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「超・馬券のヒント」vol.1

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週刊Gallopにて連載中の「超・馬券のヒント」を全文掲載。馬券に関するテーマに沿って本命を導く、新しい予想型コラム。
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#馬券

現代のダービーにおいて「運が良い」とは内枠を引くこと

現代のダービーにおいて「運が良い」とは内枠を引くこと

競馬は強い馬が勝つわけではなく、勝った馬が強いわけでもなく、勝つためのポジションを走った馬が勝つ。ほとんどの人は賛成しないかもしれないが、これは大切な真実である。力が抜けている馬であれば、どこのポジションを走ろうとも勝つことができる。後ろから行こうが、大外を回そうが、脚の速さの違いでねじ伏せることができる。しかし、各馬の実力が拮抗する重賞レース、特に世代の頂点に立つ馬を決める日本ダービーには、勝つ

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東京マイル攻略の鍵「中山芝千八の実績にだまされるな」

東京マイル攻略の鍵「中山芝千八の実績にだまされるな」

ヴィクトリアマイルの出走登録馬の中にその名前を見て、嬉しく思ったのも束の間、ホエールキャプチャは左前脚に不安を発症してしまい、現役を引退して生まれ故郷の千代田牧場に戻ることが決まった。ホエールキャプチャは今年で7歳、ヴィクトリアマイルへの出走はこれで4年連続となるはずであった。4歳時にヴィクトリアマイルを制してから、その翌年もハナ差の2着、昨年は4着と年齢を感じさせない走りを見せていただけに残念で

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NHKマイルCの鉄則は「NZTで負けた馬を狙え」

NHKマイルCの鉄則は「NZTで負けた馬を狙え」

3歳馬のマイル戦におけるチャンピオンを決めるNHKマイルCと距離が同じであり、本番までの間隔も中3週と最適なニュージーランドT(以下、NZT)には、NHKマイルCを本気で狙う有力馬たちが集まり、互いに力を確かめ合う。しかし、これら2つのレースは条件が違う以上、そこでの着順や着差はあくまでも暫定的であるにもかかわらず、私たちはどうしてもその結果に目を奪われてしまう。

それで良かった時代もあった。1

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競走馬のスタミナと人間の薄毛は父よりも母の父の影響大

競走馬のスタミナと人間の薄毛は父よりも母の父の影響大

春の天皇賞はスタミナがなければ勝つことができない。とはいえ、現代の日本競馬では3000m級の距離のレースは数限られており、また古馬のG1級のメンバーで争われるようなレベルの高い長距離レースはほとんどないため、各馬の絶対的なスタミナの有無を見極めるのは案外難しい。実際のレースや走りからは見極めにくいとなれば、私たちに残された手がかりは血統、具体的に言うと、その馬の母の父を見るべきである。なぜなら、ス

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「短距離G1は若い馬」の常識にかからぬ騸馬【超・馬券のヒント第1回】

「短距離G1は若い馬」の常識にかからぬ騸馬【超・馬券のヒント第1回】

短距離のG1レースでは若い馬を狙うべきである。スプリンターズSでは4歳馬、高松宮記念では5歳馬が中心となる。短距離馬は競走馬として完成するのが早いため、4、5歳の時点でピークを迎える馬が多いからである。そして、短距離馬のピークは短い。ここで言うピークとは、絶好調である期間のこと。ピークが長い長距離馬に比べ、短距離馬はピークが圧倒的に短い。長距離馬を線香花火だとすると、短距離馬は打ち上げ花火のように

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