最近の記事

ウクライナ編③完結

久しぶりの更新になってしまった。 期待してくれていた人(いるか分からないが、、、)、すみません。 さて、ウクライナ編の第3話を書きたいと思う。そろそろビアバーで書きたい話も溜まってきたし、さっさと終わらせよう。 前回は、案件探しと元上司に切り捨てられた話を書いた。 案件に取り組み始めてから1年弱経って、ウクライナでの仕事はどうしようもなく停滞していた。 停滞の理由は、単純に言えば、ウクライナの法律に関わる事で、一企業では如何ともしがたい理由によるものだった。 ウクライ

    • ウクライナ編②ウクライナで過ごした日々と、少し大人になった話

      前回書いたように、俺は、ウクライナで環境案件を実現させるべく、2011-12年はキーウとウクライナ東部を彷徨っていた。 まず、そもそもどのようにプロジェクトを探すかと言えば、 日本政府による数百億円の資金給与が行われるという話はとっくにウクライナ中に回っており、 ウクライナ環境投資庁にはウクライナの地方自治体から大量にプロジェクトの候補が提出される。 例えばとある地方では学校の窓枠を全て二重にする(=暖房代が浮くので省エネ)、 キーウではメトロにインバータを入れて省エネ

      • ウクライナ編①とある役人の死

        ビアバーの経営については、1か月ちょっとやってみて、上手くいったところ、簡単ではないと思ったところ、色々出てきた。これはもう少し自分の中で咀嚼できてから書きたいと思う。 前回、まだ社会人2,3年目の頃、ウクライナの排出権案件の担当になった話の導入を書いた。 これからそこで起きた話を書く上で、まずはビジネスの仕組みについて書く。 簡潔にポイントを書くと、こうだ。 ・日本政府がウクライナに排出権購入代金として数百億円の資金供与を行った。 ・同資金は、ウクライナにおける環

        • 追憶〜ウクライナ編(序章)〜

          数話にわたり、ベルギービールバーのオーナーになったサラリーマンの話を書いている訳だが、 たまには昔話でもしたいと思う。漫画でも良くある、唐突に始まる過去編ってことで。 何故ウクライナの話をするのか? 当然、ロシアのウクライナ侵攻が俺の人生、というか価値観に大きな影響を与え、結局バーをやろうとなった一つの遠因にもなっていると思うからだ。 もう10年以上前の話。 当時、俺は社会人2,3年目で、今と違ってかなり忙しくしていた(たまに終電でも帰れず近所のカプセルホテルに泊ま

        ウクライナ編③完結

          バーの華②

          前回、ビアバーが繁盛する為には魅力的な女性が働いている事が大事であると書いた。 だが、一口に魅力的な女性と言っても、バーの立地や客層によって求められる像は当然違ってくるだろう。 東大の学生だったバイトのアヤナについて書いたが、彼女はこのバーに似合っていた、というより彼女の世界にバーが寄って行った気がする。ただ、これはあくまで特殊なケースで、家庭教師で時給4000円以上が期待できる東大生(特に女子)は、普通はビアバーでは働かない。 文京区の、繁華街とは言えない場所に位置し

          バーの華②

          バーの華①

          冒頭からなんだが、まぁ、ぶっちゃけ、魅力的な女性がいるバーは繁盛する。 これは古今東西変わらぬ真理であり、おそらく2000年前にローマの街角にあったであろう居酒屋の経営者に聞いても同じ意見だったに違いない。 ということで、今日は、俺がビアバーを買収するきっかけをくれた女性について書く。 まず、俺が常連になった頃、バーの従業員はベルギー人のG店長のみだった。それからしばらくして、バイトの女の子が働き始めた。 彼女の名前はアヤナ(仮名)。確か東大法学部を卒業したばかりで、

          バーの華①

          居心地の良いビアバーとはなんなのか

          バーの買収手続きも済み、仲間集めが完了したところで、次に内装や看板をどうするのか、このまま再オープンさせるのか、部分的に変えるのか、変えるとしたらどうするのか、という問題がある。  具体的な点で言えば、カウンター椅子が背もたれもない簡素なもので長時間いると疲れるので背もたれをつける、ビジネス客を呼ぶ時の為に少し豪華なソファー席が欲しい、TVをつける、看板がベルギービール屋どころか何の店なのか良く分からない牛の絵(これはこれでかわいいのだが)なのでもっと分かりやすいロゴに変え

          居心地の良いビアバーとはなんなのか

          仲間集め

          しれっと3日連続更新。今夜からオーストラリア出張で、羽田で暇なのである。 前回の記事で書いた通り、俺は、ベルギー人のG店長と実質共同オーナーのような形でバーを継続させる事を決めた訳であるが、 同時に何人か仲間を加える必要があると感じていた。 具体的に必要な要素としてはだいたいこんな感じだ。 ①名目上のオーナー まず、サラリーマンがビアバーのオーナーになった、と銘打っておいてなんだが、俺の代わりの名目上のオーナーになってくれる人間が必要になる。 何故なら、本業では副業NGで

          仲間集め

          ビアバーのオーナーになった経緯②

          昨日、1週間に一度の更新を目指しますと言っておいてなんだが、書きたいことが溜まってるし、 出張中新幹線の車内で暇だし、連日の更新をしちゃう。 さて、前回は、元バイトの子からビアバーの事業譲渡の話が舞い込み、前向きな返事をしたところまで書いた。 今回は、そこから前オーナーのL氏とShake handsする前の皮算用について書こうと思う。 そもそも、バーを買うと言っても、譲渡価格、家賃、過去の売上、ビールの原価、等々、判断材料を集めなければ何も決められない。 それらを集める

          ビアバーのオーナーになった経緯②

          ビアバーのオーナーになった経緯①

          今日は、飲食業と縁もゆかりも無い俺が、何故ビアバーのオーナーになったのか?について、書きたいと思う。 簡単に言えば、家の近所で常連になっていたバーが閉店し、元バイトの子(今はロンドンにいる)から連絡が来て、どうやらオーナー(ベルギー人のL氏)がバーの後継者探しているみたいで、 俺さんならうまく経営してくれるんじゃないかと思い連絡しました、と言われ、すぐに興味があると返答し、オーナーに繋いでもらい(元々顔見知りではあったが)、値段と条件に合意したので買い取った、というシンプ

          ビアバーのオーナーになった経緯①

          はじめまして

          副業でビアバーを経営する商社勤めの30代後半サラリーマンの備忘録。 大学生の頃mixiで格好つけた日記を書いていた事を思い出しながら、久しぶりに仕事以外で自分の文章を書くことにする事にした。 内容は、副業として始めたビアバーの経営の備忘録を主に、たまに本業やロシア・旧ソ連諸国での仕事の思い出、ウクライナ問題、その他徒然なるままに感じた事を書く(かもしれない)。 初回という事で簡単に自己紹介でも。 【経歴】 東京杉並区出身、私立武蔵中高(男子校)→東京大学経済学部→某総

          はじめまして