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「超・馬券のヒント」vol.1

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週刊Gallopにて連載中の「超・馬券のヒント」を全文掲載。馬券に関するテーマに沿って本命を導く、新しい予想型コラム。
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#競馬

現代のダービーにおいて「運が良い」とは内枠を引くこと

現代のダービーにおいて「運が良い」とは内枠を引くこと

競馬は強い馬が勝つわけではなく、勝った馬が強いわけでもなく、勝つためのポジションを走った馬が勝つ。ほとんどの人は賛成しないかもしれないが、これは大切な真実である。力が抜けている馬であれば、どこのポジションを走ろうとも勝つことができる。後ろから行こうが、大外を回そうが、脚の速さの違いでねじ伏せることができる。しかし、各馬の実力が拮抗する重賞レース、特に世代の頂点に立つ馬を決める日本ダービーには、勝つ

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NHKマイルCの鉄則は「NZTで負けた馬を狙え」

NHKマイルCの鉄則は「NZTで負けた馬を狙え」

3歳馬のマイル戦におけるチャンピオンを決めるNHKマイルCと距離が同じであり、本番までの間隔も中3週と最適なニュージーランドT(以下、NZT)には、NHKマイルCを本気で狙う有力馬たちが集まり、互いに力を確かめ合う。しかし、これら2つのレースは条件が違う以上、そこでの着順や着差はあくまでも暫定的であるにもかかわらず、私たちはどうしてもその結果に目を奪われてしまう。

それで良かった時代もあった。1

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見ればその馬のすべてが分かる、ウソをつかない立ち写真

見ればその馬のすべてが分かる、ウソをつかない立ち写真

馬の立ち写真を見ればすべてが分かる。その馬の肉体的特徴から距離適性、調子の良さ、気性に至るまで、たった1枚の写真の中には実に多くの情報が詰め込まれている。「調子が良いと言われていますが、どうやらピークを過ぎてしまったようです」、「精神的に参っています」など、馬体を通して馬は雄弁に語りかけてくる。私は馬券の予想における大きな部分を、馬の立ち写真を見ることに依っている。どうしても先入観や主観にまみれて

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「短距離G1は若い馬」の常識にかからぬ騸馬【超・馬券のヒント第1回】

「短距離G1は若い馬」の常識にかからぬ騸馬【超・馬券のヒント第1回】

短距離のG1レースでは若い馬を狙うべきである。スプリンターズSでは4歳馬、高松宮記念では5歳馬が中心となる。短距離馬は競走馬として完成するのが早いため、4、5歳の時点でピークを迎える馬が多いからである。そして、短距離馬のピークは短い。ここで言うピークとは、絶好調である期間のこと。ピークが長い長距離馬に比べ、短距離馬はピークが圧倒的に短い。長距離馬を線香花火だとすると、短距離馬は打ち上げ花火のように

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