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皮膚のバリア機能

今回も傳田光洋氏の記事をご紹介します。

■さまざま環境に敏感に反応する皮膚
乾燥した環境に肌をさらすと、バリア機能のある角層が厚く なって環境に適応しようとします。例えば、40%から 70%という通常の湿度にあった皮膚を、 10%以下の低い湿度にさらした場合、バリア機能はほとんど変化しません。でも、90%以上 の高湿度の環境にしばらく置いた皮膚を低湿度の環境に移すとバリア機能は壊れます。環境 の劇的な変化には対応できないようです。
近年、アトピー性皮膚炎の患者数が世界的に増えていますが、一般的に乾燥が原因だと考 えられています。乾燥の要因は複合的に関わっていると思われますが、1 つは都市化によっ て土地がアスファルトで覆われ、雨が降っても流れるだけで空気中への蒸発が減ってしまっ たことがあるでしょう。もう 1 つは建築物の構􏰀変化です。昔の家屋は隙間風が吹き、室内 外の湿度差は小さかったけれど、機密度が高い現代の建物では冷暖房の影響もあり、室内と 外では湿度の差が大きく、この劇的な変化に表皮のバリア機能がついていけないのだろうと 思うのです。

アトピー性皮膚炎の原因は「乾燥」なのでしょうか。
バリア機能が壊れる要因が現代の生活の中には、色々と潜んでいるようです。
湿度の差という問題は、夏は室内は乾燥していて、外は蒸し風呂のような状態です。その差には身体も参ってしまいますが、皮膚のバリア機能も付いていけなくなってしまうのですね。
室内は乾燥していますので、乾燥対策が必要ですが、一歩外へ出るとその乾燥対策はまるで無意味となります。
湿気がある季節はその湿気にさらされた方がお肌のためにはいいことは最近は、自分自身の経験から、感じ始めておりました。
私自身、夏は、自宅では冷房をほとんど使用しません。
何故かというと、理由は二つです。
一つは、日頃あまり汗をかかないため、自然に汗をかいて、新陳代謝をよくするため。
もう一つは、特に顔の保湿のためです。普段は、保湿をしないとカサカサですが、夏は湿度が高い為、肌を保湿しなくても潤います。
自然に保湿できる唯一の季節の為、絶好のチャンスを無駄にしないため、自宅にいる時はスッピンで顔には何もつけないで過ごすことにしています。

乾燥という面においては、汗をかくことで自然に肌が潤いますので、一石二鳥なのですが、「汗」をかくという面においては、アトピー肌にとっては、少し困りものです。肌が汗に弱いため、痒みが出てきてしまうのです。
この汗に弱いのも、元はバリア機能の低下からくるのでしょう。
まずは根本の肌を乾燥から守る、そして、健康な肌を維持でき、皮膚のバリア機能が正常に働いてくれれば、肌が汗に負けることも少ないのかもしれません。
2018年の夏は猛暑日が続き、近年でも一番の暑さを記録したところも多くありました。猛烈な暑さでしたが、自宅で冷房を使用したのは、数えるぐらいでした。なるべく、汗をかきたかったからです。
ただ、汗をかいたためか、身体に痒みを感じました。まずは、下着の締め付け部分から痒くなりましたが、その内、足全体が痒くなったりましました。
きっかけは、汗で痒みを感じたのだと思いますが、その内、痒みがエスカレートしていったのか、掻いている内に痒みが広がってしまったのか、どんどん広範囲になっていきました。
2018年夏の経験は、自分自身の中でも今は教訓になっております。
ここ数年、アトピーの症状は特に出ていませんでした。そのため、少し掻いたぐらいで、症状が悪化する、または、広がるとは考えておりませんでした。また、症状はすぐ悪化してしまうことも忘れていたのです。
そのような重要なことを忘れてしまっていたため、まさかまた悪化していくとは考えていなかったので、痒みに任せて掻いていました。
そうしている内に、あれよあれよと症状は広がっていき、悪化していきました。気づいたときには既に遅し。今も軟膏は塗っています。
このような経験から、我に返り、また一からアトピーとのお付き合いが始まりました。

正常に見えても、乾燥肌であり、アトピー肌であることは変わらないのです。アトピーが治ったと思っていても、体質が変わらない限りは、いつ症状がでるかわかりません。なので、痒いからといって、平気で掻いていてはダメなことを身を以て経験しました。

湿度、気温差が大きいことにより、バリア機能が低下し、湿度があるところで過ごすと、汗で肌が痒みを感じることもある。
現代社会はなかなか生きていくのも大変な環境であるとつくづく感じました。

eri kaneko
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