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影響力の武器【第三版】第四章〜第七章《社会行動学》

第四章,社会的証明
人がある状況で何を信じるべきか、どのように振る舞うべきかを決めるときに重視するのは、他の人が何を信じているかどのように振る舞っているかである。
社会的証明は2つの条件下において威力を増す。
1つ目が不確かさである。人は慣れない場所や情報が不確かな状況下では周りの人間を模倣する。
2つ目は類似性である。自分と似た他者のリードに従うのだ。

第五章,好意
人は好意を感じている知人に対してイエスと言う傾向がある。またその中でも身体的な美しさが社会的相互作用の中で有利に働くのだ。もう一つの好意的要因に類似性がある。私たちは自分と似た人に好意を感じるのだ。同郷、趣味、特技など。
CMなどには連合が働く。例えば車のCMでかわいい・小回りがきくなどの印象を持たせたいときはそういう印象のある女優を使うのだ。

第六章,権威
人々は権威に従うものだ。
ある実験では、二人が生徒役と先生役となり、問題を間違えたら電流を流すという実験をした。問題を間違えるたびに電流は強くなります。
この実験ではボスとなる専門家の指示によって行われます。電流を流し続け、気絶寸前となりましたが先生役は電流を流し続けました。心臓疾患があるからやめてくれ!と言われてもです。なぜでしょうか?専門家がやり続けるよう指示をしたからです。先生役も気が狂いそうになりながら電流を流し続けたのです。
この実験から権威者に対して服従することは証明されます。
では、なぜそこまで従ってしまうのか?
それは権威者には権力と情報があるからだ。専門的情報があるからこそアドバイスを求め、権力を持っているからこそ従うのだ!
次に権威者のもつ外向きの権威を3つ紹介します。
肩書き、服装、装飾です。
主治医の指示ミスを医療知識のある看護師が実行してしまうのは権威の力のせいです。
警備服とカジュアルな服装の人が同じ頼みごとした場合にそれが叶った割合は前者が92%、後者が42%です。
時計や車でどの程度の権威の持ち主か判断してしまいますよね。
こういう権威に装う悪から見を守るには、本当に権威者かどうか疑うこと。また、この権威者はどれほど誠実なのかを自分に問うことです。

第七章,希少性
人は少ないものの方が価値を高くみる。
数量、期間などがこれに当てはまる。
さらに大きな効果があるのが心理的リアクタンス。
機会がなくなる時にその機会を守ろうとするものだ。人は自らの自由がなくなるのを嫌がるものだ。
これの典型的な例が2歳児のイヤイヤ期である。
親によってこれはダメ。触っちゃダメ。行っちゃダメ。と自分の自由を禁止されるとイヤイヤと拒もうとするのだ。
これは大人も同じである。名だたる革命は革命前に経済面が良くなりつつあった時にドン底に落ちることが多いのだ。そうすると自分たちが持ちかけていた期待を奪われたと感じ、革命が起きやすい。
希少性の威力を強めるためには競合相手を生むことが有名だ。
漁師は撒き餌を海に投げ、大漁の魚をおびき寄せる。魚同士が競合相手となり、夢中になって餌に飛びつくと釣り上げられるのだ。
これと同じ理論がデパートのバーゲンだ。
競合相手によって自分の買う機会がなくなるかもしれないという心理により欲しくないものまで買ってしまうのだ。

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