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「どく友会」(読書会)レポート お勧め書籍 2023.11.4開催分


1.読書会(通称:どく友会)とは何か?


僕は数年前から隔月で読書会(通称:どく友会)を主宰しています。

仕事だけの人付き合いや情報では思考に偏りが出てしまう。もっと幅広く自分の好きなことで刺激を受けることはできないかな?と考えていたのですが、世間で開催されている読書会は意識高い系で少し敷居が高いし、好きでもない課題図書を指定されて事前に予習して読み込むのも気が進まないし。

そう考え自分で主催して始めたのが数年前。いつの日かとっても喜んでくれる参加者が増え、とても濃厚で濃密な少人数コミュニティになっていました。

2.どく友会の3つの特徴


主な運営上の特徴は3つです。

①指定の課題図書なし(好きな本を持ち込み)

②少人数制(集客せずにクチコミのみの10名前後・会員は30名ほど)

③SNSへの顔出し写真はアップしない(写真アップは書籍写真のみ)

「自由さと気軽さ」をコンセプトに始めました。自分のビジネスにつなげようとか、流行りのオンラインサロンのように発展させようとか、下心ゼロです。

これにより、講師と受講生という主従関係のようなものは払しょくできます。単純に好きな本を片手に好きなことを好きな人たちとで語り合いたい。僕の気持ちはそれだけです。

ここまで思い入れがある読書会ですが、一つだけ弊害が生じました。盛り上がりすぎて毎回時間が足りずに、今では5時間が標準時間。

それでも、まだ足りないくらい・・・という感じで、休日に酒も飲まずに喫茶店で熱弁するコミュニティの摩訶不思議さと面白さは日常にはないことです。

世の中はシェアサービスで熱くなっていますが、”頭の中のシェア”も面白いものです。

本を読みたいけど、読むのが面倒な人は、人の推薦図書のプレゼンを聴いて読んだつもりになるのも一瞬で見識が広がる面白い試み、これが自由に本を持ち込む読書会のだいご味なのです。

普段、自分なら選ばないであろう本をガチで熱弁されますからね。(^^)



3.当日はこうやって進めます


1人10分、推し本をプレゼンし、10~15分質疑応答と感想レビューとなります。

一番のポイントは、なぜその本を選んだのか?自分の心境や状況と結びついたときに、本だけではなく、参加者の人間性への理解が深まりますので、絆も強くなるという副次効果付きです。

我が会はメンバーが20名ほどいますが、たいてい10名前後がご参加になります。


※顔と名前は非公開

※運営も非公開でメンバーの一般募集もしておりません。参加者を増やすことより少数で質を追求したいためです。不定期ですが、主宰者のメルマガでのみ年に1回ほど気が向いたときにだけ募集。

<実施概要>
・参加者:6名+懇親会7名
・時間:13時~18時(5時間!)+18時半~21時(懇親会)

懇親会でも熱いトークが続きます。

定例のお刺身とレモンサワー&ハイボール!



4.今回持ち込まれた推し本を公開!


というわけで、どんな本が持ち込まれたのか、以下一覧をつけておきますね。特徴的なのは、皆がベストセラーばかりを持ってくるわけではないことです。

だからといって、教養を広げよう!みたいな意識高い系のスタンスは誰もありません。単純に面白いから読む、話す、聴く、「気づき」を得る。それだけです。自然体が一番というのをいつも痛感しますよ。



※以下順不同

(1)宇宙飛行士選抜試験


【Amazon紹介文より】

いまだかつて明かされなかった宇宙飛行士選抜を密着レポート!
2008年2月、日本で10年ぶりとなる宇宙飛行士の募集が、日本の宇宙研究・開発を担うJAXAによって発表された。応募総数は史上最多。そして、選抜試験自体も最難関で熾烈を極めるものとなった。

本書は、この選抜試験の取材を日本で初めて許され、さらに候補者10人に絞られた最終試験では一部始終に密着することに成功した、NHKの番組スタッフによるドキュメンタリー。その10人がおかれた閉鎖環境という特殊な状況下で、彼らは何を考え、語り、行動したのかをつぶさに追ってゆく。宇宙という極限の環境において、自らの命を賭け、かつ他の乗組員の命をも預かる宇宙飛行士とはどういう職業なのか。その資質と人間力に迫る!

