さとうひび

趣味で短い小説を書きます。 遅筆。乱筆。 たまに思いたってダダダっと書きます。

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脳炎Display(リライト)

打ちのめされて文字 1文字もかけず 涙 止まらないのに 心からっぽ 何か 借りないと 言葉 成り立たず みじめだ 今日が終わって焦りしかない おまえは ただ 今の感…

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アダムの受胎

夢のなかで私は妊娠していた。 しっかりと膨らむ下腹部には、もそもそと動く小さな何かが、しっかりと存在していた。 それは弱々しく、しかし逞しく、たしかに生きていた…

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私の夢みた行く末

遠雷が鳴る。 遠くに聞こえる長い雪崩のような、そのくぐもった音は。 密かに私の恋の終わりを暗示している。 真っ暗闇がいくぶん緩和され、世界は朝への準備をはじめて…

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脳炎Display

 打ちのめされて文字1文字もかけず  涙が止まらないのに 心からっぽ  何か借りないと 話も成り立たず  惨めだ  今日が終わると思っても焦りしか出ない 俺は  …

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海風の悠かに遠く

おじいちゃんが枕元に現れたのは、私が鬱状態に陥り、初めて会社を無断欠勤したときだった。 新卒で入ったその会社は広告代理店で、営業で入った私は昼夜を問わずにかかっ…

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うっかりnoteの存在を忘れるけど、あせるほどのものでもない。義務にしたらやらなくなるし。思いなおした自分は昔よりはえらい笑

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可能性のスポットライト

「物理学的な見地でいくと、僕たちの考えている『時間の流れ』っていうものは存在しないんだ」と難しそうな顔をしてミツルは丸い眼鏡をくいとあげた。 「実は僕たちのあら…

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今日の学び:流れてきたハッシュタグにはちゃんと脈絡がある。

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最後の長い片思いを抜けるとあなたがいた。

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僕には才能がある

ここにはいない起業家の、インタビューされたときの話。 自分でいうのもなんなんですけど、僕には才能があると思っています。 どんな才能かと言われれば、たぶん絵画なん…

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くりかえしてる

昨日も僕は8時に起きて、遅刻ギリギリ会社にむかった。昨日と一緒の電車に乗って、昨日みたいな顔して降りた。昨日と同じ人たちと一緒に通勤。昨日通りの道を歩いて、昨日…

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フレッドペリーよ、大旗を振って

フレッドペリーは泣いていた。フレッドペリーはファッションブランドではなく、彼のニックネームである。ポロシャツばっかり着ているから、女性陣からあだなをつけられたの…

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今日あつー。

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昨日生まれた

昨日私はここに生まれた。昨日、地球の人になった。わからないことばかりだけれど、どうかこれからお願いします。 見上げると白い空、霞のかかった白い空は四角形。飲みこ…

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くれいじーピッグ

クレイジーな豚は空を飛ぼうと決意した。 周りの豚は彼をバカにするか、死んじゃうからやめたほうがいいと真剣に止めた。クレイジーな豚はどちらにも耳を貸さず、ゴミおき…

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昨日の深爪

優しい気持ちと悲しい気持ちが重なり合って恋だと知った。昨日の深爪は誰のため?私のためか、あなたのためか。自分の部屋のテレビも机も、みんなに秘密のお菓子だらけの引…

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脳炎Display(リライト)

打ちのめされて文字 1文字もかけず
涙 止まらないのに 心からっぽ
何か 借りないと 言葉 成り立たず

みじめだ

今日が終わって焦りしかない
おまえは
ただ 今の感動を離乳食みたいに
食って それだけで

真顔で語る
ことのバカさに呆れて
それでもバカになりたい

おまえは何だ

バカになれば救われるのか?
YouTube バカみたいに泣くおまえはなんだ?

