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筋肉とクレアチンの関係性

クレアチンが筋トレによいと言われる理由
クレアチンは肉や魚などに含まれるアミノ酸の一種で、タンパク質に含まれています。スポーツサプリメントの代表格の1つでもあり、瞬発系の運動パフォーマンスの向上や、筋トレによる筋肥大、筋出力の持続・向上を目指す人々などに愛用者が多いことでも知られています。
ではなぜ、クレアチンは筋トレによいと言われるのでしょうか。その理由は主に2つあります。

① 高負荷の筋トレのパフォーマンスを上げてくれるから


クレアチンの効果を知るには、まずは筋肉が力を発揮するメカニズムを知っておくと分かりやすいでしょう。
筋肉が収縮する時は、ATP(アデノシン三リン酸)がADP(アデノシン二リン酸)に分解される際にできるエネルギーが使われています。ATPは私たちの体内にありますが、量に限りがあるため、筋肉の収縮を既存のATPだけで賄おうとすれば約1~2秒しかもちません。負荷がかかる高強度の筋トレをするには、ADPに分解されたら直ちに次のATPの補給が必要になります。
ATPの再合成に寄与する物質の1つが「クレアチンリン酸」です。クレアチンリン酸とは、クレアチンにリン酸が結合したもので、クレアチンリン酸がADPと反応して、ATPが再合成されます。
筋肉の負荷が大きければ大きいほど、エネルギーの消費も増えます。体内にたくさんクレアチンを備えておけば、クレアチンリン酸の量も増え、ATPの再合成が促進されるため、強い筋肉の力を長く維持できます。

②筋肉量を増やす効果が期待できるから

クレアチンそのものは筋肉の構成要素ではありませんが、クレアチンによってレジスタンス運動(無酸素運動)時のエネルギー供給がサポートされるため、高強度のトレーニングに耐え得るエネルギーを出し続けることができます。負荷がかかるトレーニングでも力を発揮でき、筋トレを長期間継続した結果として、筋肉量を増やすことができるのです。

筋トレのためには、クレアチンをサプリで摂るのがおすすめなのはなぜ?

先述の通り、クレアチンはアミノ酸の一種です。栄養素としてはタンパク質に含まれます。個人差はありますが、一般的に体重70㎏の成人では、体内に約120gのクレアチンを貯蔵しているといわれています。私たち人間は1日約2gのクレアチンが必要で、その半分は肝臓で合成されます。
体内合成以外にも、クレアチンは食べ物から摂取することもできます。私たちは体内合成と食事によって、日々1日約2gのクレアチンを補充しながら、体内に蓄えているのです。
クレアチンは豚肉や牛肉などの肉類や、ニシンやサケ、アジなどの魚類などに多く含まれています。通常の生活を送る上では、クレアチンが不足することはまずありません。しかし、高負荷の筋トレや瞬発力が必要な運動及びトレーニングで失われる量が増えれば、食事のみで補うのは難しくなります。
さらにクレアチンは熱に弱く、調理などの加熱で失われやすいため、サプリメントでの補給が有効です。サプリメントを利用すれば、クレアチンを効率的に摂取できます。ただし、体に必要な栄養素は食事から摂るのが基本です。サプリメントはあくまでも食事だけでは補えない栄養素を補助的に摂るためのもの。適正量を必ず守り、過剰摂取に気をつけるなど、正しく利用することが大切です。

クレアチンを摂るタイミングは?一緒に摂ると筋トレ効果を高める栄養素はある?

筋トレで筋肥大効果を得るには、タンパク質をしっかり摂取することが必要不可欠です。食事だけで十分な量のクレアチンを摂れない場合は、サプリメントを活用することで補うことができます。クレアチンのサプリメントを摂るのによいタイミングと、一緒に摂ると筋トレの効果を高める栄養素をご紹介します。効率的な摂取の参考にしてみてください。
①食後、もしくは糖質と一緒に
クレアチン摂取におすすめのタイミングは食後です。食事でタンパク質をしっかり摂った上で、クレアチンと糖質をセットにして摂取するようにするとよいでしょう。エネルギー源であるブドウ糖などの糖質を摂取すると、血糖値が上昇し、血糖値を下げる作用のあるインスリンが分泌されます。インスリンが分泌されることで、筋肉へのクレアチンの吸収率が上がります。
②プロテイン
タンパク質は筋肥大を狙う上で不可欠な栄養素です。食品から十分に補えることが多いですが、足りない場合はサプリメントで補うこともあるでしょう。プロテインはクレアチンとの相性もよく、それぞれ単体で摂取するよりも、併せて摂取すると、より高い筋肉増量効果が期待できます。プロテインが筋肉をつくる栄養素になるのに対して、クレアチンはそれを動かすエネルギー源として機能します。体内で果たす役割や機能が異なるため、2つのサプリメントを併用するのもおすすめです。
③十分な水分摂取
クレアチンを摂取すると、摂取しない場合と比べて筋肉中の水分量が増えます。水分補給量が足りないと、血液中の水分が不足してしまい、筋肉がつりやすくなる可能性も……。血液中の水分を不足させないためにも、たっぷりの水と一緒に摂取しましょう。

まとめ
筋肉をつくり、強い筋力の持続や瞬発力の向上も期待できるクレアチン。高負荷の筋トレを行う場合は、食事だけで十分な量を摂ることが難しいため、サプリメントで上手に補うのがおすすめです。クレアチンはサプリメントとしての歴史も古く、ドラッグストアなどでも手軽に入手できます。今回紹介した摂取のタイミングや量、プロテインとの併用などの方法を参考に、クレアチンをうまく活用して、より効率的に筋トレの効果をアップさせましょう。

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