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Microsoft(マイクロソフト)広告をやるべき理由と配信事例を紹介

Microsoftマイクロソフト広告(Microsoft Advertising)は……

Microsoft社が提供する広告プラットフォームで、日本では2022年5月にローンチされ、サービスを利用している企業も増えてきています(*参考:https://news.microsoft.com/ja-jp/2022/05/31/220531-information/)。

世界的なニュースをみると、「Netflix社との業務提携」や「Samsungがスマートフォンの検索エンジンをGoogleからBing(Microsoft社が開発・提供する検索エンジン)への変更を検討(*あくまで検討であり、実際に変更はされていません)」など話題につきません!Microsoftに関連するサービスは、今後も市場をさらに拡大していくポテンシャルを秘めています。

今回は、そんな盛り上がりをみせるMicrosoft広告について、ほかの広告媒体との違いや傾向がわかってきたので、社内での配信事例も交えてご紹介します。


Bingの動向に着目。Microsoft広告をやるべき理由とは?

Microsoft広告の配信面は、

  • 検索広告:検索エンジン「Bing(Microsoft Bing)」

  • ディスプレイ広告:ブラウザ「Microsoft Edge」やMSN、Outlookのスタートページやタブページなどです。

また、Microsoft社が開発したOS「Windows」がインストールされているPCを購入した場合、デフォルトのブラウザは「Microsoft Edge」であり、そこで利用される検索エンジンは「Bing」となります。

・・ゆえに、Microsoft広告に取り組むべき理由は、検索エンジン「Bing」の動向に隠されています!

理由① 世界的な利用シェアは、右肩上がりに増加

世界のPCにおけるMicrosoft Bingシェア 2016年~2022年
画像引用元:最新検索エンジンシェア、Bingのシェアがじんわりと増加。要因は?【2022年9月・アウン調べ】

“検索エンジンシェア(PC・モバイル)は、前回同様、中国とロシアを除く38カ国で「Google」がトップだったが、「Microsoft Bing」のシェアが徐々に伸長していることが判明した。特にこの1年だけでも、前年6.79%から9.15%と、シェアが拡大している。”

最新検索エンジンシェア、Bingのシェアがじんわりと増加。要因は?【2022年9月・アウン調べ】

理由② 国内PCでは、Yahoo!の約2倍の利用率

PCの検索エンジン別利用率(*2023年12月時点)
画像引用元:Desktop Search Engine Market Share Japan | Statcounter Global Stats

理由③ 国内企業では、利用率が高い(BtoBに強い)

①②より、「Bing」は日本ではYahoo!(PC)よりもユーザーが多く、右肩上がりに増加していることがわかります。

また、Microsoft製品(Word、Excel、PowerPointなど)はビジネスシーンでの利用が多く、PCの検索エンジンをデフォルトの「Bing」にしているケースが多いです。セキュリティの観点から、検索エンジンは「Bing」のみしか利用できない企業もあるそうです。


ローンチから一年以上が経ち、Microsoft広告の配信量は徐々に増えていますが、Yahoo!、Googleなど主要なメディアに比べると、まだまだライバルが少なくブルーオーシャンといえます。

今後、配信面の増加も期待できるため、早ければ早いほど成果を上げることができそうです🔥

Microsoft広告の概要

①配信面・広告タイプ・ターゲティング

画像とテキストを組み合わせた「オーディエンス広告」や「ショッピング広告」など、さまざまなフォーマットの広告を配信でき、認知拡大から比較検討、コンバージョンまで、様々な目的に対応しています。

※最新情報は、公式ヘルプ(Microsoft Advertising Help Center)でもご確認ください!

▍広告の配信目的

広告管理画面キャプチャ

②配信イメージ
Bing面:検索連動型広告のイメージ 

MSN面:ディスプレイ広告のイメージ

③ユーザー属性

Microsoft広告ならではの特徴③点

①豊富なユーザーデータ

Microsoft広告は「Windows」「Microsoft 365」など自社サービスを通じて取得した大量のユーザーデータ(ユーザー属性、行動履歴など)を利用できるため、昨今話題の“Cookie規制で生じる影響が少ないと予測されます。

②LinkedInのプロフィールに基づいたターゲティングが可能

※2024年1月時点では、米国内のPCでのみ利用可能。今後日本でも導入予定。

世界最大級のビジネス特化型のSNS「LinkedInリンクトインを通じて取得した情報を利用し、「企業・業種・業界」でターゲティングが可能です!

<例>
会社名:Microsoft、アリババ、KLM オランダ航空など。
業界:ファイナンス、ブロードキャスト メディア、法執行機関など。
業種:営業、アカウンティング、購買など。

LinkedIn プロフィール ターゲティング

③Google広告、Meta広告のインポートが可能

すでにGoogle広告やMeta広告で配信を行なっている場合、データをインポートできるので、わざわざキャンペーンを1からつくる必要がなく、初期工数の大幅な削減が可能です。

配信事例からみる傾向とポイント

①リターゲティング配信|他媒体との比較で獲得単価40%(ラストクリック)

▍案件概要

  • ビジネスモデル:BtoC(自動車保険)

  • コンバージョン地点:資料請求

  • 実施したターゲティング:リターゲティング

媒体A、Bと比較して、獲得効率(獲得率・獲得単価)が良かった事例です。
特筆すべき点は、媒体計測ではなくラストクリックベースであること。ラストクリックベースの成果を重要視されるお客さまは非常に多いので、その点でも、Microsoft広告は貢献してくれます!