(ざっくり所感)

この本は僕も読んだことがあったので、激推し本です!宇宙飛行士の選抜試験の内容もさることながら、そこで繰り広げられるチームワークや泣き笑いの人間模様が引き込んでくれます。ぜひご一読を!

※関連本

※関連動画


(2)解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯


【Amazon紹介文より】

『ドリトル先生』や『ジキル博士とハイド氏』のモデルとも言われるジョン・ハンターは後世、近代外科医学の父と呼ばれるようになる。しかし混沌とした草創期にあって、彼は群を抜いた奇人でもあった。あまりの奇人ぶりは医学を超え、進化論まで及び、噴き出すような多くの伝説さえ生んだ。遺体の盗掘や闇売買、膨大な標本…ユーモラスなエピソードに満ちた波瀾の生涯を描く傑作。

(ざっくり所感)

個人的にはこの本が一番感銘を受けました。非科学な医学しかなかった時代に、徹底的に人体を解剖しまくって、後の医学につながる人体の解明をしていく人の話だから、歴史的に貴重な書籍とも言えるでしょう。


(3)陸軍中野学校外伝 蔣介石暗殺命令を受けた男



【Amazon紹介文より】

自衛隊に特殊部隊を創った著者が自らのルーツである父の人生を明かす、『邦人奪還』を越える衝撃作!士族の家に生まれ、9歳でニトログリセリンを自製。陸軍中野学校の課題を次々とクリアし、教範を作成し直させた異才は、蒋介石暗殺命令を受けるが……
特殊戦に生きる者の心情と歴史の闇を描く、迫真ドキュメント・ノベル。

(ざっくり所感)

この本の良さと凄みを伝えるのは難しいかもしれない。でも、分かる人には分かる深くて意義がある小説仕立ての良書です。まずは陸軍中野学校とは何なのか、著者は何者なのかを知ることで一層深みが出てくるのではないかな。

※参考書籍

右寄りの書籍というわけではありませんから(笑)


(4)母ちゃんのフラフープ



【Amazon紹介文より】

誰もがそうとは言わないが、親とは二回、別れがある。一度目の別れは、子どもが実家を出ていくとき。二度目の別れは、親がこの世から出ていくときだ。
2020年8月。コロナ禍の中、がん終末期で入院中の母・久仁子(くにこ)は、72歳の誕生日をどうしても自宅でお祝いしたい願う。痛い、苦しいと言ったら、一時退院の許可が下りないかもしれないと考え、最後の力を振り絞る。
久仁子は、一切の延命治療を拒否。尊厳死宣言書を残し、自分の最期を決めていた。

まだ生きていてほしい。だけど・・・旅立つ本人の希望を、息子は、夫は、どのように受け入れたのか?親が死ぬのはずっと先のことだと思っていた。だけど、その日は容赦なく訪れる。そのときどんなお別れができるだろう?僕は、この世から心のこりをなくしたい。田村淳が渾身の思いで綴った、母との別れの物語。
田村淳 慶応義塾大学大学院2020年度修士論文も一部抜粋して収録!

(ざっくり所感)

これは今回の僕の持ち込み本でした。内容は前述に詳しいのですが、自分の親のいつか来る死との向き合い方や自分の死生観を見つめ直す良書でした。また、田村淳の人間性がテレビとは違う形でにじみ出て、ほっこりする読み物としても素晴らしかったですよ。


(5)今日から始める本気の食料備蓄



【Amazon紹介文より】

食料危機と食料備蓄ノウハウをプロが解説! 
ありそうでなかった「本気」の長期備蓄指南書。

備え・防災アドバイザーにして、防災専門YouTube チャンネル『死なない防災!そなえるTV』を運営する著者が、食料危機を想定した長期食料備蓄についての対策と方法論を詳細解説。日常備蓄よりはるかにハードルが高く、「どこから手をつけていいか分からない」という長期備蓄。それを「今日から始められる」アイデア、アクションとして構築。「期限」と「箱」という切り口が斬新な備蓄メソッド「コンテナストック」という長期食料備蓄テクニック、無酸素保存によるお米の鮮度保持テクニックに加え、水の備蓄、エネルギーの備蓄、食糧危機下で混乱する社会環境への対策もふまえ、今日から備蓄を始める人のための一冊。

