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20240123「感受性の場所」

手を触れて
冷たいし
暖かならいいけれど
その表面はわたしも同様に
それを伝えてくれる
きっと触れられるものもまた
その温もりや情報を伝え
やり取りの最中で
そっと離す
わたしの衣はふかふかで
あなたのそれはぬくぬくで
濡れた髪の毛を拭いてあげて
移動する水の媒体
それぞれが移動し
変わり行くように
感覚の問いを投げては
受け答えの齟齬を染み込ませ
感受の場所まで
互いを連れて行く

どうなってもいいのに
どうしてもそれができないのは
きっとわたしのせい
鈍く鋭く交換した故
逆説でもいいのに
零れる温度に熱を加え
方々からの伝達で
身体の奥まで染み渡らせる
熱を帯び
動けることを当然として
やがて離れることを忘れて
又もや上の空
降って来る寒牡丹
冷たかろうにと
触れてあげて
わたしに伝わる冷たさを
そのまま感じて
それらを知る
まだ足りてない気もしているが

にっちもさっちも
どうやらこうやら
一歩ずつ時を喰む
書き損じたそれを燃やし
わたしのことばを燃焼させる
隈なく拾ってあげたけれど
どうにも時間が足りないようだから
もうひとつ添えて
結を微塵として土へと還す
どれかに紛れて
忘れてしまうだろう
感覚の残りは
いつになく尊い
でたらめの文言を口にして
白い息をはく
透明な空気に曇っては
レンズもぼやけて
手のなる方へ
誘われるだろう

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