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木曜日の朝に。 26朝

「おはようございます。」

今日も今日とて、朝部活とのことで、まだ暗いうちに起きて、もっさんもっさんな寝ぐせで白湯を入れる。レモンをチョロとたらす。
ここのところ、ずっと脳内再生されているのは合唱曲の「COSMOS」で。

火曜日に、三女の中学のオープンスクールで音楽の授業を観てきたから。

「なつのくーさーはーらにー
    ぎんがはーたかくーうたうー」

パート練習後、学年で合わせたのだけれど、彼らはコロナ禍の影響で、「合唱」をするのは入学以来初めてだという。

初めて合わせた合唱は、それぞれが持ち寄った様々な楽器を、リズムを合わせて演奏したような、どこか不揃いな音色だった。
元気だけど。

ところが。

音楽の先生の手にかかると、ソプラノをグーンと遠くへのばし、アルトをグイと横に広げ、テノールを深くまろやかにして、授業の最後に合わせた時には、一つの束になった幅広く澄んだ音色になっていった。

すごい。。

初回の授業でこうなると、来月の合唱祭にはどんなことになるのだろう、と胸が高まった。ドキドキした。

それからは私の脳内でずっと
「ひーかりのこーえがー」
と流れ続けているのだ。

あぁ、卵焼きを焼かないと。

今週から予定より早く、お庭の工事が始まった。花壇や庭木の植わるお庭は、平らなコンクリートの駐車場になるのだ。

我が家のヤマボウシはシンボルツリーとして、すっかり背も高く大きくなり、私たちをずっと見下ろしていてくれていた。

木かげでシャボン玉をしたり、おにぎりを食べたり、ハンバーガーを齧ったりした。初夏には白い花をつけ、おまけに蝉の抜け殻をいくつもくっつけて、風にサワサワと揺れて。
飼っていたウサギが、周りをピョコピョコと遊び、根元で丸まってやすんだり。可愛らしいメジロの夫婦が巣を作り、小さな鳴き声が聴こえていたこともある。
秋には紅く色付いて、ゆっくりカラカラとその葉を落としていった。
毎年クリスマスには、脚立に登り、寒そうな枝枝に、金や銀の星や玉を飾り付けをした。

15年間、
ずっと見守ってくれていたヤマボウシ。
いつの間にか、ずいぶん立派な木になっていた。

お庭とヤマボウシ。

盛り塩をして、お酒で清め、手を合わせてお別れをした。
「長い間ありがとうございました」と。
外構屋さんがノコギリで切っていくのを、1人でじっと見守っていたけれど。やっぱり胸がつまって、言葉がでなかった。

花壇では、グラジオラスや青じそやニラ、ミントとセージと、ミニトマトやオクラや大根を育てていたこともあった。バッタが跳ね、蝶々が舞い、トカゲが日向ぼっこしていた。
幼かった子供たちは、草花を摘み、可愛らしい「スープ」を作っていたし、喉が乾けば花の蜜を吸っていた(潤うの?)。

植物たちと私と子供たちが育ったお庭。
いつも寛容に好きなように遊ばせてくれた。
そのお庭が平らなコンクリートに変わる。

とても寂しいけれど、ささやかに鉢植えで、あのお庭を楽しめたらいいな、と思う。
形を変えてもきっと、このお庭は私たちに付き合ってくれるはずだもの。

石蕗は鉢植えでも、蕾をつけているのだし。
きっと大丈夫。

さて、そんな今朝はこの曲を♪

𝐇𝐚𝐯𝐞 𝐚 𝐧𝐢𝐜𝐞 𝐝𝐚𝐲🎧
(COSMOSじゃないんかい)

近ごろ市の広報で、「クマらしき動物の目撃情報」が入ってくる。クマは見たことないけれど、カモシカは道路を横断していって、おわっ!となった。アライグマも出るという。

ばったり出くわしませんように。

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