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良かったらどうぞ。おこもり読書に 【#僧侶の本棚】

誰かの本棚を覗き見るのが好きです。

それは、その人の人生のなかにある「ひとりの時間」に触れたようで、なぜだか頼もしいような嬉しいような(そして、少し後ろめたいような)喜びを運んでくれる体験です。

いやおうなく心がざわつくこの頃ですが、そんな喜びがほんの少しだけでも世の中に増えればいいなと思い、本の紹介企画を考えました。

そして私は一応「僧侶でライター」と名乗っておりますので、まずは僧侶たちの本棚を覗き見して、それをみなさんと共有しようか、と。いろんな僧侶にいろんなテーマで選書をしてもらいました。

ぜひ覗いてみてください。それで、いつか興味や気力が湧いたときに、本を手にとってください。今すぐじゃなくてもいいので。

それではどうぞ!

◾️ 僧侶になる前に読んでいた仏教本+なにか

選んだひと : 僧侶で研究者 大塚雄介

京都で研究者をしながら僧侶をしている人。良く近所の図書館のソファで昼寝をしている。人の心がわからない爬虫類。

1. 『虚無の信仰 西欧はなぜ仏教を怖れたか』 
ロジェ=ポル・ドロワ 著 島田裕巳、田桐正彦 訳 トランスビュー

19世紀の西欧世界において、仏教が発見され、受容されていくにつれ、それがどのような思想的混乱を引き起こしたのか、と言うお話。思想史とかお好きな人に。

2. 『犀の角たち』
佐々木閑 著 大蔵出版

良く仏教はわりと科学的だとか言う人がいるけれども、それホント?を論じる本。世界は人間に都合良く出来てなんかいない。

3. 『ブッダ最後の旅』
中村元 訳 岩波文庫

お釈迦さまが信者から出された供物が原因で、80歳で死んでいくまでの最後の旅を綴った物語。いつ読んでも阿難尊者とお釈迦さまの関係には尊みを感じる。エモい。

4. 『機械より人間らしくなれるか AIとの対話が、人間でいることの意味を教えてくれる』 
ブライアン・クリスチャン 著 吉田晋治 訳 草思社

チャットの向こうの相手が人間かAIかを判断する、チューリングテストを題材に、「そもそも人間らしさっていったい何だろう」に迫る。あなたは機械より人間らしくあれるのか?

5. 『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』
渡辺一史 著 文春文庫

筋ジストロフィー症患者の鹿野靖明さんと彼の生活を支える学生や主婦らボランティアスタッフの日常を描いたノンフィクション。人間であることの尊厳とか、障がいとは一体なんなのかとか。

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◾️仏教書ではないけれど、何だか仏教を感じた本

選んだひと : 悩みの尽きない僧侶

佐賀県のお寺で暮らすのんびり僧侶。性格はのんびりだけど、日々の悩みは尽きません。(お坊さんだって悩むのです!)
自然をこよなく愛し、陽だまりにとてつもない幸せを感じます。

1. 『生き物の死にざま』
稲垣栄洋 著 草思社 

生き物の最期って意外と全然知らなかった、と気付かされた本。虫や魚や鳥、あらゆる生き物の生きざまと死にざまが短い物語として語られていて、とても興味深い。

2. 『美しい距離』
山崎ナオコーラ 著 文藝春秋

家族を看取る物語。自分だったらどうだろうか、と考えながらすごく引き込まれた本。悲しみの中にも優しい時間が流れている。そしてきっとサンドウィッチが食べたくなるはず。

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◾️ページが折れまくってる本たち(2019年の私的ベスト5)

選んだひと : ティック・ナット・ヤン ( Twitter

日本人。僧侶。
グッとくる文言に出会うと蛍光マーカーを引き、ページ上部角を折り込む癖がある。読了後に、再び織り込んだ箇所の前後を味読する。我ながら少し奇妙だとは思ってる。

