ローズピンクとの思い出
それは赤ではなく、はっきりとしたピンク(色鉛筆のももいろ)でもなくて、もう少し赤に近い混ざり合った色をしていた。
"ローズピンク"というのだと、おそらく商品説明にでも書いてあったのだろう。
幼稚園児のわたしにはその色は酷く大人びて見えて一瞬で惹かれた。多分「これがいい!」とただを捏ねたのだと思う。「これ以外は嫌だ」と主張したような気もする。覚えてはいないがわたしならしそうだ。まだ自分を抑えることを知らず、はっきりと意思を示していた頃のわたしなら確実にそう言っているはずた。
そ