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8月の短歌

蒸し暑いこと、バンドの練習に追われていたこと、上海にて2週間滞在していたことが印象的な8月だった。

前回上海に留学したときは、まだいまより多くの友だちと仲良くはなかったので、そこまで寂しいという気持ちはなく、ただただその滞在期間を快適に過ごすことだけを考えていた。

今回はインターン(仕事募集中!曲が作れたり、文章が書けたり、少し中国語が話せたりするよ!)のために上海に行ったのだが、本当に本当に忙しくて、毎日7時間睡眠をするために、いかに効率的に物事を遂行するかをよく考えていた。
前回と違った点として、よく日本に残した友だちのことを考えていた気がする。寂しさを感じた、というより、今回の渡航で上海のことが更に好きになったので、私の好きな人たちを上海に連れてきてあげたいな、同じものを見て、同じ気持ちになってほしいなという気持ちになっていた。


足もとを ぬらりと這った しろいかげ
認識できない雨が降る町

自動ドア 今日からずっと開かないで
儲からなくていいから 水を

会いたいと思ったけれど会ったとて
かわす言葉は 双子語じゃない

読み解いて 読み解かないで やっぱ見て
カギを持たない秘密の暗号

切り分けた 大きいほうを あげるから
〇になってよ 〇をしようよ

高い声で 鳴った自然の 空白に
立ち尽くしてる 齋藤の女

私には どうでもいいの はだかなど
ミックスジュースに紛れてきえる

2度同じ リズムはないです それだけで
アスファルトもが 照れている21時

赤コーナー 挑戦者私 対するは
冷蔵庫の奥 タイトルマッチ

アルバムの同じページに載ったけど
知らない目をした 変な人など

怠慢な夜がつくったひざがしら
ぞうの頭が突き破る膜

ね、これさ のんだら楽になるの ねぇ
みんなは知らない おおきな血管

知らん川 腰までつかり 帰れない
影だけだった、町に痕跡

送り火を 見に行く夜行を 逆行し
さよなら言わずに うちへ帰ろう

異国にて 雨を横切り 目を覚ます
ここにはいないひとの汗がたら

夜ご飯 28元 牛肉麺
あなたのお酒は 190元

去年まで ひとだったという 夢を見る
四足歩行 舌を出す君

最終回 夢の恋人 すべて消え
立ちふさがる音 雨の感覚

秩序あるありすぎるあるあるなしなし
振り子は揺れる 傘閉じないで

生まれてた 場所よりもっと 近いように
風がとおり抜く 上海は雨


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