1. 『いつもそばには本があった』
國分功一郎・互盛央 著 講談社選書メチエ

「自分にとっては不明瞭な行為や言葉の背後に潜む動機に向かおうとするところに人文学の真髄はあるのではないか。(p.93)」國分の言葉を受け返した互の名文。

2.『無意味のススメ』
川崎昌平 著 春秋社

「無意味のススメ それは、押し付けられる意味との闘争である。意味があることをしなければならないという一種の社会規範への、小さな抵抗でもある。(p.46)」

3.『ヒップホップ・レザレクション』
山下壮起 著 新教出版社

博士学位論文(同志社大学)を書籍化。私自身は仏教とヒップホップ(生き方)の関係性を構想してたから、先にヤられた感もあるし完敗の感もある。


4.『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』
斉藤倫 著 高野文子 画 福音館書店

タイトル通りで紹介に必要な付け加える言葉が見当たらない。装丁も最高。


5.『ふたつのハコ』
noraneco books 著 星雲社

「しずかに、ゆっくり受けとめたいことがある。そんな人へ届けたい」絵本。

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◾️「こうじゃなきゃいけない」に疑いをもたせてくれた本

選んだひと : 大学院生の僧侶。( Twitter )

京都の日の当たらない部屋でひとり暮らす。実家に帰ると畑に出て土いじりをする。母親のご飯が大好き。そらまめスープ飲みたい。

1. 『82年生まれ、キム・ジヨン』
チョ・ナムジュ 著 斎藤真理子 訳 筑摩書房

今の社会で女性として生きるとき誰もが感じる壁、言葉にならない違和感、絶望を丁寧に言葉に掬いとる小説。読んでてつらいけど、つらいほど楽になれる。

2. 『生命式』
村田沙耶香 著 河出書房新社

身体、生活、生殖、結婚、死。普段疑いもしない私たちの常識が、とてつもなく異常に見えてくる短編集。突飛な設定には笑っちゃう。でも慰められたり。

3. 『日本のヤバい女の子』
はらだ有彩 著 柏書房

内容はジェンダーの視点からの古典の再解釈。でもはらださんは軽やかに、会話するように物語の女の子たちを色んな抑圧から解放する。私自身も解放される思いがした。

4. 『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』
イ・ミンギョン 著 すんみ・小山内園子 訳 タバブックス

タイトルどおりの内容です。なんで黙っちゃうのか。なんで黙れと言われるのか。それを解明し、自分を守る言葉をくれる本。

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◾️たった一冊だけ無人島に持っていくとしたら

選んだひと : 堤一真

浄土真宗僧侶

1.『深夜特急1』
沢木耕太郎 著 新潮文庫

思わず仕事をやめ世界を旅する青年時代の作者の旅行記。見るもの出会うものへの素直な感動がもうたまらない。そして、心の葛藤。自分探しをするこの姿に感動します。いつ読んでもワクワクする。旅という孤独、そして出会い。大人になんてなりたくないと思わされる一冊。


◾️ちょっとだけ、生きてる世界が変わる本

選んだひと : 畑をもらったお坊さん 吉井直道 住職【苫小牧 正光寺】( Twitter / note )

北海道のお寺の住職。【生活に仏教を】#わらしべ住職/#オンライン僧会 /#私利私欲のゴミ拾い..など、Twitterを中心に企画を立ち上げている。絵も描くよ。

1. 『山椒大夫・高瀬舟』
森鴎外 著 新潮文庫

「森鴎外、読んでます」なんかそれだけでかっこいい気がする。ファッション森鴎外。嘘です。すみません。『高瀬舟』大好きです。併せて『高瀬舟縁起』も読んで欲しい。ユウタナジイがテーマだよ。

2. 『働かないアリに意義がある』
長谷川英祐 著 メディアファクトリー新書

アリだけじゃなくてハチの話もあるからお得。著者は進化生物学者。進化生物学者さんが書いた本読んだことある? 無いよね。読んでみて。明日から怠け者に優しくなれる。

3. 『人望が集まる人の考え方』
レス・ギブリン 著 弓場隆 訳 ディスカヴァー・トゥエンティワン

コンビニに売ってそうな感じのタイトル。だけど、原著は50年以上読みつがれている不朽のなんちゃら。それひっくるめて読むと、人間50年前から変わってないなぁを実感する。強く実感する。

