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20240129「吠える、遊ぶ、寝る」

熱を保ち
少しずつ放散し
わたしの冷たさは
更に白くなっていく
それなのに
はしゃぎ回って
埋もれてしまうのに
前へつんのめり
今をさぞかしくらう
わたしの弱さでは
到底敵わないが
それでもわたしの方が
少しだけ長く生きられるだろう
そんなこと知ってようが
知らないふりして
同じように一緒に遊ぶ
吠えた分だけ
元気だとしておけば
わたしもそれを真似てみよう

撫でてやって
撫でさせてくれるなら
わたしは安心
誰もいなくても
そばに居てくれるなら
伝わらない言葉でも
何か言いたげな感じは
伝わってくる
そうかそうかと
勝手に勘違いして
わたしもまた
同様に寝転んで
一緒にしばらく寝ることにしよう
眠れない夜や
空腹のやっかみでも
一粒の半分を分かち合える
ぺろぺろ舐めて
きれいに飲み込む
わたしにできないことをしている

元気がないような時でも
一緒にいれば何だか
わたしの気持ちを宥めてくれるようで
隣に居てくれるなら
わたしはきっと安心なのだろう
何があったかは聞いてこない
だからわたしも別の言葉を言って
ごろんとなって
はらからとして撫でてやる
冷たかろう足先や
寒風にさらされる家でも
伝えられないのだから
察してあげて
わたしもまた一層寄り添えるだろう
事あるごとに相談して
こっちを向いて何かを愬える
眼差しの奥には何があるのか
わたしの先で
吠え続けるのだろう

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