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20240108「盤上不知」

カーブミラーを曲がり
遅れて来る影を引きずって
場面場面の出来事を
推奨しては
何れもが尊いとは思い
はたしてその濃いさを
薄めながら
遠退く延伸の強弱で
見たことない所まで
進ませる
ここではないとしても
ここにいてしまうが
それを肯定しつつ
否の理由を解釈させて
もう一度振り返る
するともうそこには居ない
別の照射で
見出すそれは
まだらな焦点の歩

焦げ茶を混ぜて掻き回し
ようやく土に戻ろうとして
それなのに上の空
茜色を所々に付与して
包帯の止血を早急に施し
戯言のように先言を開く
論理和の片隅で
ダンスを以て
もう一度歩を止めておく
色合いの片隅では
免れない謂れの選択をして
別の色までも
叶うかもしれない
不意に振り向くから
その曲面を間延びさせ
もう戻れないとしても
伸び縮みの往来で
あわわと手を口にやって
思考を開始していくのだろう

置いて来てしまったから
もう忘れようと
次の一手を躊躇なく射つ
その形容は全くもって
埒外だとしもて
馴染むように忘れるように
素肌の奥に浸透する
あわよくば影を踏み
喜んだお日さまに感謝して
雨雪の煮凝りで冷たさを問う
介抱の手当て
宛てがう施しの判じ物
どれを優先させ
どれを後回しにしても
わたしはどうにも遅れてしまって
あなたに手渡すのだろう
にべもないが
ゆっくりと沈みながら浮上する
一歩千金それを捨てる

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