4. 『ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか? ~不便益という発想』
川上 浩司 著 株式会社インプレス

『ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか? ~不便益という発想』。タイトルさえも不便な本。不便が好きになる一冊。

5. 『SKETCHES OF TOKYO』
藤代冥砂 青幻舎

ヌード写真集。とにかく良い。すごく良い。「私は、東京をスケッチしていたのだと、この本を作りながら感じていた。出来上がってみると、逆だったようだ。私が、東京にスケッチされていた」よくわかんないけど良い。

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◾️感銘を受けた本

選んだひと : 松山市のお寺の住職

手元にある本を紹介させていただくと言うことで伺いましたので2冊ご紹介させていただきます。

1. 『犀の角たち』
 佐々木閑 著 大蔵出版

物理学や数学と仏教の関係をひもといた本です。よく知られた本だと思うのでご紹介するほどではありませんが、非常に感銘を受けたので。

2. 『ガンダム世代への提言』
 富野由悠季 著 角川書店

アニメ機動戦士ガンダムを作った富野氏の対談集1、2、3巻です。様々な分野の方との対談が面白くためになります。

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自分は何者か、考え始めてしまった時に

選んだひと : 運動神経の悪いyogaインストラクター僧侶 藤井智子( facebook )

福岡県生まれ群馬県在住。時々仏教のお話をさせてもらったり、yoga教室を開いたり、イラストを描いたり。最近、とてもドライカレーが好きだと気付きました。

1. 『こころの処方箋』
河合隼雄 著 新潮社

日本のユング派心理学の第一人者の「人の心などわかるはずがない」の一言から始まる潔さが好き。中学生の頃からなんとなくずっと読み返す一冊。

2. 『愚の力』
大谷光真 著 文春新書

自分の生きづらさは、自分一人だけのものではなかったんだと気付かされる一冊。

3. 『まともがゆれる』
木ノ戸昌幸 著 朝日出版社

何を見ても心が動かない時に読む一冊。

4. 『生死を包むもの』
梯實圓 著 百華苑

「生きていることもすばらしいし、死んでいくこともすばらしい」って一体どういうことか問いたい時に。

5. 『おおきな木』
シェル・シルヴァスタイン 著 村上春樹 訳  あすなろ書房

アメリカで1964年に出版された絵本。「もう本を読む元気もない」という自分へ。

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◾️「お坊さんならでは」じゃない本

選んだひと : お菓子工房を営む僧侶( facebook )

広島の、小さな町の、川のほとりにあるお寺でお菓子工房を営んでいます。ご法話で「タイガーマスク」の話をしたら、恐ろしくスベりました。

1. 『死ぬ気まんまん』
佐野洋子 著 光文社文庫

100万回生きたねこの作者、佐野洋子さんのエッセイ。佐野洋子さんの人柄に妙に惹かれる(無宗教を謳ってる人だけど・・・)

2. 『タイガーマスク 7巻(漫画文庫版)』
梶原一騎 著 講談社漫画文庫

ネタバレになるから言えないけど、タイガーマスクの最後は、実にあっけなく、悲しい。人生の無常を感じる一冊・・・

3. 『ほしいものはなんですか?』
益田ミリ 著 ミシマ社

小泉今日子さんも共感!!の帯につられて読んだ1冊。小さな女の子の問いがチクチクつき刺さる。他にも、益田ミリさんの『今日の人生』も好き。

おまけ 4. 『ユニコーン服部』
兵庫慎司 著 リットーミュージック

現在読書中!友だちから借りた1冊。ユニコーン世代には激アツの1冊、いちいち懐かしくって曲聞いたりMV観たりしながら読んでるから全然読み進まない・・・

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◾️お坊さんユーチューバーのネタ探し本

選んだひと : ユーチューバーな僧侶 武田正文

浄土真宗本願寺派高善寺(島根県邑南町)。臨床心理士、公認心理師。YouTubeでは仏教と心理学をテーマとした【仏心チャンネル】と子供向けの【寺子屋チャンネル】を配信中。