②購買意向(興味・関心)オーディエンス配信|リターゲティング比較で獲得単価87%

▍案件概要

  • ビジネスモデル:BtoB(福利厚生サービス)

  • コンバージョン地点:資料請求

  • 実施したターゲティング:購買意向(インマーケット(In-Market))

  • ターゲティング設定:ビジネスサービス、人材サービス・リクルートサービスなど

購買意向(インマーケット(In-Market))とは?
ターゲティング機能の一つ。特定のカテゴリー・商品・サービスなどユーザーの興味・関心を軸にアプローチする。

リターゲティングと比較して、獲得単価を抑えて配信できた事例です。
クリエイティブはリターゲティングと同じものを使用したので、商材と設定したターゲティングがマッチしたことが要因と考えられます。

💡Microsoft広告はオーディエンスターゲティングの「質」が高いんです!

③検索広告|指名・一般キーワードともに、他検索エンジンとの比較で低単価で流入・獲得

▍案件概要

  • ビジネスモデル:BtoB(Saas)

  • コンバージョン地点:資料請求

  • 実施した広告:検索広告(指名・一般キーワード)

指名キーワード検索
一般キーワード検索

Googleショッピング広告と比較して、クリック単価を抑えて配信できた事例です。
クリック率はGoogleと比較して低かったです。しかし、表示回数が約10倍あったことで純粋にクリック数は多くなり、クリック単価を抑えることができました。

本事例のように【BtoB向けでMicrosoftと相性が良い商材】であれば、配信ボリュームは他媒体より多くなるケースがあります。


💡Microsoft広告の傾向

自社まとめ|相性の良い性別、年代、商材は?

④で紹介したショッピング広告について、社内でGoogleと比較してわかってきたことをまとめました。

特に【商材】については、toCの場合、ショッピング枠を「メルカリ」が独占しているケースが多いです。掲載企業が少ない今がチャンスといえそうです!(*2024年1月時点)

ソウルドアウトまとめ

▍パフォーマンス面

  • 獲得単価

    • Yahoo!・Google・Metaなど他媒体に比べて低い傾向。

  • 配信量

    • 【指名キーワードの検索】では、知名度によって配信量が少なくなる可能性あり。

    • 【一般キーワードの検索】や【ディスプレイ広告】では、配信量が極端に少なくなることはあまりない。
      ※商材やターゲティングによっては、少なくなる場合もあります。

▍配信検討前に確認すべきこと

  • サイト訪問者の【デバイス比率】

    • スマートフォン中心であれば、配信量が極端に少なくなる可能性があるため。
      ※AIチャットを「Bing」のスマートフォンアプリでも使えるようになったこともあり、今後はスマートフォンを利用するユーザーの増加が想定されます!(*参考:https://www.microsoft.com/ja-jp/edge/features/bing-chat?form=MT00D8

  • 「Bing」での【月間ユーザー数】や【獲得数】

    • そもそもアクセス数や獲得(オーガニック経由)が少ないと、広告配信しても成果に結びつかない可能性が高い。

🔥2023年の振り返りと2024年の展望

▍2023年
New BingCopilotなど生成AIに関する機能のリリース

メディアのユーザー数に関わる重要なアップデート​です。「Bing」ユーザー数は今後も加速度的に増加するでしょう。検索量の増加、ひいては検索広告の拡大などにもつながってきそうです!

▍2024年
動画広告や、ターゲティングの拡充

一部地域では、2023年9月に動画広告、CTV広告をローンチ​。グローバルでNetflixへの配信の準備を進めており、日本でも動画広告のローンチを期待できるでしょう。現在は米国だけで使用できるLinkedInターゲティングなど、ターゲティングのアップデートもありそうです!(*参考:https://www.atara.co.jp/unyoojp/2023/12/microsoft_ads_account_manager_series14/

さいごに

ここまで読んでいただきありがとうございました!

サービスや商品によって特性は異なります。それらを見極めたえで、相性が良い施策にチャレンジをしていくことが重要です。

Microsoft広告は、お客様のサービス内容によっては、Yahoo!、Google、Metaより効果を発揮する可能性も十分あります!

「うちの会社のサービスはMicrosoft広告との相性が良さそうだ!」と感じた方、ぜひこの機会にご検討ください。

ソウルドアウトでは、新たな挑戦をするお客さまを支援します!

お気軽にご相談ください!

[ 執筆者 ]
赤塚 怜央(あかつか れお)/アカウントコンサルティング本部テックスタジオGr. アソシエイト
2018年入社。入社後、Amazon広告の部署でAMSの拡販に従事。2019年よりアドテクノロジーの専門チームに所属。現在はCriteoやGoogleなど、フィード広告の運用を中心に行なっています。
休日はフットサル、読書、映画鑑賞をしています⚽

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