都会と田舎と個性と

一冊の本のような一日を過ごすことが最近のテーマになっている気がする。

人間、あくせくしてくると、目の前の物事がよくわからなくなってくるものである。味がよく分からない、何をしているのかよくわからないといった具合に。

落ち着いて行動すれば、落ち着いて自分の人生の目の前に飛び込んでくるもの全てを眺めれば、自然とそこに美しさが溢れているはずなのに、パニックになっていると気づけない。

何気ない人との会話、スーパーであった出来事、仕事の時の出来事、いいことも悪いことも全て、まるで子どもが世界を見ているかのように見つめ直せれば、自然とそこに喜びがあるのだと思う。

田舎育ちだからか、自然が時折むしょうに恋しくなる。都会では、ビルがみんな同じで、街の景色も同じである。

ビルが所狭しと並んでいるので、朝日が昇るのも見えない。星も、見えなくなってしまった。

田舎では、朝日は毎日のように眺められたし、星は上を見上げたら当たり前にたーーくさんあった。

都会に住んでからまだ2年と少し、けれど様々な面で田舎とは違っていて(当たり前だけど)、あれだけ飛び出したかった田舎が恋しくなってくるのだ。

旅行で一番好きなのは、都会で買い物をすることではなくて、田舎へ向かう電車旅の中で車窓から外の景色を眺めること。

きらめく海、牧場、馬、木々が青々としげる山、今にも廃校になりそうな小学校。

どれもこれも田舎にありがちな景色だけど、不思議かな、田舎は田舎でも、場所によって少しずつ、同じ自然でも異なっているのだ。

芸術家や、インスピレーションに溢れた人は、幼少期を田舎で(自然がいっぱいの所で)過ごした人がとっても多い。自然の景色から、インスピレーションを得ているのだという。

反面、都会では同じようなビルが並び、同じような景色が繰り返される。以前、名古屋へ出かけたことがあるが、自分の住んでいる町とほとんど景色が同じだったため本当にびっくりした。

どこへ出かけても、同じ景色。
何を見ても、同じものばかり。

街の個性がなくなってきている。
それは少しだけさみしい。

いつか、旅行することがあれば、あなたも是非とも窓の外の景色に目を向けて見てほしい。

出来ればうんと田舎にいくといい。

そこには、その街特有の個性が広がっている。

そして、そういったものに触れることで、あなたの感性にも少なからず良い影響がある。

「The giver~記憶を与えるもの~」

というディストピア小説がある。
そこでは、人種差別もなく、飢餓も戦争もあらゆる不平等が存在しない世界が描かれている。

その代わり、個人の自由は、個性は一切存在しない。

同じ目の色、同じ髪の色、同じ家族の形、同じ年齢まで生きること、同じ数だけ子どもが毎年生まれること、同じ時期に・・・。

といった感じで、とにかくその世界では

「同じであること」

が強調される。

そして、その本からは強く

「同じであれば、あらゆる不平等から来る悲しみは存在しない。けれどそれは本当に生きていると言えるのか」

という作者からのメッセージを感じる。
(本当にオススメなので、いつか読んでみてね(*´ω`*))

個性がなくなるのはとてもさみしい。

特に、これだけ文明が発展した世界では、個性を発揮しても、全然生きられる。

あなたの見る世界と、僕の見る世界は違う。
そして、それが本当に素晴らしいし、あなたの見る世界を、教えてほしいなって思うのだ(*´ω`*)

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