第1章 長期備蓄が必要な災害を知る
■食料備蓄は必要か? ■食料危機が生じる状況とは? ■食料危機発生時の政府対応は? ■食料危機と同時発生する問題は? ■備えるべき食料の量と期間は? ■食料危機発生シミュレーション など

(ざっくり所感)

震災に備えて防災グッズをストックしている最中の僕としてはとっても刺さる内容の本でした。緊急ではないけど重要ないつか来る災害のためのド真剣な予防本は一読の価値ありだと思います。

※参考書籍

※参考動画


(6)宗教の起源



【Amazon紹介文より】

仏教、キリスト教、ヒンドゥー教、神道……
世界の主要な宗教は、なぜ同じ時期に同じ気候帯で誕生したのか?
カルト宗教はなぜ次々と生まれ、人々を惹きつけるのか?

科学が隆盛を極める現代においても、
宗教は衰えるどころかますます影響力を強めている。
ときに国家間の戦争を引き起こすほど
人々の心に深く根差した信仰心はなぜ生まれ、
いかにして私たちが今日知る世界宗教へと進化したのか?

「ダンバー数」で世界的に知られ、
人類学のノーベル賞「トマス・ハクスリー記念賞」を受賞した著者が、
人類学、心理学、神経科学など多彩な視点から
「宗教とは何か」という根源的な問いに迫った、かつてないスケールの大著。

(ざっくり所感)

”ダンバー数”の理論から宗教の起源を読み解くという画期的な書として、目から鱗でした。宗教というテーマではなくとも、個人的にはダンバー数理論に惹きつけられたので、こちらの探索をしても面白いかも。

※Wikiより「ダンバー数」とは

人間が安定的な社会関係を維持できるとされる人数の認知的な上限である。ここでいう関係とは、ある個人が、各人のことを知っていて、さらに、各人がお互いにどのような関係にあるのかをも知っている、というものを指す。 ダンバー数は、1990年代に、イギリスの人類学者であるロビン・ダンバーによって初めて提案された。彼は、霊長類の脳の大きさと平均的な群れの大きさとの間に相関関係を見出した。ダンバーは、平均的な人間の脳の大きさを計算し、霊長類の結果から推定することによって、人間が円滑に安定して維持できる関係は150人程度であると提案した。 ダンバーはこれについて、「もしあなたがバーで偶然出会って、その場で突然一緒に酒を飲むことになったとしても、気まずさを感じないような人たちのことだ」というように噛み砕いて説明している。


以上

さて、いかがでしたか?

興味がわいた本はありましたか?

普段、あまり手に取らない本だらけだけど、息抜きがてらに紐解くと、ハッとさせられることが多いものです。

5.どく友会のサマリー


<主旨>

新たな本に出会い、新たな知恵を日常生活で実践するキッカケとする。

<進め方>

開催は、隔月の第3か第4土曜日が基本。(1・3・5・7・9・11月)

参加者が持参したお勧めの書籍の内容レビュー、感想を”ゆるく”、時には熱く、情報交換することが基本の流れです。

(レビュー頂く内容)

①著者の紹介
②ザックリと書籍の内容をレビュー
③印象深い点、気づき、学びを3つほど発表
④質疑応答

<ルール>

(1)一人一冊、必ずお勧めの書籍を持参。
(2)人生や仕事に役立つ本を持参のこと。

※著者・出版社の方は自分(自社)の書籍のPR持参もOK!

●年齢は30代、40代が多いですが、職業もバラバラなので個性的です。
●3分の1は初参加の方です。
●男性6:女性4の構成
●普通にお友達をお連れ頂くのもOK。

<経緯>

毎月平均8冊程度本を読んでいますが、ただ学んでいるだけでは面白くなく、他人がどういう視点で解釈しているのか。また、学びをどう実践するのか。そこに関心がありました。でも、なんだか世間の読書会でぴったりくるのがなかったので、自分でやってみようと思いました。

「新たな書籍との出会い×他人の価値観の学び×日常への実践活用」

この掛け算が僕のコンセプトです。

本好き集まれ!!!!!

著者・思考の整理家® 鈴木 進介

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