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保育ソーシャルワークからみえてくる「子育てのリアル」、その後

保育ソーシャルワークを実践していく中で、前回ご紹介したこの家族は各機関と繋がることができました。

家族構成と抱えている課題はこちらです。

・母子家庭
・子どもが5人
・親戚と不仲で孤立
・高校生の長女、不登校
・小学生の三女、摂食障害
・年長の三男、衝動性が高く他児とトラブル多い
・末っ子は1歳、おっぱいをたくさん求めてくる

※実例とは異なります

母と関係者が集まったチームミーティングの後、このような流れができました。

✅子育て支援課が、この家族が使えそうな場所や子ども食堂の連絡先を一覧にして見やすくまとめてくれた。

✅それを渡すという話で、子育て支援課デスク相談につなぐ。

✅保育園だけで支えるのではなく行政からも定期連絡と訪問ができる体制を確保した。

✅きょうだい児の不登校相談については、学校ソーシャルワーカーともつながり、不登校の対応も進みはじめた。

✅子育て支援課を中心に保育園と学校も情報共有をして、子どもの見守り体制が一層システムとしてできあがった。

✅赤ちゃんの相談には地域の保健師さんにつなぐことができた。

✅市の「要保護児童支援協議会」にもあげてもらうことになり、地域での見守りをしてもらえるようになった。守秘義務がそれぞれの機関に課せられた上での連携である。

このように各機関と連携して、保育園だけで見守っていた不安な家庭を見守り支援していく形に繋ぐのも保育ソーシャルワーカーの大事な役目です。

その家族にとって劇的な変化はすぐには訪れないかもしれません。
でも、何かのときにサポートに入る体制をとる準備はできました。

対人援助って、いくら周りの人が考える「これがいいですよ!ぜったい」がその人にとって「ぜったいこれがいい」にはならないことが多いです。
だから、“大枠の準備は整ってるからね~” という状態をつくってから、個人の力アップ(エンパワメント)の支援にはいるイメージをもっています

前編で述べた、“泣いてる子を置いて仕事にでないといけない母問題”の解決には直結しないかもしれませんが、私たちの会社ができること、それはソーシャルワークです!

子どもを産み育てるということが困難になってきているこの国で、ソーシャルワークはその未来を明るくするための一助になると信じて、私達ができることを継続していきましょう。

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保育ソーシャルワーク・学校ソーシャルワーク導入相談受付中

新年度に向けて、保育ソーシャルワーク学校ソーシャルワーク導入のお問い合わせが増えております。それぞれの園や学校の想いを丁寧に聴きとりしています。お受けできる数も限られていますので、気になっている園の関係者の方々はお早めにお問い合わせください。

お問い合わせ先

ソーシャルワーク福岡:info@sw-f.jp

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2023年3月29日西日本新聞朝刊の一面に弊社の保育ソーシャルワークの取り組みが掲載されました。ぜひ、ご覧ください!
『保育の現場にも「ソーシャルワーカー」 発達の悩み、貧困…就学前から支援』

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2023年10月18日マイナビ保育士が運営する情報サイト「ほいくらし」に保育ソーシャルワークの取り組みが掲載されました。

『保育士や保護者の「なんか気になる」を解決!子どもも大人も幸せになる保育ソーシャルワークとは?|株式会社ソーシャルワーク福岡』



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