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「たとえあなたが人と違っていても好きだよ」って言ってほしかった。

ラブソングみたいなタイトルですが、
そういう話じゃなくて、
親にそう言われたかったなって話です。

思春期にさしかかった頃、自分の感じ方が人と違うかも…と思うことが増えました。
「あれ、私って何か人と浮いてる?」
「私って、ちょっと変わってるのかも」

私ってちょっとヘンなのかなぁ?

「みんなと同じ」が安心な時期に
「人とチガウ」というのは、
悩みのタネでもありました。

気のせいかな と思って、
みんなと合わせようとするけれど、
合わせようとすればするほど
辛くなっていく焦り。。。

友だちにはそんなこと相談できませんでした。
「ヘン」って
思われたくなかったんですよね。それに
楽しそうにキラキラ過ごしている子たちに、
そんな深刻なことを話して、ますます
「なんか、あの子って変わってる」って
思われたくなかったんです。

だから、思い切って
きわめて何気ないふうを装って
母に聞いてみたんです。

「私って変わってるのかなぁ?」って

その返事は
「どこが変わってるの?」
「自分は特別だって言いたいの?」
「みんなと同じだよ」


「みんなと同じ」であることで安心したかったはずなのに、
母のその返事で、私はもっと「1人」になった気がしました。

寂しくて、
理解されなかったという虚しさが込み上げてきました。


あれからもう何十年も経って、
私は発達凸凹の「変わった子」を育てていますが、彼の人と変わっているところを誇りに思っています。

そして、あの時、母になんて言ってもらいたかったのかを考えました。

そう、私は
「変わっているかもしれないけど、そんなあなたのことが大好きだよ」って言ってもらいたかった。

「ヘン」でも「ふつう」でも
どっちでもいいよ。どっちでもあなたのこと好きだよって
受け止めてほしかったのかなと思います。


「たとえあなたが人と違っていても好きだよ」って言ってほしかったんだよねって。
何も言い返せなかった あの頃の私に言ってあげたい。

何十年も経って、ほしかった言葉がみつかって、心のつかえがひとつ、とれたような気がします。


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