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才能と運で金を稼ぎ、●●で金を使う

今回のお題📚
1日3時間だけ働いておだやかに暮らすための思考法 山口揚平

📻音声(stand.fm)はこちらからどうぞ。https://stand.fm/episodes/61e40e48801d4900064b87af


アフターオリンピック(執筆時の予定では2020年以降)を生き抜くための思考法とは?


タイトルの通り。
1日わずか3時間しか働かないのに、10年前に比べて3倍の成果をあげるようになったという山口揚平さんが、そのカギとなる思考法を書いた本です。
100あるタスクの中から、本当に行うべきたった一つの答え
を選ぶ--本質を見極める考え方が、コスパ(今風に言えばタムパのほうが近いかも?)を良くするというわけです。

前半も面白い内容でしたが、私は「お金の使い方」を極めるために読んだので、主に第3章の「お金はこの先どう変化するか?」を中心にご紹介しつつ、コメントしていこうと思います。

「信用」がものを言う範囲が
劇的に拡がっている!

そもそもお金とは「外部化された信用」であったはずだと、山口さんは指摘します。ところが、それが円・ドルなどの貨幣になったことで、見えにくくなっていた、と。
2018年頃から「仮想通貨」という新たなお金が出現したことは、お金そのものの概念を考え直す、よいキッカケになりそうだと予想しています。国家の凋落、ブロックチェーンの出現などに後押しされれば……また、人が経済活動で求めるものの中心が、水や食料などの消費財から、
「承認」「つながり/関係の構築」へとシフトすれば
お金は便利どころか、使いにくい価値交換ツールになる可能性もあると示唆しているのです。
よく言われることですが、「お金」より「信用」を貯めておいたほうがいいとも書いてあり

これらの変化を知らない人ほどお金に執着するが、
それは旧時代のパラダイムである。

第3章 P116

とバッサリです。

昔は「信用」なんていうのは、狭い仲間内でだけ流通するもので、ちょっと別のコミュニティにいけば、その人が過去にしでかしたことなどわからなくなってしまいました。
でもいまはどうでしょう? 芸能人の過去がSNSなどで暴かれるのはあたりまえですし(デマも多いですし、良いことだとは言い切れませんが)、仮想通貨のウォレットの中身やらNFTのお買い物履歴なんかがオープンにされて、それが信用力につながるといった話も伝え聞いています(イケハヤさんがTweetしていました)。

「私はSNSなんかしない」
という人も、数年後には無関係でいられなくなると思います。さまざまな信用スコアが世の中にさらされるようになるでしょう。一時的、局所的に評判が良かったり、一攫千金を得たとしても、過去に周りに迷惑をかけてきたり利己的にふるまってきた人は、ネットワークの中で信用をすり減らしていくような気がします(地味にコツコツ、利他的に頑張ってきた人が報われるようになったら嬉しいなぁ)。

価値と信用の創造は現実のお金を稼ぐことより難しい。だからこそ「貨幣化」していない部分を含めた信用残高こそ意識すべきなのである。

第3章 P118

と山口さん。ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグが寄付や社会貢献にお金を回していることや、ジェフ・ベゾス氏やイーロン・マスク氏が宇宙ビジネスに投資していることに触れて、
お金を稼ぐのは才能と運だが、使うのに必要なのは品格である。
と述べています。

クラファンや音声配信は
信用が見えやすいかも?

もしGoogleなどのサーチエンジンが、特定の個人とのつながりや専門性などをデータとして取り込み、アルゴリズムによって「信用性」を算出できるようになったら、フォロワー数(量)ではなく、本質的な信用が問われるようになるかもしれないという話は、とても興味深いですね。

すでに、「クラウドファンディング」などは、それに近いものがあるかもしれません。また、SNSも「フォロワーが多い」状態でも、「その割に、コメントやいいね!が少ない」と、むしろ信用力が落ちてしまう という話がチラホラ出てきています。
パッと見たところは「内輪ウケ」であっても、それが相互フォローのように形骸的なものか、熱狂的なコアファンによる推しなのかは、見る人がみればわかるでしょう。後者は、時間が経って伸びる”ロングテール”になる可能性もあるわけで、慌てず騒がず求め過ぎず、「得」ではなく「徳」を積んでいくことが大切ということですね。

音声配信をやっていると、TwitterやTikTokのように「バズる」現象をほとんどみかけません。それにシビレを切らして離れていく人が少なくないですが、信用を貯めるツールとしては最適かもしれません。

そして、お金を「使う」ことの大切さにもつながるのかなぁ?と気になったのが

経済とはお金があることではない。経済とは価値が回ることである。

第3章 P 133

という部分です。
なんでも、「マネー」や「ファイナンス」はラテン語に由来して「人々の最終言語」という意味--つまり、コミュニケーションの最後に使うツールであることを示しているのだと山口さんは説明しています。
前に紹介した、「ゆっくり、いそげ」でもクルミドコーヒーの店主・影山さんが、支払い(精算)することは関係を終わりにすることだと話しておられた記憶がありますが、コーヒーを飲んで貨幣で支払いをしたとたん、豆の生産者の想いや入手経路といった物語(文脈)が、漂白されて無機質なものになるというわけです。

この貨幣の便利さによって失われた大事なものを取り戻すには、どうしたらいいのか? 非貨幣経済へのヒントについても、同じ第3章に書かれていました。その話は、また次回にしたいと思います。


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