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小児がんの子どもたちとアニメーションワークショップしてみた【医療×アートの可能性】

2023年7月5日、一般社団法人ソーシャルコンパスは、特定非営利活動法人ジャパンハートと共に、小児がんの子どもたちと一緒にアートのワークショップを開催しました。

今回のワークショップでは、4歳から10歳程度の小児がんの子どもたちと一緒にキャラクターを考えて、ストップモーションアニメーションを制作しました。

対象者が非常に繊細な状況であるので、最初は緊張感も感じましたが、子どもたちも非常に積極的に楽しんでくれたので、ほっと一安心。

そして、抗がん剤治療による身体の負担を抱えながらも、子どもたちは皆それぞれの創造力を発揮してくれました。

長期入院しており、学校にも通えていないカンボジアのジャパンハートの子どもたちから、魅力的なキャラクターが数多く生まれました。

対象の子どもたちは、免疫力が低下している小児がん患者です。そのため、病院に入るためには麻疹、風疹、おたふく風邪、水疱瘡のワクチン接種歴や罹患歴が必要になります。

そこで、今回はソーシャルコンパスのメンバーであるJessyAnと、罹患経験やワクチン接種歴のある私、中村英誉の二人でワークショップを行いました。

ストップモーションアニメーション制作現場

ことの始まりは、ミャンマーのジャパンハートが運営する児童養育施設『Dream Train(ドリームトレイン)』でのワークショップでした。

この活動を見てくれたカンボジアのジャパンハートの方々が「長い間、入院生活を送る子どもたちに何かしてあげたい。」との思いから、声をかけて頂き今回のワークショップを開催をすることになりました。

特定非営利活動法人ジャパンハートとは、東南アジアを中心に活動している非営利団体です。彼らは小児がんの手術など、高度な医療を含む治療を無料で提供しています。

「なぜ、そんなことができているのか?」
その仕組みを知った時、おどろきました。

ジャパンハートでは、医師や看護師などの人々が、自分のお金を寄付した上で参加し、働いるから、成り立っているのです。

「働くのに、お金を払う??」
普通に考えたら、成り立ち得ない感覚です。

ジャパンハートの創設者の吉岡秀人医師は、1995年から25年以上にわたって、カンボジアやミャンマーなど、各国と日本を行き来し、途上国の貧しい人々に無償治療を続けています。

そして、今も吉岡医師は、カンボジアやミャンマーを行き来し、実際に目の前の患者たちをオペをし続けています。

そんな吉岡医師の思い、
「アジアのこども達の命の格差を限りなくゼロににすること」

その思いに共感した方々が、ジャパンハートを構成しているのです。

今回のワークショップを行われたジャパンハートの病院は、プノンペンから車で約1時間のウドンという場所にあります。しかし、この病院も新しい患者を受け入れるには手狭になってきているようです。

というのも、ジャパンハートは、カンボジアだけでなく、周辺の医療環境の悪い国々に住む子どもたちも受け入れる計画を立てているからです。実際、私たちがワークショップを行った時も、ミャンマーからの患者を受け入れていました。

そのため、ジャパンハートでは新しい病院を建設する予定で、クラウドファンディングもスタートしてます。

今回のワークショップを行うに当たって、カンボジアのジャパンハートの担当をしているディレクターの佐藤抄さんと色々お話しさせて頂きました。

現在、驚くほどの支援が集まり出しています。

ところが、このクラウドファンディングだけでは、まだまだ十分ではないようなのです。というのも、クラウドファンディングが終わったのちも、年間の運営費などまだまだ色々と必要な費用は山のようにあります。

しかし、佐藤抄さんはおっしゃいました。
「寄付だけで回す病院を作る。」

カンボジアや日本という『国』が支える病院ではなくて、想いに共感する人たちが支える病院。

あまりに野心的で刺激的な目標。
痺れます。

そして、佐藤抄さんは続けておっしゃってくれました。
「そのためには、アートの力が必要かもしれない。」、と。

我々ソーシャルコンパスも今まで、支援型NFTTriARTsプロジェクト銘打って寄付とNFTに挑戦してきました。

このnoteをスタートしたのも、クーデター直後のミャンマーのアーティストにどう寄付を渡せばいいのか、を模索し始めたことからでした。(支援型NFT第1回『ミャンマーアートを仮想通貨で購入してみた』)

寄付とアート。
ソーシャルコンパスも、真剣に取り組んでいきたい課題です。

アートを購入するということが、支援に繋がり、子どもたちの命を救う。

資本主義である現代のアートの評価の指針は、どれだけ高額で売れたかが、アーティストの評価に大きく関わってきました。

しかし、これからのアートでは『何人の子どもたちを救えたか?』という指針が作れるかもしれません。

何よりも、今回のアニメーション制作は、皆とても楽しんでくれました。そして子どもたちもですが、いっしょに看病し寄り添うお母さん方もたくさん参加してくれました。

みんな本当に笑顔で、本当に嬉しかったです。

そんな笑顔を作るためにも、ジャパンハートでのワークショップは今回だけは終わらず、定期的に開催していけたらと思っています。

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