見出し画像

読書日記~萩原健太「はっぴいえんど伝説」編。

 オリジナルの「はっぴいえんど伝説」を探していたら見つからなかったので、まずは文庫版を引っ張り出しました。
ちょこちょこ読んでいたら、ボロボロになったオリジナル版がようやく出てきました。

・萩原健太「はっぴいえんど伝説」(八曜社)


 このオリジナルは大瀧詠一さんの「All About Niagara」や竹内まりやさん「ハッピー・デイズ」を出していた八曜社だったなとか、高校生の頃(1983年)に購入したとかおぼろげに記憶にあります。
当時の私のはっぴいえんどに対する知識は雑誌「サウンドール」に連載されたものを読んでいた程度で、日本のロック、フォークの名盤紹介で必ずアルバム『風街ろまん』が取り上げられていた位の記憶がほとんどでしたね。

 もちろん、YMOの細野晴臣さん、『ロング・バケイション』の大瀧詠一さん、作詞家の松本隆さんにギタリストとして有名な鈴木茂さんの4人によるバンドだったということは知っていましたが。

・萩原健太「はっぴいえんど伝説」(シンコーミュージック)

 ちなみに私が初めてアルバム『はっぴいえんど』や『風街ろまん』を買ったのは1980年前後に再発されたSMS盤でして、キング~ベルウッドから出ていた『HAPPY END』やベスト・アルバム『CITY』を買ったのはもう少し後だったはずです。
確かアルバムが揃った頃にオリジナルの「はっぴいえんど伝説」が発売されたのを買った記憶がありますね。高校生だった頃に。

 まだ「定本はっぴいえんど」が発売される前でしたから、はっぴいえんど結成までのエピソードの数々を夢中になって読みましたよ。
印象に残っているのはやはり「ニューミュージックマガジン」での折田育造さん、内田裕也さんとはっぴいえんど側とのロックの日本語論争でした。
内田裕也さんについてはニューイヤーロックフェスなどで「ジョニー・B・グッド」を歌っている人だったし、むしろ映画俳優の印象が強い人だったんですね、私にとっては。

 なので、はっぴいえんどと内田さんの論争というのは、圧倒的にはっぴいえんど側に思い入れをしていました。
ここまではっぴいえんどを聴いて、独特な日本語の乗り方が不快ではなく、むしろ心地よく感じたこともありましたし。

 著者の萩原健太さんについては宝島の大瀧詠一さんインタビューのインタビュアーだったことは知っていたのかな?
愛読誌の「ミュージック・ステディ」の桑田佳祐さんや甲斐よしひろさんの取材をすることになったのは、もうちょい後の話ですね。
多分、NHKFMの「サウンド・ストリート」のスタッフになるか?ならないか?の頃なんでしょう。

 昔から好きなアーティストに対しては、色々なインタビューを読み込んで比較するのが好きだったので、萩原さんのこの仕事にはものすごく感動しました。
調べているうちに萩原さんは色々なアーティストにインタビューしていて、その内容の充実ぶりは素晴らしいと思いましたね。
特に「ミュージック・ステディ」では桑田佳祐さんや甲斐よしひろさんはほとんど取り上げられていなかったんですよ。これは重要です。

 この本を買ってから、その数年後に「定本はっぴいえんど」を購入して、よりはっぴいえんどを好きになったり、興味を持つようになった私です。

 音楽雑誌や音楽書籍を好きになる基準自体、高校生の頃からあまり変わっていないのは、この頃に出会った雑誌や書籍が素晴らしかったなのでしょうね。
当時の送り手の方々が現在も現役バリバリというのも、非常に嬉しいことです。
ありがとうはっぴいえんど、ありがとう萩原健太さん。

 明日もまたはっぴいえんど関連本なのか、明日届くはずの本なのかまだ決まってません。お楽しみに。

 ではまたー。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?