SUKIMAKI ANIMATION
『LUNATIC PLAN(e)T』は宇宙を舞台にしたSFファンタジーです。現在は脚本の骨組みが完成し、アニメーションの制作に取り掛かり始めました。スキマキアニメーションがこれまで培った技法を総動員し、鋭意制作中の最新作アニメーション作品です。 このマガジンは2021-2023年にパトロン限定に配信した『LUNATIC PLAN(e)T』の制作日記です。古い内容になりますが、制作は現在も続いており、制作のプロセスや作品の世界観を感じていただけると思います。 *リアルタイムの制作日記はパトロンにご入会いただいた方に配信しています。 *春頃に前年の記事を追加していく予定です。
子だぬきを産んで、政治が気になり出した母たぬきの一コマ漫画。
アニメーションのことを知ってもらえる機会をもっと増やしたいなとの思いから、フリーペーパーを作っています。アニメーションの制作日記や日々感じていること、映画評などを綴っています。本当は実際に手に取っていただけるのが1番なのですが、なかなか全国にお届けできるのが難しく。。オンラインでも読んでもらえるようにしました。 こちら↓からpdfをダウンロードできます。ぜひ読んでみてください〜! 「パロル」創刊号 2022年2月発刊 レトロ印刷 わら半紙 表:ラムネ/ 裏:濃紺 500枚
宇宙が誕生する前の世界はどんな色だったんだろう?
あけましておめでとうございます。 昨年はおかげさまで脚本を完成させることができました。細部のまだまだ肉付けは必要なのですが、骨組みができあがったので少し達成感があります。今年はアニメーションにとりかかります! 最初に作るのはオープニングの「うさぎが恒星の周りを走っているシーン」。『LUNATIC PLAN(e)T』では重要な役割を持った動物が数種類登場します。うさぎはその筆頭。うさぎによって物語が始まります。
『LUNATIC PLAN(e)T』チャプター9は、月面に降り立ったチンパンジーからイメージが展開していきます。
映画『杜人』を観て、「大地の再生」という環境改善の方法を知った。 大地も生き物のように呼吸しているので、空気と水は常に流れていなければならない。その流れが止まってしまうと、大地が荒廃し生物が生きるには過酷な環境になってしまう。堰き止められた水はどんどん溜まり、大地が抱えることのできる水の量を超えた時、土石流となって一気に溢れてしまう。「大地の再生」とは、空気と水を通すことで、健全な循環を取り戻そうということらしい。 滋賀県能登川で「大地の再生」講座が開催されると聞いて、体力
✳︎この記事は有料マガジン「2022年『LUNATIC PLAN(e)T』制作日記」に収録されています。 Chapter7「隻眼の狼と月穴」June 29, 2022 『LUNATIC PLAN(e)T』脚本はチャプター15まで進みました。その中からチャプター7のイメージスケッチをご紹介します。
✳︎この記事は有料マガジン「2022年『LUNATIC PLAN(e)T』制作日記」に収録されています。 前回のブログで3月に京都で展示をしますとアナウンスしましたが、4月に延期になりました。展示場所は「えほん館むむむ」という児童書専門店です。上桂にあったお店が二条に移転し、リニューアルオープンします。3月オープンに向けて古民家を改装中なのですが、4月にずれ込みそうとのことです。具体的な開催日は追ってお知らせします。 現在の進捗状況はというと、、、 脚本がチャプター10ま
✳︎この記事は有料マガジン「2022年『LUNATIC PLAN(e)T』制作日記」に収録されています。 松村さんから散文詩のような脚本が上がってきた。 今、この脚本を読んで浮かんできたイメージスケッチを描き出しています。特に「宇宙の始まり母子の別れ」という小タイトルがついたチャプター2(母熊と子熊の別れが描かれている)のスケッチが多い。母熊に甘える子熊の仕草や表情を描いていると、自分の息子に見えてくる。
