロフスキの『トリコロール』三部作。どちらも作家性が前面に出た傑作でした。語り口の新しさもありつつ、美術などのプロダクションのレベルが高い。特に後者の色の使い方は素晴らしかったですね。

ということで今回はこれで終わります。


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