双星たかはる

音楽と妄想でできている。創作活動と音楽が趣味。

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    双星たかはるの雑記やつぶやきなどを集めたマガジンです。

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    双星たかはるの描いた絵を集めたマガジンです。2020年以前の作品はイラスト展示用ブログかピクシブをご覧ください。

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最近の記事

詩の更新を休止中です

思うところあって、今年は、というか、しばらく、というか、期間は決めていないのですが、続けていた詩の投稿(Twitterやブログ、雑誌)をお休みして、絵のほうにもっと注力することにしています。 言葉の断片は生まれてくるし、俳句も詠みたくなります。完全にやめるわけではなく、ウェイトコントロールな感じです。もっとも、わたしは不器用で、なにもかもを一度に器用に行うというのができないので、ぱったり更新が止まる、みたいな状態に見えてしまうかもしれないのですが。 量産タイプではないので

    • +2

      平沢進誕生日記念絵 2022

      • 詩『はじまりの詩』

        新雪に足を踏み出すときに ためらうことを忘れないまま 蹂躙しようと思わないまま 白さにとけこみたいと願う 親切に足を踏み入れるとき 頭から疑うことをしないまま あたりまえだと驕らないまま 白さに染まりたいと誓う 舞う雪のひとひらひとひらも 氷のはしらのひとつひとつも きみやぼくという人間も 透明な水が模るもので 穢せないし穢さない 享受とはそういうものだから 閉じたように感じる季節は 開くための調音期間 ピアノからフォルテへ アンダンテからアレグロへ 他人のタクトに振り

        • 短歌『訣別』

          寝るときに「さようなら」と言いたい日さまつな今日との訣別として 211222 初出はTwitterの文章垢。

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        記事

          詩『獣』

          自分たちは知恵を持つ獣だから、と思い込み、 ほかの獣たちとは線引きをしているけれども、 そのあわいにあるのは思いあがりと哀しみだ。 廃棄をするほど殺している。 根絶やしにするほど殺している。 自死をするほど殺している。 繁栄の道を違えてきたわたしたちは、 もはや獣の風上にも置けない存在として、 人間という生きものでいるしかないんだろう。 肥大したり千切れたりするコミュニティで、 歌をうたうよ。 言葉は後出しジャンケンなのに、 気づけば通じあえなくなっていったよ。 今で

          詩『ランドセル』

          おもいおもいカバンを背負って ときには両手にも荷物を抱えて 毎日登校していたな 当時は考えなしだったけど 生きていくための矢じるしが 希望がぎゅうぎゅうに詰まってた 思えばそう ランドセルは たからばこでした だから子供は嬉しいんだろう ツヤツヤピカピカの大きなカバンを 自分に託されることが たからものを徐々に手に入れ 形だけでも使えるようになるころに 役目を終えてひしゃげるんだ 子供が手を離さないよう しっかりしがみついている 振り回したり振り回されたり ほん投げ

          詩『ランドセル』

          詩『共同体』

          ねぇ いつ死ぬかより いつ笑うかでしょ いつ振り向くかでしょ ものごとにはタイミングがある それにより別の意味になる 季節がめぐるのと一緒 巻き込まれている 生まれるまえから わたしたちは宇宙の一員 ひとりきりではこの場にいない 共同作業? とんでもない 運命共同体とか言うけど 沈む船に乗りたくはない 宇宙をバックにつけながら 今日もまわり続ける矛盾劇 愛を知る人は寂しがり なくしたものを探しがちだし 知らない人は焦がれるもので 擦れ違いが奏でるカノン あじさいは褪せ

          詩『共同体』

          詩『猫ならば』

          鈍色の毛並みの猫になり重たい雲と流れゆき さび猫であれば日暮れの街の主になり 三毛猫だったら縁側で悠悠と四肢を投げだして 息をするぼくの哀しみ 惰性の運動にマリンスノーは積もりゆき とめられない不整脈の海流に巻きあげられる 目だけをぎらぎらさせながら 路地の闇からまろび出たのは ぼくだったのか猫だったのか 猫ならば丸く居座る胸の痛みを 切り裂くことができるのだろうか 飼い慣らすことができるのだろうか 気紛れが愛される猫ならば 頓着せずにいられるのだろうか 物音を立てず

