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最近の記事

自分のために頑張って疲れたときの洗い物の効用

自分のために生きていても、達成感が全く得られない期間が定期的に来る。多分ずっと自分に矢印が向いているせいで、頑張れていないと思ってしまう時間も鮮明になってしまうからだ。 そんなとき、実家暮らしで7人家族の私は洗い物をする。洗い物はいい。家事はいい。家族のための家事をすると、小さいことだが他人のために何かやれていると思えるし、母親はこれを毎日やってくれているのに、ありがとうとまで言ってもらえる。 私が家事の中で特に洗い物がいいと思う理由は3つある。 先述の通り家族が多いの

    • 1/26 鏡子の家

      三島由紀夫の『鏡子の家』を読み終えた。 独特で面白かったこの書き方、解説によるとイタリアの修道院にある絵のような、漠然とした人間関係の登場人物を全部書いて読者がそれを一望するというサマセット・モームが試した文体らしく、泉鏡花の『由縁の女』もそうらしいから読んでみたくなった。 夏雄のおかげでヒエロニムス・ボスと『快楽の園』にも出会えた。彼の「皿の上にいま落日が澱んでいる」という表現が好きだ。 今のところ三島の長編は『金閣寺』『美しい星』『午後の曳航』『鏡子の家』が特に好み

      • グッと引き寄せる・パッと離す-書評を評論する-

        グッと引き寄せる・パッと離す  魅力的な書評に必要な要素は、大きく分けて①評者が自分の専門に本の内容をグッと引き寄せて自分なりの視点で語ること、②読者に驚きまたは共感を与え、評の長さに関係なく「この本が読みたい」と思わせ、その入り口へパッと離す力があることの2つだと思う。  この課題をするにあたり、結構な量の書評に触れたが、大抵が本の要約とその本が社会に対してどういった立ち位置なのかの確認に終始していた。その中で目にとまったのが、ニュートリノ天文学専攻で千葉大学教授の石原安

        • 東大制作展二〇二三「學藝運動」に行って

          東京大学本郷キャンパスで2023/11/16-20の期間に行われている東京大学制作展二〇二三に行ってきた。 トークセッションと制作について、多くの刺激を受けたので書く。 皆様観ていると親切に説明して下さってとても楽しい時間でした。ありがとうございました! 特に好きだった制作3つ 全部の制作をじっくり見られたわけではなく、偏ってしまう部分もあるが以下感想。 1.「本郷補完計画」 二瓶雄太/水上花那/鈴木彩音/中里朋楓/福井桃子/乘濵駿平/ジャヤビクラマ幸一/犬田悠斗/

        自分のために頑張って疲れたときの洗い物の効用

          最後の読書感想文

          「現実に生きる」  三年 土屋志野 「あなたはどの環境にいってもきっと満足できないわよ。」  この本に出会うまでは、高校時代の担任に言われた言葉が私の心の剥けないささくれだった。今までの人生、空手、高校の文化祭、大学の勉強、何をやっても、結果が出てしまうとそこはかとない気持ちになった。目標を達成しても、得られる満足感より「もっとできたかも」という気持ちになり、誇張なしで自分に失望してきた。自分の周りが喜べば喜ぶほど、なんでみんなと同じように素直になれないのかと思い、これが小

          最後の読書感想文

          「Ontenna」による新たな聞こえと聴覚的無意識の表出

          はじめを始める前に この文章は、2022年度前期に受講した表象文化論という授業での期末レポートを、noteの形式に合わせて加筆、修正したものです。このテーマを選んだ背景としては、私の所属する東京都立大学システムデザイン学部インダストリアルアート学科・学域の卒業生である本多達也さん(富士通)がデザインした「Ontenna」というプロダクトに感銘を受けたとともに、表象文化論の授業で扱った聴覚メディアとの関連性を感じたからです。本稿をきっかけに、少しでもOntennaや所属学科に

          「Ontenna」による新たな聞こえと聴覚的無意識の表出

          履修を組むときのために2023【一例あり】

           高校を卒業し、大学生活が始まって、今まで経験してきた学校と大きく違うシステムの1つが「履修を組む」ということだと思う。必修はあるものの、割と自由に組めるようになっているのが大学のいいところではあるが、制約のある学校教育から卒業し、急に自分で好きに組んでくださいと言われると、こういったことが苦手な場合は毎年悩みの種になり得るのがこの履修である。  このnoteは、大学生全般に一般化して当てはめることもできるが、対象の中心はインダストリアルアート学科の新入生ないし履修が苦手な人

          履修を組むときのために2023【一例あり】