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日本企業に転職して考えたこと、そして私のパーパス

私は過去20数年間、アメリカベースの外資系企業であるマイクロソフトやオートメーション・エニウェアに勤めていましたが、今年の5月から、日本の大手IT企業である富士通に転職しました。なぜ20年以上も外資系企業で働いていて日本企業に入ろうと思ったかというと、ご縁もあったのですが、いままで顧客として接してきた日本企業の内部に入って日本企業の内側から日本を眺めてみることに興味があったからです。

40代にもなると、社会人のキャリアの中で、自分が仕事をする意味 ― 自分は何のために仕事をしているのか ― について考えさせられる機会が何回かあるわけですが、転職先の会社では、ちょうど「パーパス・カーヴィング (Purpose Carving)」と呼ばれる、個人が持っている志 (パーパス)を彫り出すセッションがあり、これを受講したのをきっかけに、個人のパーパスをまとめることにしました。

今回設定した個人のパーパスは「イノベーションで日本が再び輝く国になれるように支援する」です。

私は幼少のとき、父の仕事で台湾に4年程滞在し、日本人を日本の外から客観的に見つめる経験を得ました。台湾の人々はとても親日派な方が多く、日本が過去台湾に大きく貢献していたことを知ると同時に、アメリカを始めとする欧米人とのコミュニティでは、日本がまだまだ貢献できていないことを痛感させられることもありました。

社会人になってからは20年以上をアメリカベースの外資系企業でソフトウェア開発やマーケティング職を中心に過ごしましたが、1990年代と比べて右肩下がりで下がっていく世界の中での日本の存在感、また、台頭してくる他国のタレントと比べてリーダーシップの面でなかなか前面に出ていけない日本人の歯痒さも体験しました。

社会人になってから20数年経って、次の自分のキャリアを考えたときに、今まで自分の中にあった、日本が、日本企業が、日本人が世界の中で再び活躍して世界に貢献できるような状態を作ることに貢献したいという想いに気づきました。そして考え抜いた結果、日本を代表するIT企業のひとつである富士通に、マーケティングを軸に会社の変革を行い世界に貢献していくという立場で2021年5月より参画させていただくことになりました。今日で丁度5ヶ月が過ぎたことになります。なんとか5ヶ月過ごすことができました!

日本の過去の台頭は主に「愚直にいいものを安く作って外国に売る」という製造業のビジネスモデルで、これが戦後の高度成長期を支えたわけですが、今後の発展のためには、このモデルから如何に脱却して最新の世界情勢に合ったアイディアの組み合わせで世界規模の優位性を築いていくかを考える必要があります。日本にはまだまだ従来の考え方に従って動いている人々が多いですが、少し視点と考え方を変えるだけで、道が拓けるのではないかと思います。

20数年にわたる外資系生活を経ての日本企業への入社後は様々なカルチャーギャップの発見や驚きもありました。このような文化の違いも楽しみながら、日本企業での生活を楽しんでいきたいと思います。この辺のネタはまたおいおい披露します。

このブログでは、外資系・日本企業に置ける現場に即したリアルなB2Bマーケティングやマーケティングトランスフォーメーションに関する情報、勝てる組織にしていくための組織マネジメント論とIT、日本企業/外資系企業や日本/海外とのカルチャーギャップ、元々プロダクトマネージャをしていたOffice 365 (現Microsoft 365)系製品のティップスなどを中心に紹介していきます。

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