マネることしか思いつかねぇもんな

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アダムの受胎

夢のなかで私は妊娠していた。

しっかりと膨らむ下腹部には、もそもそと動く小さな何かが、しっかりと存在していた。

それは弱々しく、しかし逞しく、たしかに生きていた。

妻が優しい微笑みを称えて言った。

「あなた、お医者さんが男の子だそうですってよ。おめでとうね。」

私は戸惑ってしまい、何か気の利いた答えを言おうと思っても言葉がでてこなかった。でもそうか、めでたいのか。たしかに自分の子供だもの

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私の夢みた行く末

遠雷が鳴る。

遠くに聞こえる長い雪崩のような、そのくぐもった音は。
密かに私の恋の終わりを暗示している。

真っ暗闇がいくぶん緩和され、世界は朝への準備をはじめている。

雨。
どしゃ降りの雨。
きっとこの先は夏。

きっかけは些細なことだったのだと思う。

私のちょっとした言動が気に障って、なんだかんだで言い合いになり、私は引けないから、そのまま向こうがいいよってなるまで、そのまんま。

そう

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脳炎Display

 打ちのめされて文字1文字もかけず
 涙が止まらないのに 心からっぽ
 何か借りないと 話も成り立たず

 惨めだ

 今日が終わると思っても焦りしか出ない 俺は
 ただ今の感動を離乳食みたいに
 食ってそれだけで

 真顔で語ることのバカさに呆れて それでもバカになりたい 俺はなんだ
 バカになれればそれで救われるんか
 YouTube バカみたいに泣く俺はなんだ
 
 真似ることしか思いつかね

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海風の悠かに遠く

おじいちゃんが枕元に現れたのは、私が鬱状態に陥り、初めて会社を無断欠勤したときだった。

新卒で入ったその会社は広告代理店で、営業で入った私は昼夜を問わずにかかってくる上司からの怒声と、どう考えても期限内に終わらない作業と、接待でクライアントから受ける執拗なセクハラと、牽制しあう同僚からの駆け引き沁みた嫌味と、そんななんやかんやを休日もなく抱えつづけるのが仕事だった。

でも体育大学を卒業した私に

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うっかりnoteの存在を忘れるけど、あせるほどのものでもない。義務にしたらやらなくなるし。思いなおした自分は昔よりはえらい笑

可能性のスポットライト

「物理学的な見地でいくと、僕たちの考えている『時間の流れ』っていうものは存在しないんだ」と難しそうな顔をしてミツルは丸い眼鏡をくいとあげた。

「実は僕たちのあらゆる状態っていうのはすでにそこにあって、特定のそれにスポットを当てることで、世界が動いているように感じるのさ」

「すべては、もう『すでにある』んだよ。」

私には意味がよくわからなかったが、ミツルがいうのだから間違いはないのかもしれない

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今日の学び:流れてきたハッシュタグにはちゃんと脈絡がある。

僕には才能がある

ここにはいない起業家の、インタビューされたときの話。

自分でいうのもなんなんですけど、僕には才能があると思っています。

どんな才能かと言われれば、たぶん絵画なんじゃないかと思います。

先日、自分が3歳のときの絵と5歳のときの絵を見比べてみたら、とんでもないほど上達してましてね。
感動しちゃうくらい。これ、毎日、絵を描いたらどうなるんだろう!と思わず自分でびっくりしちゃったわけですよ

まぁで

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くりかえしてる

昨日も僕は8時に起きて、遅刻ギリギリ会社にむかった。昨日と一緒の電車に乗って、昨日みたいな顔して降りた。昨日と同じ人たちと一緒に通勤。昨日通りの道を歩いて、昨日も行ったコンビニに寄って、昨日と同じくタイムカードを押した。

仕事は毎日変わるはずなのに、昨日みたいな仕事をこなして、昨日と変わらぬミスを犯して、上司は昨日と一緒じゃないかと怒った。僕は昨日を生きているのか。ビルの向こうの空は青い。これも

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フレッドペリーよ、大旗を振って

フレッドペリーは泣いていた。フレッドペリーはファッションブランドではなく、彼のニックネームである。ポロシャツばっかり着ているから、女性陣からあだなをつけられたのだ。前髪まっすぐのフレッドペリー。彼はそうやって女性陣にからかわれたけど、性格が優しくて女性的なので、ぜんぜん怒ったりはしなかった。

ところで、彼が泣いているのは、もちろんニックネームがひどいからじゃない。

彼はたった今、失恋したのだ。

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昨日生まれた

昨日私はここに生まれた。昨日、地球の人になった。わからないことばかりだけれど、どうかこれからお願いします。

見上げると白い空、霞のかかった白い空は四角形。飲みこむものはなんだかとっても軽くて、冷たい。ここは随分寒いのね。私を支えているのは真っ白なやわらかい地面、私はどんどん下の方に吸いつけられている。ここはなんだか重いところね。あたりは随分といろいろな音がしている。カチャカチャ、よかったねー、シ

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くれいじーピッグ

クレイジーな豚は空を飛ぼうと決意した。

周りの豚は彼をバカにするか、死んじゃうからやめたほうがいいと真剣に止めた。クレイジーな豚はどちらにも耳を貸さず、ゴミおきばを漁りだした。

空を飛ぶのになんでゴミを漁るんだと、周りの豚は彼をバカにするか、ゴミなんて汚いから触らないほうがいいと心配したが、彼はどちらにも耳を貸さなかった。

ごみ捨て場から鉄を拾ってきたクレイジーな豚は、何やら急に化学の勉強を

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昨日の深爪

優しい気持ちと悲しい気持ちが重なり合って恋だと知った。昨日の深爪は誰のため?私のためか、あなたのためか。自分の部屋のテレビも机も、みんなに秘密のお菓子だらけの引き出しも、今ではすっかり別物みたいに、少し暗くて空っぽだ。

昼間が終わって、すぐ夕方で、私はまっすぐ家に帰る。

自分の部屋。荷物を置いて着替えたら、ベッドに転がり天井を見る。「井の中の蛙、大海を知らず」この言葉には続きがある。「されど、

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