          詩『猫ならば』

          俳句『晩秋』五句

          忍び寄る足音楽し落ち葉どき 山々のいろ紅葉且つ散る裾野 夕焼けに息ふき返し枯木山 蝕に染む月にひととき紅葉あり きみの襟に塒を巻いている素風

          俳句『晩秋』五句

          詩『ここだけの話』

          わたししか知らないことがある。 ツクンと痛い胸の奥で、にじみ始める色だとか。 聴き慣れたはずの好きな歌から、鎖骨を転がる言葉とか。 一緒に歩いた足の裏には、必ず誰かが住んでいるとか。 彼方を目指す山が蒼穹をなし、焦がれて緋色に染まること。 やがて真白に角隠し。孕み続けて死んでゆくこと。 春にはべつのわたしなのよ、おなじ姿に見えるでしょうけど。 たましいのないマテリアルさえ死ぬのがリアルの傍らで、 廃墟に抗う人のざわめきがあがった気がして涙をこぼした。 わたししか知らないこ

          詩『ここだけの話』

          詩『宇宙でふたり』

          恋愛脳と揶揄される人のロマンスは、 わたしという宇宙では非常にちっぽけで、 したがって、わたしも非常にちっぽけで。 もっともそれでいいと思っているので、 なにも不都合や不具合はない。 たまに憐れみを投げられるのが嫌なだけ。 マカロンはいちどにたくさん頬張れず、 チョコにもビターがあるように、 いろんな人がいていいはずで。 春雨に、けぶる詩情をいだく一方、 食欲を増す人もいるでしょう。 正義を振りかざさねばいいのです。 場違いな妄想に耽ること。たとえば、 宇宙にふたりだけに

          詩『宇宙でふたり』

          詩『へっぽこ』

          稼働し続けているいのちが なにかをぼろぼろ振り撒いたのを 道端で落としてきたのを感じていたけど 結局なんだったのかが判らないまま 増える隙間に戦戦恐恐 いのちを搭載しているぼくらの 個個の性能には限りがあって それらはたいがい個性と呼ばれ 稀にチートスキルやオプションがつく 仕様を変更してみたい 若葉の季節を迎えた緑は 降り注ぐ愛できらきらしている あまりに模範的なケース 光合成の叶わぬヒト科のぼくは 今日も空虚のゆくえに暮れる もはや破片でしかないために 集団心理に当

          詩『へっぽこ』

          詩『彗星』

          剥離したオーロラがこぼれてきたので 口を開けたまま目が乾いても見続けた また会えるとはいっても不確かな命だ 次があるかどうかなどは判らないのだ 無音の世界をただ降下してくる彗星を 賢治はなぜギーギーフーと記したのか 熱帯魚のような尾は実際は多弁なのか 可能なら聴いてみたいと思いを馳せた ふだんは静かの海に置き去りの感情も 生きものなので周期的に自己主張する 自分では手がつけられないこともある そんなときはゼリービーンズを頬張る 今でこそ彗星だと把握ができるわけで ずいぶ

          詩『白昼夢』

          女の身体のサイクルに似た おおよそ三十日の満ち欠けの今はどんなだろう 昔はなかったタワーマンションに遮られていて 月が見えない 現実という壁かもしれない 女だっていつも輝いているわけではないのだから 影を持たない女を見たことがあるか わたしはない 男はどうだか 月みたいな肌と誉めそやしたら シミがどうのと喚き立てられて面倒だった 学や詩情を持たない人間はこれだから嫌いだ 自分も含めて 真昼の青に爪を立てたような白は 秋雨でしばらく見ない 引き篭りでと言うべきか 見えない

          詩『白昼夢』

          詩『秋色蝶々』

          木々を縫ってくる湿った風 包むようなせせらぎに虫の歌 作業車のゆく音と子供の歓声 雑多な心地のいい空気 このちいさな東屋で ぼくときみとのふたりきり 音や景色に沈み込む 異世界のように凪ぐ晩夏 ねぇ どこから来たの 羽を休めて小一時間 きみはぼくの向かいでのんびりしている ぼくはこうして詩を書いている とても気紛れな山のお天気は 煙のような雲を緑の肌に纏わせて すっとだんまりしたかと思うと 強い陽射しの露光をかけるね 涼しい風が吹き込んだ そっと伸びをして刻を動かす

          詩『秋色蝶々』