『LUNATIC PLAN(e)T』に2つの軸が見えてきた。ひとつは親から子へと繋ぐ種の連鎖。もうひとつは木になることで種を飛び越える命の連鎖。後者の連鎖は私が持つ輪廻のイメージに近い。輪廻というと輪を連想するが、私が考える輪廻とは糸が絡み合い「ヨリ」を作ってるような形をしている。たくさんの糸が宇宙誕生と共に生まれ、途切れることなく現在に繋る。しばらく後に「ヨリ」は解けて、他の新しい糸と再び「ヨリ」を作る。その糸とは宇宙に存在する原子のことで、たくさんの糸が集まってできた「ヨ
《LUNATIC》は2008年に鋤柄さんと制作したSFアニメーション作品で、制作期間約一年をかけてオープニングといくつかの習作カットが仕上げられた。 とりあえず出来上がったオープニングパートを海外コンペに出すことにして、〆切りギリギリまで幾度かの夜を徹して編集し終えた僕は、床で仮眠を取っている本作の監督を叩き起こし一路大阪へと向かった。 00年代、映画祭コンペの大半はまだオンラインによるサブミッションが整っておらず、DVDやHDCAMなどのブツを直接輸送しなければならず、なん
パトロンを半年継続してくれた方にお贈りするオリジナル切手が完成しました。 『LUNATIC PLAN(e)T』に登場する、「ヨモギリス」と「フクロウヤナギ」。正直支援のリターンに金銭的価値のある切手はどうなんだろうと思いつつ、どうしてもオリジナル切手が欲かったので作ることにした。 あんまり数は多くないのだけど、5年ほど前から切手を収集している。もともと小さな絵が好きで、小さな絵を見ているとその世界を覗き見しているような気持ちになる。好きなシリーズは「童画のノスタルジー」と「
✳︎この記事は有料マガジン「2022年『LUNATIC PLAN(e)T』制作日記」に収録されています。 ようやく具体的なイメージが見えてきた。『LUNATIC(仮)』はいくつかの短い章で構成され、全体的には30分前後の中編作品になると思う。現在の進行状況はというと、第1章~3章のイメージが固まりつつある。松村さんが詩のような脚本を書き、それを読んで私がイメージを描き、さらに松村さんがそれを受けて物語を深める。といった往復書簡のような作業をしている。
✳︎この記事は有料マガジン「2022年『LUNATIC PLAN(e)T』制作日記」に収録されています。 2009年に制作した『LUNATIC(仮)』を没にしたことは前に書いたと思う。せっかくなので、そのお蔵映像をいくつかご紹介します。今見返すと絵がヘタすぎて恥ずかしいのだけど、とにかく物量がすごくて我ながら驚く。当時のメモを見ると12時間の作業で10枚しか仕上げられていない日もあった。そりゃ腱鞘炎になるな。
「ものごとの内と外がひっくり返る」というアニメーションを描くための準備。 動物と植物のからだをそれぞれ一本の筒と考えてみる。動物だったら口から喉、胃、小腸、大腸を通り肛門までを筒の内側と考えることができる。植物は水分や養分を運ぶための維管束があるので分かりやすい。(維管束がない藻類やコケ類はちょっと置いといて。) 動物は口から食べ物を入れ肛門から排出するまでの間に筒の内側で養分を吸収する。一方、植物は吸収するための装置が体の外側についているため、筒の外側で吸収を行なってい
✳︎この記事は有料マガジン「2022年『LUNATIC PLAN(e)T』制作日記」に収録されています。 新作アニメーション『LUNATIC(仮)』は、地球から月へと移り住んだ動物たちが植物にメタモルフォーズし、森を作るというSF作品です。ネズミ、キリン、ゾウ、オオカミ、クマ、フクロウ、などなどたくさんの動物が登場します。キリンは白樺、ゾウはセコイア、といった具合にその動物からイメージされる植物へと姿を変え、本来ならありえない生態系の森を作っていきます。 『LUNATIC
アニメーションは孤独な作業です。 ひとつの作品が完成するのに数年を費やします。その期間は毎日同じようなことを繰り返します。朝起きてご飯を食べ、新聞を読み、ラジオを聞きながら絵を描く。家族と話もするし時々友人に会ったりお出かけしたりもしますが、作品を作っている間は内にこもり自分の中に深く潜っていくような感じです。身近なことから世界全体のこと、過去を振り返ったり遠い未来のこと、いろんなことを考えたりしているけれど、自分という小さな器の中から出ることができないのです。 作品が完成