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青春の後ろ姿#1 〜20代は、清志郎と、バイクと、文学以外に何もありませんでした〜日本国語大辞典

    物置には、どうしてもどうしても、捨てられなかった本たちを入れていました。立派な書斎や、天井まで届くようながっしりした本棚でもあれば、一緒に住めるのですが、そういうわけにもいかず、今の家に引っ越してからかれこれ20年近く、物置でひっそりとしまわれていました。

 この夏、物置を移設した際、本たちを一旦6畳部屋に積み上げ、少しずつ収納していきました。全部古本ばっかりです。

 日国も大漢和も、今ではアプリひとつで手のひらに収まるものなんですけど、エアコンや扇風機すら買わないで、奨学金とバイトで稼いだほぼ全てのお金を神保町に落としては、読みふけったり、調べまくったり、買って満足して広げなかったりしたこのカビ臭く、かさばり、重いだけの本たちだけは捨てられません。

 というわけで、これから少しずつ収納しがてら、備忘と自己満足を兼ねてリポートしようと思います。なるべく画像ごとに思い出も書き添えていこうと思います。

 どの本も、買いに行った時の気持ちや、持ち帰るときの気持ちや、何のために買い求めたのか一冊一冊よく覚えています。

 まずは辞典類から。基本図書としてよく引きまくったこれです!

『日本国語大辞典』(小学館)

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 『ニッコク』と呼んでいました。
「論文集より基本図書の方が大切」
と、大学院時代に指導教授に言われて、「まずは日国!」と思って古本屋で買いました。広辞苑の方が一冊本なので使い勝手が遥かに良くて、輪読や発表の時だけ引用していましたが、それでもよく引きました。

 ちなみに『源氏物語』を専攻していました。なんであんなに夢中だったのか、今では謎でしかないです。そしてバイクで走り回って毎日楽しくてしょうがなかった。

 バイクは当時、ホンダのV45マグナというアメリカンに乗っていました。両側からマフラーが2本ずつ跳ね上がるように出ていて、アメリカンのくせにコーナーもスムーズに倒れてくれたので運転しやすかったです。水冷4気筒という点は全然アメリカンとは言い難かったですが、ホンダのVエンジンは吹け上がりに定評があって、アクセルを開けた分だけスムーズに伸びました。写真はホンダのウェブサイトからお借りしたものです。乗っていたものと同型、同色です。乗っていたやつにはタンデムシートにシーシーバーを付けていました。

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