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「アイネクライネナハトムジーク」あなたはラッキーですか?

伊坂幸太郎原作「アイネクライネナハトムジーク」

伊坂幸太郎さん原作の「アイネクライネナハトムジーク」を鑑賞しました。私は伊坂さんファンであり、彼が出している本はかなり読んでおります。本作の実写化についても楽しみにしており、この外出自粛期間にやっと見れました。原作の小説は6本の短編集から成り立っており、伊坂さんおなじみの短編が実はつながっているシリーズ。ただ、あくまで短編ではあったので映画ではどのように一本のストーリーに仕立て上げるのか不安でもありました。が、そんな心配は杞憂でしたね。「素敵な作品」という言葉が一番しっくりかも。本作の見どころとともに感想をお伝えできればと思います。

作品概要

公開年:2019年
配給:ギャガ
監督:今泉力哉
出演:三浦春馬、多部未華子、矢本悠馬、森絵梨佳、恒松祐里、萩原利久、成田瑛基、八木優希、こだまたいち、MEGUMI、柳憂怜、濱田マリ、藤原季節、中川翼、祷キララ、伊達みきお、富澤たけし、貫地谷しほり、原田泰造
ストーリー:仙台駅前で街頭アンケートを集めていた会社員の佐藤(三浦)は、ふとしたきっかけでアンケートに応えてくれた女性・紗季(多部)と出会い、付き合うようになる。そして10年後、佐藤は意を決して紗季にプロポーズするが……。佐藤と紗季を中心に、美人の同級生・由美(森)と結婚し幸せな家庭を築いている佐藤の親友・一真(矢本)や、妻子に逃げられて途方にくれる佐藤の上司・藤間(原田)、由美の友人で声しか知らない男に恋する美容師の美奈子(貫地谷)など周囲の人々を交えながら、不器用でも愛すべき人々のめぐり合いの連鎖を10年の歳月にわたって描き出す。


「出会い」がテーマに

伊坂幸太郎さんの作品、特に短編集などの特徴として、実は「そんなところでこの作品とこの作品繋がっていたのか!」と驚くことがあります。そことそことの「出会い」があそこに結びつくのか・・・と。
本作、いろんな「出会い」があります。主人公の佐藤が街頭アンケートをした紗季に対して恋をする、プロボクサーのウィンストン小野が耳を聞こえない学生に出会い、彼に勇気を与えて、めぐりめぐって小野に勇気を与える、本作でもいろんな出会いが出てきます。この思いがけない「出会い」が本作のテーマにもなっております。

あなたの「出会い」どうですか?

本作、ラブストーリなのですが佐藤の親友・一真がとてもいいこと言うのです。「出会い方とかそういうのはどうだっていいんだよ。後になってあの時あそこで出会ったのが彼女で本当に良かったって感謝するのが一番なんだよ。もっと簡単に言えば、自分が誰を好きになるかなんて分からないだろ?だから自分が好きになった人がこの子で良かった。ナイス判断だったな俺!!って後になって思うのがすごいことなんだよ」という名言を残します。最初は「はて、、、どういう意味だ?」と思ったのですが、本作を見ていくと分かると思います。ちなみにこの一真けっこうくずな男なのですが、めちゃくちゃ生き方がかっこいいのです。本作では一番好きなキャラかも。
結局「出会い」なんて偶然の産物に過ぎず、そこで人を好きになるかどうかも分かりません。人間不思議ですよね。結局恋する時って理性じゃなく感情じゃないですか。だからある意味「運」要素強いと思うんです。あなたは恋人に対して「あーーラッキーだなこの人と出会えて、この人を好きになれて」って思えてますか?思えてればきっとこれからも大丈夫なんでしょうね。

まとめ感想

「愛がなんだ」の今泉監督作品。とっても素敵な作品で、だれも傷付けることない優しい作品で、コミカルにラブストーリを描いてます。
今泉作品まだな人や、本作見た人は原作者の伊坂さんの作品も読んでみてくださいね。見ていると気持ちがとても落ち着くので、苦しい今にぴったりかも。

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