1. 『僕の仕事は YouTube』
HIKAKIN 著 主婦と生活社

言わずと知れたトップユーチューバーのHIKAKIN。小学生の息子のために買ったこの本がきっかけで自分がユーチューバーになってしまいました。親子でYouTubeのこと、社会に必要なこと、将来なりたい姿を話し合うきっかけにもなりました。

2. 『Think Galaxy 銀河レベルで考えろ』
井筒智彦 著 ミチコーポレーション 

何か違う分野の専門家と一緒に仏教を語りたいと思っていた時に出会った本。宇宙的視点からみる私たちの日常と、仏さまからの視点でご覧になる私たちの姿には通じるところがありそうです。

3. 『聖典セミナー 浄土三部経III 阿弥陀経』
瓜生津隆真 著 本願寺出版社 

動画で全国配信するとなると、特に仏教の内容について間違いが無いようにしなければなりません。本書は浄土真宗本願寺派におけるお経の勉強の最も頼りになるシリーズの1冊。タイトルは難しそうに感じますが、中身は非常に丁寧に分かりやすいです。

4. 『ゼロからはじめる! 心理学見るだけノート』
齊藤勇 著 宝島社

心理学のいろいろなテーマが図解でとても分かりやすく説明されています。心理学の視点から考えることで、仏教のテーマを分かりやすく伝える方法を考えたいと思っています。

おまけ 5.『なぜ、人は操られ支配されるのか』
西田公昭 著 さくら舎 

現在読書中!「カルト」についての本。「人に操られる」ということは、他人事ではなく、意外と私たちの身近にあるようです。お坊さんとしてどのように向き合っていくべきか本書の中で模索したいと考えています。

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◾️何か足りなくて、でも何が足りないのか分からず、さびしいときに

選んだひと : ふくろう好きの僧侶 藤井一葉( twitter )

僧侶ですが、最近は物を書き始めてみることにしました。ふくろう、猫、日本茶、薫りが好き。読書といいますか・・・観書(本を観る、眺める、読むとか)、好きです。

1. 『君自身に還れ 知と信を巡る対話』
大峯顯・池田晶子 著 本願寺出版社

「あー、余計なこと言っちゃた」「なんで、あの人はそんなこと言うんだろう?」と生きていく中で違和感や疑問を感じた時に、ひらく本。人生の根っこを語り、いつも大切なことを思い出させてくれる。

2. 『打ちのめされるようなすごい本』
米原万里 著 文春文庫

ゴルバチョフさんの通訳もされた元、ロシア語会議通訳士という強者の読書日記と書評!さっぱり強めの切り口と文章から、ちょっと一歩踏み出したくなるような一冊。一つひとつが短くて読みやすく、おこもりにはもってこいかと⋯⋯読みたい本がさらに増えます。

3. 『温かなこころ』
中村元 著 春秋社

仏教の「慈悲」を「温かなこころ」と表現されたことに、実は感銘を受けていたり⋯⋯「優しさ」ではないんだよね。人の生き様、東洋の思想について語られる。今、見えている世界がわーっ!と広がる感覚を。

4. 『金子みすゞ童謡集 Something Nice サムシングナイス』
金子みすゞ 著 D.P.ダッチャー 訳・英詩朗読 JULA出版局

彼女の詩は、いつ読み返しても心にグッとくる。厳しい内容の詩でも、ふんわりと包んでくれる気がする。英訳がついてるのが、ちょっとしたみそ。

5. 『詩めくり』
谷川俊太郎 著 ちくま文庫

日めくりならぬ、詩めくり。365日分の詩が書かれているので、その日の日付の詩でも、気分でページをパッと開いて読むのもいい。ベッドサイドに置いてふと開いてみると⋯⋯ニヤニヤしちゃうか、心にぐっとしみ込んできたり。

