見出し画像

たくさん眠る/本のこと

お正月疲れという言葉があるけれど、仕事始めのあと、もれなくそんな感じになる。
(お昼過ぎまで、まともに起きられなかった……朝ご飯は食べたけど)

津村記久子さんの『やりたいことは二度寝だけ』ってタイトルの本を思いだす。
(これはエッセイ)
私もそんな気分だった。
やりたいことは二度寝だけ。

普段は瞑想のときにゆっくりするだけだけど、この日は本当に眠った。
体調が悪いのか家族に心配される。
子供たちがときどきやってくる。


今日は出かけようと思っていたのに、眠っているだけで一日が過ぎてしまった。
気づけば15時。
(15時!)
そんなにお腹も空いてない。
(朝食をたくさん食べたから)

家にある黒糖ロール(好き)と、無印のバナナケーキをチャイと一緒に食べる。
あとは昨日もらった司書さんのお土産と、ロイヤルミルクティーのクッキーも。
(甘いものばっかりだ)

糖分を摂取して、目が覚める。
もう三度寝はしないことに決める。
あっという間に夕方になってしまう。

冬は日照時間が短いから、余計に気分が落ち込みやすいのかも。
温かいお茶と甘いもので、少し快復した。


少し前から岸田奈美さんの本を読んでいて、
それがとっても面白い。
(note 発祥の本だから、知ってる人も多いかも)

読んでるのは『もうあかんわ日記』




いろんなことがある日々を笑いに変える筆力はすごいと思う。
めちゃくちゃ大変な日々に思えるし、実際に大変だろうと思うのに。
あまりにも軽妙な語り口だから、思わず笑ってしまう。
(笑えるエッセイでお馴染みなのは朝井リョウさんだけど、それに近いものを感じる)
そして全部、実話なのがすごい。

家族が入院した日々も手術も、認知症も、全部覚えがある。
奈美さんほどじゃないけど、自分も体験したことだから余計に身につまされる。

「もうあかんわ」と言いたくなる日々。
そのなかに小さな救いがある。それが積み重なって、かけがえのない時間になる。

ダウン症の家族について、

「いまだ言葉やルールなんてものを使って遅れているわたしたちに、ダウン症の人たちはしかたなく合わせてくれてると思う」

という見解も良かった。
なるほど、そうかもしれないと。

奈美さんも二度寝(ならず三度寝)をしてる日もあって、ちょっと救われる。
(その回も面白かった)
宿敵の鳩を助けだすエピソードも。

誰だって落ちこんだり、うまくいかない時はある。
奈美さんの場合、エピソードの振り幅がすごいんだと思う。すごすぎて笑ってしまう。

もうあかんわと思う日に、そっと開きたい本だ。



この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?