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■明日をどう生きようか、自分の選択に立ち止まれる本

選んだひと : 唐溪悦子‐EtsukoKaratani‐( Facebook / Twitter / note

島根県出身、兵庫県尼崎市在住の僧侶。お寺という拠点が離れているため、コミュニティスペースや飲食店をお借りして「尼僧酒場」をひらいたりしている。恐竜好きの生き物オタク。

1.『仏教と脳科学』
アルボムッレ・スマナサーラ/有田秀穂 著 サンガ

仏教と科学という異なる2人の視点で話しが展開されてくもののそこには共通点がある。共通点はありながらもイコールになることはない似て非なるもの感がいい。

2.『先生、ワラジムシが取っ組み合いのケンカをしています!』
小林朋道 著 築地書館

生き物の生態を「人間」の行動と照らし合わせて進んでいくので生き物に対しての親近感がわく「先生シリーズ」のうちの一冊。

3.『沈黙の春』
レイチェル・カーソン 著 新潮文庫

有名な一冊ではあるが、今だからこそ読みたい一冊かもしれない。一日一日の自分の選択が未来をつくっていく、今日なにを纏いなにを口にしようか。

4.『猫は嬉しかったことしか覚えていない』
石黒由紀子 著 ミロコマチコ 絵 幻冬舎

猫との付き合い方からみえてくるのは、人との付き合い方。わたしはわたしでいいし、あの人はあの人でいいねと愛しさがうまれてくる。

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◾️春の夜に

選んだひと : 僧侶でライター 小島杏子( Twitter / note

広島県尾道市に暮らすライター、僧侶。人と話すのが上手ではないので、文章を書いています。猫と本と夜の風が好き。

1. 『あなたを選んでくれるもの』
ミランダ・ジュライ 著 岸本佐知子 訳 新潮クレスト・ブックス

執筆が進まずSNSをチェックし続ける著者に訪れた「圧倒的な他者」との出会い。タイムラインにはいない彼らはしかし、同じ時代同じ国の片隅で濃厚な人生を歩んでいた。今日もずっとTwitter見てたわ、という人へ。

2. 『ベルリンうわの空』
香山哲 著 イースト・プレス

ベルリン移住記漫画。誰ひとりとして「同じ人」なんていないこの社会で、それぞれが「ただのんびり生きる」ためにはどうすればいいんだろう? なにかが過剰な気がしてしんどいときに。

3. 『めっきらもっきらどおんどん』
長谷川摂子 作 ふりやなな 絵 福音館書店

異界へ迷い込む、ちょっと不思議で不安な物語が好きな子どもだった。いつもどこかへ行きたくて、でもそこがどこだかわからない。カンタが最後に叫ぶ「おかあさーん」の呪文に、昔とは違う感慨を覚える。

4. 『陽気なお葬式』
リュドミラ・ウリツカヤ 著 奈倉有里 訳 新潮クレスト・ブックス

1991年、真夏のNYで、亡命ロシア人の男が死の床についている。男の妻や愛人、かつての恋人、友人、知人、知らない人までが集う、悲しくて優しくて可笑しいお葬式。これは「寛容」の物語。そして「不寛容」の先には何があるかと読者に問う物語。

5. 『ATLANTIS Issue1』
BOOTLEG

「境界」をテーマに、さまざまな特集が組まれる。AとBの境界線って、Aが何であるか、Bが何であるかを納得するためには便利だけど、ほんとうはかなり曖昧でゆらぎのあるものだよなってじっくり教えてくれる。

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最後まで読んでくださってありがとうございました。



町の書店さんを応援したいひとへ
落ち着いたら、本屋を巡る旅に行きたいひとへ


この記事、気に入った!と思ってくださるひとへ

(締め切りには間に合わなかったものの、現在も執筆中の僧侶もいるので、この記事、今後ちょっとだけ更新されるかもしれません)




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